国語史には文献学がある、日本語史には話しことばの歴史がある、いま読む、まなぶひとのためにと、全史を記述する、それぞれの立場である。国語学が文献実証をとなえれば国語史は資料に詳しい。日本語学が言語学を標榜すれば日本語史は共時論を行う。その違いには時間軸の取り方がある。国語史は時間を上がって、そこから見ようとする、記述立場になる。通時論を時間に下って記述している。それは文献の時間軸である。それに対して日本語史は時間を上りも下がりもしない。その時代の共時論を行うからであるが、そこには全史に見るように、日本語の形成、古典語の成立と崩壊というように、その現在時には、現代の時間からとらえた基準をもって記述説明がある。日本語全史が読みづらくなるとするなら、例えば、音素による音韻の説明がいまもって、日本語になじまないからである。記述言語に用いる仮名文字、漢字である限りは、わたしたちの持つ音韻観念をもって言語をまずはとらえるとよい。
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