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哲学日本語は翻訳学問か

2020-01-21 | 哲学日本語

日本哲学4
そのタイトルは、語源からわかる哲学事典、山口博之著、日本実業出版社、2019年7月出版、発行日が昨年であった。 事典といっているが、著者も述べているように、分かりよく項目をキーワードにしている読み物である。ただ、語源から説くのは、これが意外と難しいことと見受け、労作となっている。読みやすいのは、この書の成り立ちを前書き、はしがきから説明しているので、読めばわかる。哲学の語源を求めて、ヒットした書名であるから、それについては、大いに参考になる。フランス語、筆者の専門はフランス近代哲学、科学とあり、哲学の言語、何語であるのか、それと英語の哲学用語あるいはフランス語、古典語を対照して、じつはギリシャ語はフランス語に、ラテン語は英語に、と、単純なことではないのだけれど、難しい思考、志向である。

語源から哲学がわかる事典
発売日 2019.07.11
著者 山口裕之
判型 A5変形判/並製
ページ数 284

https://www.amazon.co.jp/dp/4534057075?_encoding=UTF8&isInIframe=0&n=465392&ref_=dp_proddesc_0&s=books&showDetailProductDesc=1#product-description_feature_d

内容紹介
哲学はなぜむずかしいのか? なぜ必要なのか? そもそも哲学って何だろう
哲学が難解なのは哲学用語(翻訳漢語)の難しさにあります。理性・悟性・感性、存在・本質・実体・実在、主観・客観、表象・抽象、観念……。
これらのうち、たとえば定番の「理性」は英語ではどういう語を当てているかというと、「reason」という日本の中学1年レベルの英単語なのです。
これは英語のネイティブにとっては小学校低学年の日常語。「理由を付けて考える能力」という意味です。また、「理性」よりより難解に見える「悟性」は 「understanding」。
これまた「理解力」という意味の普通の言葉なのです。ちなみに、存在・本質・実体・実在は、英語ではそれぞれ、being、essence、substance、existenceとなる。

“脱亜入欧"の思潮のもと、明治の先人たちは“和魂洋才"(技術は学ぶが、精神を学ばない)にかまけていたのではなく、哲学のような魂、精神についても必死で吸収しようとしていました。その結果として哲学の用語についても懸命に日本語(漢字)に翻訳しようとしていたのです。
哲学用語はその性質上、抽象概念を説明する語であり、漢語での翻訳とも相まっておそろしく難解な語となったという経緯があります。
その訳語には、仏教や儒教の考えを援用した部分もあったため、わたしたち日本語の話者・読者が日常では使わないような難解な漢字が当てられたこともあるでしょう。

本書では、この点に着目し、114の基本的な哲学用語の語源にさかのぼって、意味の推移、翻訳、文脈などを解説しています。
「用語」からスタートして、「概念(哲学の中身)」、さらに「哲学史」の三位一体で理解できる本邦初の哲学入門です。
本書で西洋哲学の全体像とそれが何を問おうとしたのかがつかめるようになっています。
また、一念発起、哲学書の原典(翻訳書)を手に取ってはみたが、まるでチンプンカンプン、いろいろな入門書を読んでみてもなかなか要領を得ないという読者にも、
初めて哲学書を読める・わかるきっかけとなるものを目指しています。哲学書を読む際の必携書となるように、巻末には解説付きの索引を設けました。

◆目次
序 章 この本にはどんなことが書いてあるか
第1章 哲学: Philosophy 知を愛さずにはいられない
第2章 認識: Knowledge 「人それぞれ」ではありません
第3章 存在論: Ontology 「~がある」と「~である」のせめぎあい
第4章 神学: Theology 哲学のご主人様は神様
第5章 認識論: Epistemology 「私」は神様
第6章 哲学する: Philosophize 「自分で考えることが大切」という意味ではない
★出典と余談、あるいはさらに詳しく知りたい人のための文献ガイド
★辞書としても使える索引 他

内容(「BOOK」データベースより)
この一冊で西洋哲学がわかる!語源と英語訳で学ぶキーワード。読んで楽しい文献ガイド+辞書になる索引付。

著者について
山口 裕之(やまぐち ひろゆき)

1970年奈良県生まれ。徳島大学総合科学部教授。1999年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。2002年文学博士。専門はフランス近代哲学、科学哲学。
主な著書に『コンディヤックの思想』(勁草書房)、『人間科学の哲学』(勁草書房)、『認知哲学』(新曜社)、『ひとは生命をどのように理解してきたか』(講談社)、
『コピペと言われないレポートの書き方教室』(新曜社)、『人をつなぐ 対話の技術』(日本実業出版社)、『「大学改革」という病』(明石書店)。
翻訳書にコンディヤック『論理学 考える技術の初歩』(講談社)。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
山口/裕之
1970年奈良県生まれ。徳島大学総合科学部教授。1999年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。2002年文学博士。専門はフランス近代哲学、科学哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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