ガンジス河に朝がやってくる。私達は二,三人で船頭を雇って、この小舟で隣町まで行くことにした。外出禁止令がでていて、これを待っていては帰国便に乗れなくて、日本に帰れなくなると思ったからだ。ひとつの冒険だったが、そこはインドである。何とかなるものなのだ。明け方の日が昇るのを待って、漕ぎ出す。このときの静かなガンガーを私は一生忘れないだろうなあと思った。きれいだった。
「ノープロブレム」この英語を何度聞かされたことか。全くあてにならない言葉だが、インドはそういう国なのだ。無事に着いたときはほっとした。
「ノープロブレム」この英語を何度聞かされたことか。全くあてにならない言葉だが、インドはそういう国なのだ。無事に着いたときはほっとした。