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107 うっかり、しくじり笑い

2013-04-25 | 日本語新百科
現代日本語「誤」百科 791  下手な言い訳に失笑する を、例題にしている。

ひもとく 日本「誤」百科 というコラムに、日本語新百科をこしらえようとして、日本語はどうなっているかと、日本語百科を書いてしまいました。コラムの著者には解説を簡潔に書いていくという制約があるでしょう。ご苦労を思いつつ、このようなブログを書くきっかけをくださって感謝いたします。

「誤」百科 790 下手な言い訳に失笑する を、例題にしている。
下手な言い訳に失笑する を、例題にしている。失笑 の意味について、こらえきれなくなって笑うことだから、笑いを失うとは、笑ってしまうことだと理解するのがよい。

これもまた文化庁の調査が作り出した誤解が大きい。

選択肢を選んで、笑いも出ないくらいあきれる、という意味に対して、失笑を買うと言う文脈で選ぶと、愚かな言動を指すことになり、笑いの出ないほどあきれるとなる。笑うに笑えないこととなって、失うの意味をとったのであるから、この選択肢にはひっかけがあるとみてよい。
一方で、こらえきれずふきだして笑う、という意味に対して、笑いたくなって笑うことを失うとは読めないとすると、これにはまた、にやり笑いの連想があるから、うっかり笑いともなってしまって、その意味を噴飯ものにして理解するには捉えきれないのがふつうだろう。失笑したという文脈場面、設定がないとわかりにくい語である。


失策、失投など、野球でよく使う語を思うと、この語は,失字の意味がむずかしい。

1 なくす。うしなう。うせる。「失業・失点・失望・失恋/遺失・消失・焼失・喪失・損失・得失・紛失・忘失・滅失・流失」
2 うっかり出してしまう。「失禁・失言・失笑」
3 あやまち。しくじり。「失策・失敗/過失」


コラムを読んでいて、笑いをこらえていて、うっかり笑いをすることになる。

下手な言い訳におかしくなって、笑いをこらえきれなくなることはあるので、それは言い訳ばかり続くこのページを読み続けると、何が誤りだろうかと笑えてきてしかたがないのを、ついに我慢しきれずに笑ってしまったということになるだろう。

その笑いが、コラムの言いかえのように、冷笑 であり、憫笑 だとすると、それは意味が異なるそれぞれの笑いであるということになる。言い訳に対して冷笑する、嘲り笑いとか、言い訳に対して憫笑する、あわれみ笑いと言うのは、その人の直面した事態に対する態度によるものであって、意味が異なってしまう。失笑をするをとした方がまだしも愛嬌があるだろうか。


しっ‐しょう〔‐セウ〕【失笑】
[名](スル)思わず笑い出してしまうこと。おかしさのあまり噴き出すこと。「場違いな発言に―する」
[補説]文化庁が発表した平成23年度「国語に関する世論調査」では、本来の意味である「こらえ切れず吹き出して笑う」で使う人が27.7パーセント、間違った意味「笑いも出ないくらいあきれる」で使う人が60.4パーセントという逆転した結果が出ている。
失笑を買う
愚かな言動のために笑われる。「的外れな発言をして―・う」
提供元:「デジタル大辞泉」


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