単語と形態素を説明する。単語は、語として扱う。語は意味の単位とされているが、文章、文、語というときに、最小の意味単位とする。その最小の単位をさらに分けて、意味を持つところで分ければ、形態素がある。形態素は意味の最小形式として、単語より、語の捉え方の下位においての分析に用いる。語構成を主たる意味を担う部分とそのほかの意味を持つ接辞に分けることができる。意味の部分を語基と呼ぶ。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
直接構成要素
ちょくせつこうせいようそ
immediate constituent
略して IC。文法的に直接関係し合って句や文を構成している,通例2つの言語形式 (形態素,単語,句など) 。 My heart aches.という文は,my heartと achesとの ICから成り,my heartは myと heartとの ICに分れ,一方 achesは acheと-sの ICに分れる。このように直接構成要素に分けていくことは IC分析と呼ばれ,構造言語学の重要な手法であった。
デジタル大辞泉の解説
けいたい‐そ【形態素】
《〈フランス〉morphème》言語学で、意味をもった最小の音形。
大辞林 第三版の解説
morpheme 意味を有する最小の言語単位。
〔フランス morphème〕 それ自身では実質的な意味を表さず、もっぱら形式的・文法的な機能を果たす語、または語形の一部分。形態部。
形態素
形態素の一般的な性質や、形態素間の結びつきなどを明らかにする言語学の領域は、形態論と呼ばれる。
形態素 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/形態素
形態素
多くの語は意味を持つ複数の部分から構成されている。例えば「青空」は「青」と「空」の二つの部分で構成されている。意味を持つ最小の構成要素のことを形態素(けいたいそ、morpheme)という。「 あ」や「お」も「あおぞら(青空)」の一部だが、これらは意味を持たないため形態素ではない。
言語学では、形態素と形態素の境目はハイフン「-」で示す。
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世界大百科事典 第2版の解説
けいたいそ【形態素 morpheme】
意味をもつ最小の言語単位。〈ホンバコ〉という語は,〈ホン〉と〈バコ〉という意味をもつ最小単位,すなわち形態素に分けられる。バコ/bako/はハコ/hako/と同じ意味であるが,複合語の後の要素として用いられている。このように形態素は現れる場所により異なる語形をとることがある。これを異形態allomorphという。すなわち,音素の連続で表される異形態/hako/と/bako/を代表して抽出されたものが形態素{hako}であって,普通は{ }にくくって表される。
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世界大百科事典内の形態素の言及
【形態論】より
…伝統文法では,形態論morphologyは語の配列や用法を扱う統語論(シンタクス)と音韻論と共に文法の三大部門をなしている。(2)構造言語学では形態素の設定と種類およびその配列と構造を扱う部門とされている。このうち形態素の結合によって生じる音声変化を記述する部門を形態音素論morphophonemicsという。…
【言語】より
…文法というのは,言語の中で意味が関与する分野における規則性・法則性の総体であるともいえる。 なんらかの意味に対応する音形のうち,それ以上分析できないものを〈形態素〉と呼ぶ。単語が意味を有するものにそれ以上分析できなければ,それは同時に形態素でもあるが,上述の語幹(それが分析不能の場合),屈折接辞も形態素である。