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祝日に思う

2017-04-29 | まさごと
旗日である。この語も聞かれなくなったが、国旗を掲げることを、明治生まれの父は、昭和30年代半ばまでの我が家の習慣としていた。いまや国の定めた祝日という説明で、この語が忘れらていく。おそらく、その記憶は誰にも受け継がれなくなったのである。それが、国家に忠誠を誓う象徴に日の丸の旗があった、として、そこに加えられたのは忠誠の証である戦勝のことである。旗を出せ、提燈行列だと、その風景は、近代国家日本の歴史を作ったのである。戦勝祝賀の旗、提灯行列、出征者の歓送迎行列、戦死者の葬列と、当たり前に国家が行うことを、民間にも行ったのである。その日章旗と旗日がつながる、という意識があったのだろう。戦争の終結で家族を着の身、着のままで引き揚げで引き連れた父にしてみれば、大陸での戦争の思いには、日の丸の旗には思い入れがあったはずであるから、それを封印したままに、旗日の国旗掲揚だけを自らに許すこととしている、それは複雑な気持ちが交錯したものであろうから、いつか、片仮名のメモ書きをやめてしまった日と重なって、戦後の民主化を受け入れた、そこには旅がなくなった、というように思える。

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