パーティション【partition】 の意味
出典:デジタル大辞泉
1 《「パーテーション」とも》間仕切り。特に、オフィスの間仕切りや、飾りつけをしてインテリアとしての要素をもたせたものをいう。
2 コンピューターで、ハードディスクの記憶領域の区分。区切られた領域は、それぞれ別のハードディスクとして利用できる。記憶領域を区切ることを「パーティションを切る」という。
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「パーテーション」か「パーティション」か 2012年05月14日
町田忠
執行役員専門委員。競馬記者10年を経て校閲担当25年超。
>パーティション。私は最近聞かれるようになった新語と理解していました。広い部屋を移動式の仕切り板で部屋を分割するボードなどのことを指します。「仕切り」とか「間仕切り」などと日本語では言われています。部屋をいかようにも分割できるので最近はこのような構造になっている建物が多いのではないでしょうか。会議室やプレゼン室、控室など。昔もあったとは思いますが、簡単に仕切れるようになったのはつい最近のことと私は思っていたのです。だからパーティションという言葉も新語と思っていました。
ところが、そうでもなかったようです。
もうひとつの言い方があります。ほんのちょっとの違いではあるのですが、「パーテーション」ともいうのでした。まるで別語のような発音。そこで、調べてみると、その業界では「パーテーション」と呼んでいるところが多いようなのです。ちなみに、手元のパソコンのヤフーで検索してみると、パーテーションが1020万件。パーティションは884万件(5月14日午前)。パーテーションのほうがずっと数が多いことが分かりました。そこで、さらに検索してみると、製造・販売サイトなどではパーテーションが圧倒的に多いのです。
では、語源をたどってみると、英語のpartition。ほかに見当たりません。これは英語辞書などの発音記号を見るまでもなく、誰でもつづりから「パーティション」と発音するでしょう。全く問題なしに正解は「パーティション」なのでした。
では、なぜ、パーテーションが主流なのか?
ここからは私の推測になるのですが、この語、案外古いのかもしれません。かつて、私(団塊の世代)の親やその世代以前には「ティ」という発音は日常の中でほとんどなかったのです。たとえば、私の親の世代は今の「パーティー」だって「パーテー」。女性用のパンツなんか「パンテー」でした。それは私の実家が栃木という地域性のものではないはずです。「ティ」という発音が日本語の中に存在しなかったのです。ほかでも、たとえば「ジェ」と発音しなければいけないのに、そんな発音が日本語にないために、ゼスチャーがジェスチャーになり、ゼントルマンはジェントルマンになったというのに、英語jellyはゼリー(食品)というヘンな発音で流通してしまい、いまだにゼリーと言わされていたりします。英語でしゃべる時には「ジェリー」と頭の中で変換しなければなりません。
というわけで、パーティションは古い時代にパーテーションという発音でわが国に受け入れられ、そのまま定着してしまった、のではないでしょうか?しかし、英語はいまや社内公用語化もごく普通になりつつある時代。partitionは日本で義務教育を受けた人なら「パーティション」と発音するのが普通で、むしろパーテーションと言うのは照れくさいほど古い表現になりつつあるのです。ゼリーと違って、パーティションはパソコン用語(ハードディスクの記憶領域を区切る間仕切り)にあるのが決定的要素でしょう。パソコン用語ではほぼ100%、パーティションと発音されているようです。「パーテーション」を製造・販売する業界などでは簡単に名称を変更できないかもしれませんが、一般的には今後急速に姿を消すことが予想されます。ちなみに、東京スポーツグループでは、間仕切り、パソコン用語ともに紙上では「パーティション」で統一しています。
パーティション(英語partition)=間仕切り。
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誤字等No.089
【パーテーション】(外誤科)
Google検索結果 2004/06/28 パーテーション:31,700件