森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

宝塚のネコ

2005-11-27 22:26:38 | 動物と花
宝塚の小林(おばやし)の住宅地の片隅にいたネコ。これもまた厳しい目つきで堂々たるものだ。威風堂々の気品のあるネコ君である。
 動物の写真を撮るときは、目にピントを合わすというか、目を見て無言のメッセージを送るのだ。ただし、動物と目が合うと喧嘩を売っていることにもなり兼ねないので、要注意でもある。
 目を合わさないように、目を見る呼吸だろうか。だから私が撮ると、恐い目線のネコの写真になるのかもしれない。
 動物の射るような目線には、動物達の掟を守る真剣さを感じる。笑うことなど必要が無い。愛想笑いは人間特有のものだ。そんな割りに、ネコ達は愛嬌もある。
 ネコのいる風景は、人を写してなくても人の息吹も伝わってくるのだ。
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宝塚の白い雲

2005-11-27 00:41:18 | 日々の写真
宝塚に移り住んで11年になる。その翌年の震災のときは駅の近くのマンションの5階に住んでいた。これは毎日ベランダから空を眺めては、ときどき写真を撮っていた中の一枚だ。
 世の中は何が起きて、自分がどうなるか予測もしない運命に出会うこともある。
 年の暮れや正月近くになると、どうしても阪神大震災の記憶が蘇る。その前夜私は対局で東京にいたが、何故か明け方まで眠れなかったことが不思議だった。数年来、そんな緊張感を持ったことが無かったからだ。
 一時間くらいウトウトして朝を迎えた。それからのことは悪夢だった。そして深夜に対局が終わり、事務局の人が真剣な表情で「ちょっとお話が」と言われた瞬間、弟子の船越隆文君のことだとわかった。「亡くなったそうです」と言う言葉も空ろに聞いていた。
 東京に遠征の前の日の午後、船越君が私の忘れ物を届けに来てくれた。あわてていたので「ご苦労さん」と声を掛けたのが最後となった。
 「もう弟子は取らない」そう決めて数年経ち、あるときに船越君のお母さんから「隆文のためにも、弟子を取るのを辞めないで下さい」何かのときにそう言われて、はっとした記憶がある。
 一生消えることの無い悔いを背負うしかない。そう思ってから、また弟子を取ることに決めた。
 そんな思いで弟子を預かっているのだが、がっかりさせられることが多くて悲しくなって来る。
 この写真を見ながら、それでも悔いを背負って生きていくしかないと思う。
 
 
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