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日本語文法議論2387
次に二つの例文比較である。
いずれも述語に向かうと解釈すれば、日本語の理解にあるのはどちらか、明らかである。
甲が乙に丙を紹介シタ
甲、乙、丙、紹介シタ
あえて、甲は乙に丙を紹介シタというふうに言っても同じようである。
つまり、甲、乙、丙、紹介シタ となると、その関係はとらえにくくなる。
ここに日本語の特徴があるので、注意すべきは語順だけではない。
乙に甲が丙を紹介シタ
*丙を乙に甲が紹介シタ
アスタリスクを付したのはさすがにわかりにくくなるので語順の意識が意味の理解にかかわる。
それでも文脈と表現によっては文脈整序して、わかろうとすればわかる。
甲、乙、丙と3人、そこで、紹介シタ という言い方をすれば次のようである。
乙に甲ガ丙を紹介シタ
これを三上学説に拠って、前述2386、ウイキペディアの項目では次のように言う。
>三上によれば、
甲ガ乙ニ丙ヲ紹介シタ。
という文において、「甲ガ」「乙ニ」「丙ヲ」はいずれも「紹介シ」という行為を説明するために必要な要素であり、優劣はない。
上記引用に見える、優劣はない と言っている説明は、「甲ガ 紹介シ」」「乙ニ (紹介シ)」「丙ヲ (紹介シ)」はいずれも並列になるということで、主語を特に優位に扱わないし、日本語の語順では第1等におくようなこともなく、相互に入れ替わることができるので西洋語の主語という用語の持つ特徴に合わないから、補足語とするという、三上学説を踏まえている。
文法論議に主語廃止というのは主格主語を言うのではなくて主格補語という用語を用いて議論するということである。続・序説では目的語、補語も補足語としている。
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