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あげつらう 批判

2020-02-04 | 哲学日本語

日本哲学17
論を、あげつらう と祖先は受け入れている。言い争うことである。そしてまた、よしあしをさだめることであった。ことばを順次にまとめ上げる。よさあしさをあげつらひ、それは、際立つことになるのは、あしさ、あしきこと、欠点である。あげつらいをすることが、モノ言えなくなる社会が生まれていたのか、よいところ、わるいところを言う批判がそのまま、批判するのがよろしくないとなった。現在では、ふつう、否定的な意味で用いられる、と辞書義の解説である。あげつらい、批判する、その行いをゆがめてしまっている。

なぜ議論はすすめて、あげつらいを許さなくなったか。
批判することが、ときには非難と受け取られるようになったか。


あげ‐つら・う[‥つらふ] 【論】
解説・用例
〔他ワ五(ハ四)〕
>物事の善悪、理非などを議論する。物事の是非をただす。また、ささいな非などをことさらにとりたてて言う。
*日本書紀〔720〕推古一二年四月(岩崎本訓)「然れども、上和(やはら)ぎ下睦(むつ)び、論(アケツラフ)に諧(かな)ふときは、則ち事理(こと)自らに通(かよ)ふ」
*大唐西域記長寛元年点〔1163〕五「諸の異学を集めて、微言を商(くら)べ、至理を抑揚(アケツラフ)」
*随筆・玉勝間〔1795~1812〕一「大かた世の人の、万の事の善悪是非(よさあしさ)を論ひ、物の理りをさだめいふたぐひ」
語誌
「あげ」は「挙げ」、「つらふ」は「言いずらう」「引こずらう」などの「つらふ」で動作や状態が強く長くつづくことを表わし、本来はマイナスのイメージはない。古く、書紀古訓の外には、古辞書や訓点資料に見られるだけであるが、漢文訓読によって後世に伝わった。近世以後文章語として復活したが、非難をこめて述べ立てるという、マイナスの意味合いになるのが普通である。

字通より

字形形声
声符は侖(りん)。侖に次序を以て全体をまとめる意がある。〔説文〕三上に「議(はか)るなり」、また言字条に「論難するを語と曰ふ」とあって、討論することをいう。討は検討。是非を定め、適否を決することをいう。
訓義
[1] はかる、おもう、おもんぱかる、おしはかる、たずねる。
[2] あげつらう、いいあらそう、よしあしをさだめる。
[3] とく、いう、つげる、ときあかす、わきまえる。
[4] 議論、見解、所見。
古辞書の訓
〔名義抄〕論 アラソフ・イフ・ヨム・エラブ・オモフ・アゲツラフ・コシラフ・ススム・トク・ハカリゴト・コトワル・トモ

【論学】ろんがく  学術を講論する。〔礼記、学記〕七年、學を論じ、友を取るをる。之れを小と謂ふ。九年、を知りてし、強立して反(かへ)らず。之れを大と謂ふ。
【論議】ろんぎ  議論。〔荘子、篋〕天下の法を殫(つく)し殘(そこな)ひて、民始めて與(とも)に論議すべし。

日本国語大辞典 項目「批判」 より

民間の噂話。
*日葡辞書〔1603~04〕「Fifan (ヒハン)〈訳〉人々の間に流れる噂」
(5)哲学で、事物や学説の内容を根本的に研究して、その全体の連関、意味、基礎を明らかにすること。マルクス主義の用語としては、イデオロギーを論理的に検討するだけではなく、それを生みだす物質的な条件や階級的な基礎を暴露すること。
*教育・心理・論理術語詳解〔1885〕「辨決力〈略〉比判ト云ヒ判断ト云ヒ断定ト云フモ皆此ノ辨決力ヲ指称スル者ナリ」


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