気温が21℃になった。小雨降るは、秋雨前線による。この急激な変化は身に沁みる。こたえるのは神経病みか、肺胞が縮むか。このあとは、反転してまた明日からは気温は35℃になるらしい。<はだしのゲン>閲覧制限を撤回…松江市教委 毎日新聞 8月26日(月) 閉架措置を求めていたニュースは現場に任せるべきとして全小中学校への制限を撤回した。
Yahoo!ニュースのまとめ
閉架措置の結論が持ち越しになっていた
・ 「はだしのゲン」閲覧制限 結論先送り 松江市教委 - 26日に改めて閉架措置の是非などを協議することになった。産経新聞(8月22日)
◇制限撤回を求める署名も
・ <はだしのゲン>制限撤回求め署名2万人、市教委に提出へ - 毎日新聞(8月26日)
◇何が議論に?
・ 「はだしのゲン」閲覧制限、論点は何?/賛否両論まとめ - THE PAGE(8月23日)
・ 問題の論点はどこに - Yahoo!みんなの政治「はだしのゲン閲覧制限 問題の論点どこに」
◇戦争体験者はどう見ているか
・ 過去の現実と向き合って、原爆被爆者が体験語る/相模原 - 梵さんは「悲しいこと、むごいことはどれも現実。証言を聞くかどうか、漫画を読むかどうかの判断はそれぞれ選べばいいことで、隠されたり、遠ざけられたりするものであってはいけない」と疑問を口にする。カナロコ by 神奈川新聞(8月26日)
・ ゲン閲覧制限 沖縄戦体験者「戦前の検閲のよう」 - 元白梅学徒隊の中山きくさんは「戦争の事実を伝え、平和を訴える証言や本を隠さず子どもたちに見せてほしい」と訴える。琉球新報(8月25日)
◇世界に広がりをみせる「はだしのゲン」
・ 世界が共感「はだしのゲン」 - NHK 特集まるごと(8月6日)
・ はだしのゲン「私は10歳で読めて良かった」 米漫画家 - 朝日新聞デジタル(8月24日)。
「はだしのゲン」閲覧制限、論点は何?/賛否両論まとめ
THE PAGE 8月23日(金)19時7分配信
広島の原爆被害を描いた漫画「はだしのゲン」を松江市教育委員会が小中学校の図書館で自由に読めなくするよう指示していた問題で、賛否両論が沸き起こっています。さまざま論点が出ており、必ずしも議論がかみ合っていないようです。新聞の社説やネット上の議論などから論点をまとめました。
そもそも松江市で閲覧制限騒動が起きたきっかけは、1人の市民が市議会に提出した陳情書です。陳情書の趣旨は、「ゲン」は「天皇陛下に対する侮辱、国歌に対しての間違った解釈、ありもしない日本軍の蛮行が掲載」されていて、子どもたちに「間違った歴史認識を植えつけている」ため、小中学校図書館からの撤去を求めるものでした。陳情書は不採択になりましたが、市教委は「小中学生には描写が過激」という別の理由で閲覧制限を打ち出しました。
戦争と平和を考えさせる
閲覧制限への反対論には、残虐な描写が戦争の悲惨さを教え、平和について考えさせるという意見があります。毎日新聞の社説はその1例で、「戦争が人間性を奪う恐ろしさを描いた貴重な作品として高い評価を得てきた」とし、原爆被害の実態を広く世界に伝えてきたことも指摘しています。ブロガーのイケダハヤトさんは、小学校の図書館における漫画の求心力の強さを挙げ、「学校以外では読むことはないけれど、価値があるマンガ作品」だからこそ、学校図書館に置く意味があると書いています。
過激な描写は事実なのか
閲覧制限への賛成論では、子どもに見せるべきではない過激な描写の例として、日本兵が妊婦の腹を切り裂いて赤ん坊を引っぱり出したり、女性器の中に一升瓶をたたきこんで骨盤をくだいて殺す場面などが挙げられています。こうした描写が事実に基づいているかについて疑問の声も上がっています。「素人戦史マニア」を自認するジャーナリストの石井孝明さんは、「旧軍全体が統一的に残虐行為を行ったという事実が記された戦史書、公文書があったら、教えてほしい」と書きます。
反対論の中には、松江市教委のような規制は「表現の自由」を侵しかねないとの声も出ています。これに対して、問題は「ゲン」が小中学校の図書館にふさわしいかどうかであり、表現の自由とは関係がないとの反論もあります。
「ゲン」の政治性についても意見が分かれます。産経新聞の阿比留瑠比編集委員は「特に天皇に対しては、作者の思想の反映か異様なまでの憎悪が向けられる」と批判しているのに対し、朝日新聞の社説は「天皇の戦争責任をめぐっては今もさまざまな見方がある」としつつ、「子どもと大人が意見を交わし、一緒に考えていけばいい」と論じています
「ゲン」の特別扱いは
賛否とは別の意見もあります。ジャーナリストの藤代裕之さんは、閲覧制限への反対論が「世界的な名作」「平和教育に有用」といった「ゲン」が重要な作品であることを軸にしていることを指摘。「評価に関わらずある作品を特別扱いすることのほうが問題ではないでしょうか」と疑問を投げかけ、賛否どちらにしても特別扱いするのはよくないと論じています。
その根拠として藤代さんは、日本図書館協会の「図書館の自由に関する宣言」から、国民の知る自由を保障するため「図書館は、正当な理由がないかぎり、ある種の資料を特別扱いしたり、資料の内容に手を加えたり、書架から撤去したり、廃棄したりはしない」という言葉を引用しています。
当の日本図書館協会は、「自主的な読書活動」を尊重する観点から、閲覧制限の撤廃を求める要望書を松江市教委に送りました。アメリカの図書館協会が年齢による利用制限を「目立たない形の検閲」としているのを引用して市教委を批判したそうです。
なお、ヤフーの意識調査<「はだしのゲン」の閲覧制限は妥当?>によると、約14万票のうち83%が「制限すべきでない」との回答です(8月23日現在)。
Yahoo!ニュースのまとめ
閉架措置の結論が持ち越しになっていた
・ 「はだしのゲン」閲覧制限 結論先送り 松江市教委 - 26日に改めて閉架措置の是非などを協議することになった。産経新聞(8月22日)
◇制限撤回を求める署名も
・ <はだしのゲン>制限撤回求め署名2万人、市教委に提出へ - 毎日新聞(8月26日)
◇何が議論に?
・ 「はだしのゲン」閲覧制限、論点は何?/賛否両論まとめ - THE PAGE(8月23日)
・ 問題の論点はどこに - Yahoo!みんなの政治「はだしのゲン閲覧制限 問題の論点どこに」
◇戦争体験者はどう見ているか
・ 過去の現実と向き合って、原爆被爆者が体験語る/相模原 - 梵さんは「悲しいこと、むごいことはどれも現実。証言を聞くかどうか、漫画を読むかどうかの判断はそれぞれ選べばいいことで、隠されたり、遠ざけられたりするものであってはいけない」と疑問を口にする。カナロコ by 神奈川新聞(8月26日)
・ ゲン閲覧制限 沖縄戦体験者「戦前の検閲のよう」 - 元白梅学徒隊の中山きくさんは「戦争の事実を伝え、平和を訴える証言や本を隠さず子どもたちに見せてほしい」と訴える。琉球新報(8月25日)
◇世界に広がりをみせる「はだしのゲン」
・ 世界が共感「はだしのゲン」 - NHK 特集まるごと(8月6日)
・ はだしのゲン「私は10歳で読めて良かった」 米漫画家 - 朝日新聞デジタル(8月24日)。
「はだしのゲン」閲覧制限、論点は何?/賛否両論まとめ
THE PAGE 8月23日(金)19時7分配信
広島の原爆被害を描いた漫画「はだしのゲン」を松江市教育委員会が小中学校の図書館で自由に読めなくするよう指示していた問題で、賛否両論が沸き起こっています。さまざま論点が出ており、必ずしも議論がかみ合っていないようです。新聞の社説やネット上の議論などから論点をまとめました。
そもそも松江市で閲覧制限騒動が起きたきっかけは、1人の市民が市議会に提出した陳情書です。陳情書の趣旨は、「ゲン」は「天皇陛下に対する侮辱、国歌に対しての間違った解釈、ありもしない日本軍の蛮行が掲載」されていて、子どもたちに「間違った歴史認識を植えつけている」ため、小中学校図書館からの撤去を求めるものでした。陳情書は不採択になりましたが、市教委は「小中学生には描写が過激」という別の理由で閲覧制限を打ち出しました。
戦争と平和を考えさせる
閲覧制限への反対論には、残虐な描写が戦争の悲惨さを教え、平和について考えさせるという意見があります。毎日新聞の社説はその1例で、「戦争が人間性を奪う恐ろしさを描いた貴重な作品として高い評価を得てきた」とし、原爆被害の実態を広く世界に伝えてきたことも指摘しています。ブロガーのイケダハヤトさんは、小学校の図書館における漫画の求心力の強さを挙げ、「学校以外では読むことはないけれど、価値があるマンガ作品」だからこそ、学校図書館に置く意味があると書いています。
過激な描写は事実なのか
閲覧制限への賛成論では、子どもに見せるべきではない過激な描写の例として、日本兵が妊婦の腹を切り裂いて赤ん坊を引っぱり出したり、女性器の中に一升瓶をたたきこんで骨盤をくだいて殺す場面などが挙げられています。こうした描写が事実に基づいているかについて疑問の声も上がっています。「素人戦史マニア」を自認するジャーナリストの石井孝明さんは、「旧軍全体が統一的に残虐行為を行ったという事実が記された戦史書、公文書があったら、教えてほしい」と書きます。
反対論の中には、松江市教委のような規制は「表現の自由」を侵しかねないとの声も出ています。これに対して、問題は「ゲン」が小中学校の図書館にふさわしいかどうかであり、表現の自由とは関係がないとの反論もあります。
「ゲン」の政治性についても意見が分かれます。産経新聞の阿比留瑠比編集委員は「特に天皇に対しては、作者の思想の反映か異様なまでの憎悪が向けられる」と批判しているのに対し、朝日新聞の社説は「天皇の戦争責任をめぐっては今もさまざまな見方がある」としつつ、「子どもと大人が意見を交わし、一緒に考えていけばいい」と論じています
「ゲン」の特別扱いは
賛否とは別の意見もあります。ジャーナリストの藤代裕之さんは、閲覧制限への反対論が「世界的な名作」「平和教育に有用」といった「ゲン」が重要な作品であることを軸にしていることを指摘。「評価に関わらずある作品を特別扱いすることのほうが問題ではないでしょうか」と疑問を投げかけ、賛否どちらにしても特別扱いするのはよくないと論じています。
その根拠として藤代さんは、日本図書館協会の「図書館の自由に関する宣言」から、国民の知る自由を保障するため「図書館は、正当な理由がないかぎり、ある種の資料を特別扱いしたり、資料の内容に手を加えたり、書架から撤去したり、廃棄したりはしない」という言葉を引用しています。
当の日本図書館協会は、「自主的な読書活動」を尊重する観点から、閲覧制限の撤廃を求める要望書を松江市教委に送りました。アメリカの図書館協会が年齢による利用制限を「目立たない形の検閲」としているのを引用して市教委を批判したそうです。
なお、ヤフーの意識調査<「はだしのゲン」の閲覧制限は妥当?>によると、約14万票のうち83%が「制限すべきでない」との回答です(8月23日現在)。