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シナリオの書き方、10か条

2014-07-13 | 日本語百科
笠原和夫さんが脚本の書き方を教える「シナリオ骨法十箇条」というのを、中日春秋が話題にしている。
面白かったので、コロガリ、カセ、オタカラ、そしてオリンのほかには、どのような用語があるだろうかと、ネット検索をしてみた。

ヒットして、ほかの数か条を見つけることができた。
その骨法を書くに至った、エピソードにも、映画はやくざなり、などのタイトルに、象徴されているかのようだ。

著作に拠って知るべきところ、古書値で8500円という話もあって再販がないらしい。
サイトに引用するのを、いくつか見つけて、項目を確かにすると、採録する。

1 コロガリ、2 カセ、3 オタカラ、4 カタキ、5 サンボウ 、6 ヤブレ、7 オリン、8 ヤマ、9 オチ、10 オダイモク 

新聞コラムの話題とは離れてしまったが、その言及するものに面白いのがあった。
北野作品を見るときの辛坊というか、その忍耐が何であるかを、気づかされ、なるほどシナリオ骨法の意味を認識する。

10/13非言語的記号性 - nifty
homepage3.nifty.com/nct/hondou/html/hondou162.html
笠原和夫著『映画はやくざなり』(新潮社)「秘伝シナリオ骨法十箇条」には、 北野武監督「あの夏、一番静かな海」の試写を見て、あまりのつまらなさに吃驚したと書いてある。私は、この映画のビデオを借りてきて、最初の数分間で、こりゃダメだと思い、 見るのを ...

>笠原和夫著『映画はやくざなり』(新潮社)「秘伝シナリオ骨法十箇条」には、 北野武監督「あの夏、一番静かな海」の試写を見て、あまりのつまらなさに吃驚したと 書いてある。私は、この映画のビデオを借りてきて、最初の数分間で、こりゃダメだと思い、 見るのを中止した経験がある。
 笠原和夫は北野監督の脚本軽視の姿勢に、腹を立てているのだが、軽視しているのじゃなくて、 できないだけの話だと思う。
 ベネチア映画祭グランプリの「HANA-BI」は最後まで見た。これだって、岸本加世子は 一言も喋らない。拙い台詞は喋らないほうがいいし、見得を切るような芝居は、 私も見るのがつらいし、外人にも分からないだろう。 このビデオを最後まで見ることができたのは骨法その一「ころがり」(サスペンス)が あったからだ。
 北野武の映画は台詞とドラマを最初から捨ててかかっているのだから、これでサスペンスも 捨てている(単に下手だったのかもしれない)「あの夏、一番静かな海」を最後まで見るのは 難行苦行である。





記シトキマス。 「秘伝 シナリオ骨法十箇条」: animatechtonica
animatechtonica.air-nifty.com/blog/2004/12/_.html

脚本の工程
 (1)コンセプト(戦略・グランドプラン)の検討
 (2)テーマ(観念)の設定
 (3)ハンティング ※取材と資料蒐集
 (4)キャラクターの創造 ※メインの人物の履歴書の作成
 (5)ストラクチャー(構築) ※人物関係表の作成
 (6)コンストラクション(事件の配列) ※起・承・転・結(序・破・急のリズム)
 (7)プロット作り ※200字詰め原稿用紙10枚

秘伝 シナリオ骨法十箇条 笠原和夫が自身の経験に基づくシナリオの基礎
 その一。「コロガリ」
 その二。「カセ」
 その三。「オタカラ」
 その四。「カタキ」
 その五。「サンボウ」
 その六。「ヤブレ」
 その七。「オリン」
 その八。「ヤマ」
 その九。「オチ」
 その十。「オダイモク」


http://president.jp/articles/-/7181?page=2

骨法その一。「コロガリ」

これからなにが始まるのかと客の胸をワクワクさせる展開の妙。映画で言えばサスペンス。不自然な展開やご都合主義の話の運びは「コロガリが悪い」といい、本筋だけがどんどん先に行ってしまう展開は「コロガリが過ぎる」という。観客との間で適当に駆け引きをしながら意表をつくカードを次々に魅せていくのが最良のコロガリ。

骨法その二。「カセ」

主人公に背負わされた運命、宿命。「コロガリ」が主人公のアクティブな面を強調するのに対し、「カセ」はマイナスに作用するファクター。たとえば身分違いの恋は「カセ」であり、そこから生じる波乱が「アヤ」。ドラマの楽しさは「アヤ」にあるが、適切な「カセ」がないと「アヤ」が生まれない。技術的に一番難しいのが「カセ」。「カセ」「アヤ」の双方が効果的に効いたドラマは文句なしに面白い。

骨法その三。「オタカラ」

主人公にとって、なにものにも代えがたく守るべき物、または獲得すべき物。主人公に対抗する者にとっては、そうさせまいとする、葛藤の具体的な核。サッカーのボールのように、絶えずとったり奪われたりすることで、多彩に錯綜するドラマの核心が完結明解に観客に理解される。とりわけアクション・ドラマの場合に「オタカラ」は必須。

骨法その四。「カタキ」

敵役。「オタカラ」を奪おうとする者の側。メロドラマにおける「恋敵」。一目見てすぐ〈悪〉わかるような「カタキ」は時代劇以外では浮いてしまう。トラウマや劣等感など、内部から主人公の心を侵害するものも「カタキ」になりえる。

骨法その五。「サンボウ」

「正念場」のこと。武智(明智)光秀が「敵は本能寺にあり!」といって盃を載せた三方(台)をひっくり返すという『絵本太功記』場面に由来する。進退ギリギリの瀬戸際に立った主人公が運命(宿命)に立ち向かう決意を示す地点。複雑多彩に膨れたドラマの中心部で「サンボウ」の芝居をつけることで、観客にドラマがどちらを目指しているのか気づかせることができる。

骨法その六。「ヤブレ」

破、乱調。たとえば失意の主人公がボロボロになって酒に溺れたり暴れたりする芝居。役者にとってもやり甲斐のある見せ場となる。

骨法その七「オリン」

ヴァイオリンのこと。母子ものの映画で、別れの場面にヴァイオリンを掻き鳴らして観客の涙を誘ったことから、感動的な場面を「オリンをコスる」と呼ぶようになった。「ヤブレ」のあと、次の「ヤマ」あたりが適当か。

骨法その八。「ヤマ」

ヤマ場、見せ場。クライマックスのこと。本筋、脇筋を含めたあらゆるドラマ要素が結集し、人物たちは最大限に感情を爆発させ、衝突し、格闘し、一大修羅場を呈する。観客が抑制してきた興奮の発行を、ここぞとばかり一気に解き放つもので、作者自身がまず感動し、我を忘れるようなボルテージの高い場面にしなくてはならない。

骨法その九。「オチ」

締めくくり、ラストシーン。予測と期待通りに終わる場合と、予測に反しながらも期待は満たして終息する場合の2種類がある。メロドラマは前者、ミステリーは後者が多い。予想ができて期待外れ、予想できなくて期待も満たされないオチは厳禁。思い切り楽しみつつ細心で丁寧な気遣いを持って書き上げる。

骨法その十。「オダイモク」

お題目。テーマ。書き始める前に定めたテーマと書き進める過程で湧き上がってくるテーマの間に差異が生じたら、当初のテーマを捨てる。脚本を書き上げたところで、伝えようとしたテーマが十分に示されたかどうか、もう一度「オダイモク」を唱え直して検証することが肝要。



http://b.kibunya.net/post/63924036619

骨法その一。「コロガリ」

転がり、である。英語で言えばサスペンス。これからなにが始まるかと客の胸をワクワクさせ、引っ張り出された糸が縺れたりほぐれたり絡んだりして、最初は初めの糸にキチッと収斂されて大空高く凧が舞い上がる、という展開の妙をいう。

骨法その二。「カセ」

主人公に背負わされた運命、宿命といったものである。「コロガリ」が主人公のアクティブな面を強調するものであるのに比べて、「カセ」はマイナスに作用するファクターとなる。

骨法その三。「オタカラ」

往年の名活劇「丹下左膳」の中で、敵味方の間を往ったり来たりする「こけ猿の壺」を指す。歌舞伎においても、御家重代の宝剣の行方をめぐって劇が進行する、なんて例は多々ある。主人公にとって、なにものにも代え難く守るべき物(または、獲得すべき物)であり、主人公に対抗する側はそうさせじとする、葛藤の具体的な核のことである。

骨法その四。「カタキ」

敵役のことである。前条の「オタカラ」を奪おうとする側の者である。メロドラマにおける「恋(色)敵」などもこれに当たる。

骨法その五。「サンボウ」

主君尾田春長(織田信長)からさんざん屈辱を受けた武智光秀(明智光秀)が、主命によって高松城水攻めの真柴久吉(羽柴秀吉)の援軍として出陣する際、首途の杯を前にして、不意に三方を逆さに打ち返し、「敵は本能寺にあり!」と叫ぶ場面に由来する。「正念場」ともいう。ドラマを人体に見立てた場合、その目をまさに画きこむところである。

骨法その六。「ヤブレ」

破、乱調である。どんなスーパーマンでも、一度は失敗やら危機やら落ち目に出くわさないと、観客からみて存在感が希薄になるものだ。失意の主人公がボロボロになって酒に溺れたり暴れたりする芝居は、役者にとってもやり甲斐のある見せ場となる(主演スターの持ち味によっては、綺麗事で済ませる場合もあるが)。

骨法その七。「オリン」

ヴァイオリンのことである。むかし「母もの映画」というヒット路線の映画が多産されていた頃、母と子の別れの場面にはヴァイオリンを掻き鳴らして観客の涙を誘ったものだった。それで、感動的な場面のことを「オリンをコスる」と呼ぶようになった。「オリン」の設定は、「ヤブレ」のあと、次の「ヤマ」の一歩前あたりが適当であろうか。

骨法その八。「ヤマ」

俗にヤマ場、見せ場という。クライマックスである。ここでは本筋、脇筋を含めたあらゆるドラマ要素が集結し、人物たちは最大限に感情を激発させ、衝突し、格闘し、一代修羅場を呈することになる。

骨法その九。「オチ」

締めくくり、ラスト・シーンである。

オチには、観客の予測と期待通りに終わる場合と、観客の予測に反しながらも、期待は満たして収束する場合の二種類がある。ミステリーのラストはたいていが後者でメロドラマは前者の場合が多いだろう。予測できて期待はずれ、予測できなくて期待も満たされない、そんなオチが厳禁であることは言うまでもない。

骨法その十。「オダイモク」

つまり、お題目。テーマである。


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