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莫、暮の字源

2017-12-03 | 日本語百科
遊遊漢字学「莫」が「暮」になった理由 日経新聞日曜日のコラムで、阿辻哲次氏の執筆である。大変に興味深い話題が連載されるので、愛読する。メリヤスの漢字表記を取り上げて、莫と暮について解説がある。確かに漢字に象形である、日の文字が二つはいらないから、というのは、この字に限らない文字構成に見られることなのである、形声字となったことがわかる。字通にも同様の説明があるので、草の間に沈む太陽は平原の国である。海に沈む、山の端に沈む太陽を見るわたしたちである。さて、この記事を苦心して書いておられることが、いつもながら、感じられることに、漢字にまつわる話と時代性のことになるが、それよりもまた、腰のまわりなどにたっぷりと脂肪をつけてしまった、というときに、イメージする造形が、阿辻さん独特の展開となる。漢字が持つイメージに、藤堂説のようなエッセイとなると女偏に関する者で、読み手をして眉をしかめることがあるから、少々太っても別にどうということはない、というに及んで、ジョークとするか、深刻な体型を蔑視するか、気になるところとなる。そういえば、昔は太っておられたのに、ある時期、急に細くなったので、イメージとなれば、筆者のことを心配するようなことだった。





日本経済新聞社
遊遊漢字学「莫」が「暮」になった理由 阿辻哲次
2017/12/3付日本経済新聞 

> メリヤス製品の最大の特徴は伸縮性と柔軟性に富んでいることで、絹や木綿の布で作ったものに比べれば、メリヤスの肌着は身体にぴったりフィットするから、ある程度はフリーサイズといえる。腰のまわりなどにたっぷりと脂肪をつけてしまったご婦人は、それまで愛用していた絹の肌着を捨てざるを得ないが、しかしメリヤスのものならある程度までのびるから、少々太っても別にどうということはない。つまりそれはLサイズもSサイズもなく、「大小の区別が莫(な)い」ものなのである。


字通より

形声
声符
草間に日の入る形で、暮の初文。
〔説文〕一下に「莫は日且(まさ)に冥(く)れんとするなり。日の艸(ばう)中に在るに從ふ。艸は亦聲なり」(小徐本)という。のち莫が多く否定詞に用いられ、暮夜の字として暮が作られた。


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