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安倍語

2014-07-12 | 新日本語百科
核心答えぬ「安倍語」という論評を毎日新聞が報じる。
その問いには、集団的自衛権行使で犠牲は伴うことが起これば、そのこと、その責任は誰にあるか、また、なぜ解釈の変更でいいとするか。

この起った状況を、憲法解釈でない憲法改正によればよいではないか、との含意がある。
いま周辺に起こりつつある現実をマスコミはどう解釈しているだろう。

その重要な責任を問い詰める論法であるから、その問いと答えがあわない場面があると解説する。
自衛隊員が戦いに向かい、そこで起こることは必定である。

それを覚悟するのかと記者は首相に問う形である。
この問いを発する記者にはそのような覚悟が自衛隊員にないと決めているのか、国防のためにはあくまで犠牲を伴うことはないと信じているのか、局面はその限界を超える。

覚悟が国民にあるかどうかとなれば、それを選挙投票、憲法改正の国民投票で聞くようなことではないかもしれない。
犠牲者が出るという発想は軍隊が何であるかを理解しない。

安倍語にあるとされる、積極的平和主義について、憲法改正をすることが、それに相当するかどうか、議論はできないであろう。
日本国憲法が消極的平和主義であるようなとらえ方はできないからである。

戦争放棄が積極的平和主義でなくてなんであろう。
自衛権を保証されたものとするならば、これまでの憲法解釈は正しいだろう。

しかし、そこには自衛隊の発動を誰が行うかの議論がなされてなかった。
そこまでに踏み込む事態がPKOであり、後方支援であって、そのときの国権は誰にあったのであるか、憲法の定めるところで行われてきたのである。

自衛権は放棄しないとして、武力行使はしないとして、その解決のためには、憲法にある通りであると解釈していても、国権の発動と武力の行使の限界を誰の手にゆだねて決定しようとするのかが、明らかでなかったために、内閣決定、官邸の主導のもと決めたことがあったのである。




特集ワイド:続報真相 集団的自衛権行使で犠牲は? なぜ解釈の変更でいいのか? 核心答えぬ「安倍語」
毎日新聞 2014年07月11日 東京夕刊

 「私には国民の命と平和な暮らしを守る責任がある」。安倍晋三首相は集団的自衛権を巡る議論の中で再三、そう強調した。だが、もう一つの重要な責任、国民に丁寧に説明して理解を得る義務は果たしているだろうか。国会や記者会見では、質問と首相の答えがかみ合わない場面も目立つ。「安倍語」を分析した。

>党内盤石、リスク避け

 今月1日、集団的自衛権の行使などを認める閣議決定後の首相記者会見で、こんなやりとりがあった。

 記者「自衛隊員が戦闘に巻き込まれ、血を流す可能性が高まるという指摘があるが、どう考えるか」

 首相「今次閣議決定を受けて、あらゆる事態に対処できる法整備を進めることによりまして、隙間(すきま)のない対応が可能となり、抑止力が強化されます。我が国の平和と安全をそのことによって、抑止力が強化されたことによって、一層確かなものにすることができると考えています」

 自衛隊員が実際の戦闘で死傷したことは一度もない。だからこそこの記者の質問は重みを持つのだが、安倍首相の答えはズレている。あえて解釈すれば「抑止力が強化されて平和と安全が確かになるから自衛隊員の血も流れない」ということなのか。外国通信社の記者も「平和を守るためには犠牲を伴う可能性もある。国民はどんな覚悟を持つ必要があるか」と尋ねたが、やはり直接の答えはなく、首相は「彼ら(自衛隊)は私の誇りであります。今後とも日本の国民を守るために、命を守るために活動していただけると確信をしております」。犠牲に触れる質問には正面から答えないと、決めているかのようだ。

 さかのぼれば6月11日の党首討論でも似たような問答があった。攻める民主党の海江田万里代表。「油(石油)のために自衛隊員に命を捨てろというんですか」。少し色をなして応じた首相の言葉はこうだ。「機雷の除去は危険な任務であります(中略)自衛隊の諸君は身を危険にさらしながら日本人の命を守っているんです」「彼らに愛する家族がいることを私は知っています」。かみ合っているだろうか。

 
>結論だけ、飛び石話法

 「自衛隊員の犠牲」とともにもう一つ、「首相は正面から答えようとしない」と批判される問いがある。<なぜ憲法改正ではなく解釈の変更なのか>である。

 再び6月11日の党首討論。

 海江田代表「どうして憲法改正の手続きを取る必要がない、閣議での変更だけでいいとお考えなのか」

 首相「アジア太平洋の安全保障上の状況は厳しさを増しています(中略)安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)から出された報告書について、与党において真剣に議論しております。議論の結果、政府として立場を決定し、閣議決定します(中略)自衛隊が行動できるようにするためには法改正が必要であります。法改正の際には当然、国会でご審議いただくことになります」

 「質問に真正面から答えず、必要のないことを時間を使ってだらだらとお答えになった」。ぶぜんとした海江田氏にそう言われても首相は動じなかった。

> とはいえ野党がよほど腰を据えなければ「安倍語」を突き崩すのは難しそうだ。【江畑佳明】


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