日本語文章の主語は文にどう表れるか。
中日春秋、2014年3月7日を見る。
人生にうそはつきものだ、と冒頭に書く。
嘘を話題にする、それも戦争を導く嘘だという内容である。
全13文のうちに、が格は7カ所見える。
わたしはうそをついたことがない
プーチン大統領が「正直」な男であるかどうかは
記者たちが「・・・ ・・・」と食い下がった
だれがどう見ても、ロシア軍だろう
うその五輪があれば、間違いなく金メダル級ではないか
外交官らが記者たちに嘘をつき、活字になった嘘を、みなが信じ込むことからだ
プーチン氏の嘘の結末が、そうならないことを祈る
以上のうち、
ことがない
5輪がある
だれがどう見る
この用法を除いてみる。
キーとなるセンテンスがわかる。
プーチン大統領が「正直」な男であるかどうか
記者たちが食い下がった
みなが信じ込む
プーチン氏の嘘の結末が、そうならない
中日春秋
2014年3月7日
人生に嘘(うそ)はつきものだ。
最大の嘘とは「私は嘘をついたことがない」と言うこと。
虚々実々の駆け引きを常とする政治や外交となれば、なおさらのことだろう
十七世紀の英国の外交官ウォットン卿は言った。
「大使というものは祖国のための嘘をつくために、外国に派遣される正直な男である」
プーチン大統領が「正直な男」であるかどうかはともかく、大国ロシアの威信と権益を守るためなら、嘘もいとわぬのは間違いない。
ウクライナ南部のクリミア半島に突然現れて、あっという間に重要拠点を制圧した「正体不明の武装勢力」は、だれがどう見ても、ロシア軍だろう
しかしプーチン氏は先日の記者会見できっぱり否定した。
「あれは地元の自警団だ」。
記者たちが「あの人たちが着ている軍服は、ロシア軍のものに酷似している。ロシア兵ではないのか?」と食い下がっても、平然と「似たような軍服は、いくらでもある。あんなものは、どこででも買えるだろう」。
嘘の五輪があれば、間違いなく金メダル級ではないか
第一次世界大戦の残虐性を記録し、ナチズムの危険性をいち早く告発したオーストリアのユダヤ人作家カール・クラウス曰(いわ)く「戦争はどうやって始まるか? 外交官らが記者たちに嘘をつき、活字になった嘘を、みなが信じ込むことからだ」
プーチン氏の嘘の結末が、そうならないことを祈る。
中日春秋、2014年3月7日を見る。
人生にうそはつきものだ、と冒頭に書く。
嘘を話題にする、それも戦争を導く嘘だという内容である。
全13文のうちに、が格は7カ所見える。
わたしはうそをついたことがない
プーチン大統領が「正直」な男であるかどうかは
記者たちが「・・・ ・・・」と食い下がった
だれがどう見ても、ロシア軍だろう
うその五輪があれば、間違いなく金メダル級ではないか
外交官らが記者たちに嘘をつき、活字になった嘘を、みなが信じ込むことからだ
プーチン氏の嘘の結末が、そうならないことを祈る
以上のうち、
ことがない
5輪がある
だれがどう見る
この用法を除いてみる。
キーとなるセンテンスがわかる。
プーチン大統領が「正直」な男であるかどうか
記者たちが食い下がった
みなが信じ込む
プーチン氏の嘘の結末が、そうならない
中日春秋
2014年3月7日
人生に嘘(うそ)はつきものだ。
最大の嘘とは「私は嘘をついたことがない」と言うこと。
虚々実々の駆け引きを常とする政治や外交となれば、なおさらのことだろう
十七世紀の英国の外交官ウォットン卿は言った。
「大使というものは祖国のための嘘をつくために、外国に派遣される正直な男である」
プーチン大統領が「正直な男」であるかどうかはともかく、大国ロシアの威信と権益を守るためなら、嘘もいとわぬのは間違いない。
ウクライナ南部のクリミア半島に突然現れて、あっという間に重要拠点を制圧した「正体不明の武装勢力」は、だれがどう見ても、ロシア軍だろう
しかしプーチン氏は先日の記者会見できっぱり否定した。
「あれは地元の自警団だ」。
記者たちが「あの人たちが着ている軍服は、ロシア軍のものに酷似している。ロシア兵ではないのか?」と食い下がっても、平然と「似たような軍服は、いくらでもある。あんなものは、どこででも買えるだろう」。
嘘の五輪があれば、間違いなく金メダル級ではないか
第一次世界大戦の残虐性を記録し、ナチズムの危険性をいち早く告発したオーストリアのユダヤ人作家カール・クラウス曰(いわ)く「戦争はどうやって始まるか? 外交官らが記者たちに嘘をつき、活字になった嘘を、みなが信じ込むことからだ」
プーチン氏の嘘の結末が、そうならないことを祈る。