モーラ音節 日本語の音声と音韻5

モーラ音節　　日本語の音声と音韻5

音節は音の聞こえである。音声として聞こえるひとまとまりの音である。声が大きく聞こえるのは母音による。したがって音節はその大きく聞こえるひとまとまりをとらえた。音の聞こえは、したがって母音の聞こえになる。音節は母音を含む音のまとまりと意識される。日本語は仮名文字で表した発音が子音と母音とで構成されているので、音節文字として仮名文字を見ると、日本語の発音は音節によることになる。

日本語の音節は子音と母音とで構成されるとすると、そのまとまりは一つずつの発音として時間的に意識される。日本語をゆっくりと文字ごとに切って発音すると拍が分析される。文字の数だけ拍ができることになるので、単語は2拍語、4拍語というようにとらえることができる。この拍を時間的な長さで見るとどうなるか。それで韻律の単位を見て、ひとつの音の長さをモーラとした学説がある。服部四郎学説で、Prosodyの mora　を、音の長さの単位として日本語に用いた。拍に相当する。しかし、そのモーラの長さを短母音の長さと規定したのでわかりよい。

モーラを日本語の音韻として、 音韻論的音節とする。モーラ音節という場合がある。モーラは日本語の仮名文字によって、母音、子音と母音、子音と半母音と母音とで構成されるものになる。日本語の発音で仮名文字で書いて子音で終わるものが例外的にある。音節にすると、この日本語の発音は現れないか、次のように書かれる。学校　がっこう　について、小字の、つ　は、発音しない、もしくは次の発音の口構えであって、音を聞くことはないが、これを日本語の促音として説明する。つまる音は、gakkoo というふうに表す、gak koo　というふうに音節に分けるのだが、この2つの間で時間的な長さで意識されるのは、そこに1モーラ分の間があるという解釈である。これをモーラの特殊音節と見る。母音のない音節であるから、日本語の仮名文字で言えば、ん　の撥音の場合もそうである。

モーラ特殊音節は、促音、撥音に加えて、長音について、引き音節として見る。