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源氏語り 源氏のものがたり

2015-11-21 | 源氏のものがたり
徳川美術館、蓬左文庫会館80周年記念特別展に出かけた。
連休の初日とあって、休みに合わせて、みんながここに来るわけはないのだろうけれど、観光バスを仕立てて鑑賞に来る人がいて、展示室には二重、三重の人垣であった。

全点一挙公開として、五島美術館の所蔵と個人所蔵を含めて、国宝20点を含む27点の展覧である。
加えて平成復元模写19面、模写の系譜5巻とある。

そこに、蓬左文庫の写本、伝本が合わせて9本、注釈書が7本展示されている。
その特別展の内容は国宝に重要文化財に、それに匹敵する個人所蔵のもので、これだけの展覧は10年ぶりのものであるが、以前にもまして盛大である。

会場で二回りしていたら、声をかけられた。中世国文学の先生に出会ったわけで、この混雑にもかかわらず、偶然であった。

河内本が見えていますね、大きな本だなと実感して、徳川将軍家所用のめったにお目にかかれない、どうして注釈をしたのでしょうね、と、また発見のX線画像というけれど、新聞報道は数年前にもあったので今回の展示でというわけではない、とか、会話した。

源氏のものがたりを、ここに書きはじめてみたい、と思った。



展示作品リスト
http://tokugawa-art-museum.jp/planning/h27/07/image/list.pdf

企画展チラシ
http://tokugawa-art-museum.jp/planning/h27/07/image/flier.pdf

徳川美術館・蓬左文庫開館80周年記念特別展 全点一挙公開 ...
tokugawa-art-museum.jp/planning/h27/07/index.html
2015/11/12 - 開館80周年を記念し、全場面公開いたします。 ... 美術館概要; 主な収蔵品; 企画展案内; 講座・催事; 会員組織; ご利用案内; お知らせ. 企画展案内 / Exhibition. 平成27年(2015年)企画展 / Exhibition. 平成27年11月14日(土)~12月6日(.

企画展の概要

 国宝「源氏物語絵巻」は、紫式部が著した『源氏物語』を抒情的な画面の中に描き出した、日本を代表する絵巻です。『源氏物語』の絵画化は、その成立当初間もない頃からおこなわれていたとみられているものの伝わっておらず、本絵巻は現存する作例としてはもっとも古く、12世紀前半に白河院(しらかわいん)・鳥羽院(とばいん)を中心とした宮廷サロンで製作されたと考えられています。

 当初は『源氏物語』全帖を一具として絵画化が試みられていたとみなされていますが、現在、尾張徳川家伝来の蓬生(よもぎう)、関屋(せきや)、絵合(えあわせ)、柏木(かしわぎ)一~三、横笛(よこぶえ)、竹河(たけかわ)一・二、橋姫(はしひめ)、早蕨(さわらび)、宿木(やどりぎ)一~三、東屋(あずまや)一・二の9帖15段分の詞書と絵、および絵が失われ詞書のみが残る絵合の1段が名古屋・徳川美術館に、阿波・蜂須賀家に伝来した鈴虫(すずむし)一・二、夕霧(ゆうぎり)、御法(みのり)の3帖4段分の詞書と絵が東京・五島美術館に所蔵されています。これらを合わせた13帖分と、諸家に分蔵される若紫(わかむらさき)・末摘花(すえつむはな)・松風(まつかぜ)・薄雲(うすぐも)・少女(おとめ)・蛍(ほたる)・常夏(とこなつ)・柏木(かしわぎ)の詞書の数行の断簡、および後世の補筆が著しい若紫の絵の断簡(東京国立博物館蔵)を含めた20帖分が、900年近い星霜を経て現在に伝えられています。

 絵は、墨描きの下図を描き、構図に微妙な修正を加えながら彩色を施し、さらに顔の輪郭や目鼻、あるいは衣や調度の文様を描き起こす「作り絵」で、一線のように引かれた目、「く」の字状の鼻、ぽつんと点じられた小さな口で面貌を表現する「引目鉤鼻(ひきめかぎはな)」や、屋根を取り去って屋内の情景が覗き込めるように描く「吹抜屋台(ふきぬきやたい)」などの描法により、『源氏物語』の世界を余すところなく伝えてくれます。詞書・絵ともに現存する19段のうち11段は、詞書中に和歌を含み、さらにこのうち六段は登場人物間にかわされた贈答歌を中心に場面が選ばれているので、物語の行間に込められた抒情性や登場人物の心の綾までもが巧みに描き出されています。

 詞書は、11世紀以来の伝統を引き継ぐ美しい連綿体(れんめんたい)で書きつづられた流麗な書風や、自由奔放で肥痩にとみ、側筆の重厚で力強い藤原忠通(ただみち)(1097~1164)にはじまる法性寺流(ほっしょうじりゅう)の書風など、当時の新旧の書の様式が混在しています。また詞書に使用された料紙には美麗な装飾が凝らされており、絵・書と一体となって王朝人たちの美意識を伝えてくれます。



蓬左

「蓬左」とは、江戸時代に使用された名古屋の別称です。古代以来の歴史を有し、全国にその名を知られた熱田の宮は、中国の伝説にいう仙人の住む蓬莱山にあたるという言い伝えがあり、「蓬莱の宮」、「蓬が島」などとも呼ばれていました。このため、蓬莱の宮の左方に開けた新興の城下町である名古屋は、「蓬左」、名古屋城は「蓬左城」とも呼ばれました。つまり、蓬左文庫とは「名古屋文庫」という意味になります。

http://housa.city.nagoya.jp/exhibition/index.html

蓬左文庫 展示資料
http://housa.city.nagoya.jp/exhibition/pdf/2015_1114.pdf

源氏物語の世界-平安の恋物語-

蓬左文庫 展示室 1・2
『源氏物語』は平安時代以来、日本人に愛され続きてきた文学作品であり、数えきれないほど多くの絵画作品が生み出されてきました。「重要文化財 河内本源氏物語」をはじめ、尾張徳川家に伝来した『源氏物語』の写本や絵画作品の優品を紹介します。

展示の詳細案内

紫式部によって著された『源氏物語』は、成立以来愛読され、数多くの写本が作られました。この転写の過程でさまざまな異本が生じ、藤原定家(1162~1241)によって校訂された青表紙本系、源光行(1163~1244)・親行(生没年未詳)父子の校訂による河内本系および、これらに属さない別本系に大別されています。本展覧会では、肥前平戸家に伝来した別本系の「源氏物語松風」をはじめ、藤原定家の青表紙本系の重要文化財「源氏物語早蕨」や三条西家本などの青表紙本、河内本系の最古写本であり、近年の研究で光行・親行父子が校訂のために用いた本であることが判明した重要文化財「河内本源氏物語」など、『源氏物語』の代表的諸本を展示します。また国宝「源氏物語絵巻」に次ぐ現存二番目に古い「源氏絵」として知られる重要文化財「源氏物語絵詞」、土佐光則筆「源氏物語画帖」など絵画化された『源氏物語』の諸作品を合わせて展示し、その享受の歴史をたどります。


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