日本を、にっぽん にほん と読むのは、仮名によるところである。Nippon と表記すれば、国号を一つにすることができる。Nihon と表記することはできない。なぜなら、国名の発音がわたしたちの意図しないものに代わる、仮名文字で表記すれば、これは、におん と、呼ばれることになるからである。
仮名は、その名のごとく、真仮に対するものと、祖先はとらえていたから、まな というものが、漢字を意味することで、それをまた真名と呼ぶことをしなくなっても、言語意識には漢字が明らかにわたしたちのうちにあって、ことばに位置付けてきた。
日本と表記することが日本語として正しいのであるとしてきたが、そう主張することもとくに要ることではない。それは日本語の一般に、漢字表記、仮名表記そして英字表記が文字種としてあるからである。Nippon を眺めてみれば、内なるものに、にっぽん にほん となり、外なるものに、日本 となる。また、Japan と呼ばれてきたので、それに対応する Nippon は、17世紀に記録されていた、Jippon を思い合わせればよい。
仮名は、その名のごとく、真仮に対するものと、祖先はとらえていたから、まな というものが、漢字を意味することで、それをまた真名と呼ぶことをしなくなっても、言語意識には漢字が明らかにわたしたちのうちにあって、ことばに位置付けてきた。
日本と表記することが日本語として正しいのであるとしてきたが、そう主張することもとくに要ることではない。それは日本語の一般に、漢字表記、仮名表記そして英字表記が文字種としてあるからである。Nippon を眺めてみれば、内なるものに、にっぽん にほん となり、外なるものに、日本 となる。また、Japan と呼ばれてきたので、それに対応する Nippon は、17世紀に記録されていた、Jippon を思い合わせればよい。