原稿箋をもって書く練習をするのがよい。日本語を縦書きとしたのは筆記具、用紙のことから習慣としたものでえある。長く、専らのことで亜ttのであるが、文書編集機の便利さから、世にいうワープロの出現は、日本語の書記に新機軸となった。その約束事は縦書きのものを横書きにしたようなことであったが、実は、漢字かな変換の便利さには表記、加えて、区切り符号、そして書きやすさと読みやすさに革命的であるから、文章そのものに工夫が現れる。手書きと、タイプ打ちによる文字は、その世界を一変しているから、筆記具の代替に、印刷物となったことは、ある側面をもたらした。ペンと紙を使ってきた文明の道具に、電子情報という時代の記録を作りだし、それを共有し伝播する情報の新時代となったのである。
原則は縦書きも横書きも同じである。最近は、横書きのスタイルが多く行われるようになった。文書作成のためにワープロが使われるようになったためである。
縦書きは日本語の文字の書き方に適したものであった。しかし、それは漢字や仮名文字の書き方によって、そう思われてきた面がある。
原稿用紙の基本的な見方を箇条書き、10条にしてみる。
1 原稿の文字を埋めるスペースを、マス目に切っているので、1マス(1コマ)のように言う。
2 マス目には文字を埋めるのが原則であり、1マスには1文字を書く。
3 マス目に文字を埋めない場合は、段落起こしの冒頭に、「1コマ空ける」のように、日本語では1文字分を空白にする。英文では、ダブルスペースになる。
4 マス目には段落の末文のあとを空白にして、文字を入れないで終わる場合がある。
5 句読点は1マスに書く。その場合、半マス分で前のマスの文字に寄せて打つ。
6 句読符号は文法的約束事によって用いるので、正しく、わかるように書く。
7 区切り符号は多用しないで工夫した書き方をする。
8 句読点が行末の場合、付け下げと言って、原稿用紙の枠外に打つ。
9 あるいは、行頭に句読点が来るのを避けるために、前行末のマスの中で、文字のあとに小書きして書いてもよい。
10 英数字を横書きにして原稿用紙の半マスを用いて1文字を書くことが行われている。