土曜日の天王山第2戦。
1対7という、完敗ムードの中、タイガースは9回裏の攻撃に臨んだ。
ここで落合監督は、好投を続けてきた山本昌をあっさり交代させた。
関本からの打順ということで右の鈴木を登板させたのだが、一死後シーツにヒットを打たれて金本を迎えると、すかさず左の小林を投入する。
6点も差がある中、慎重すぎる継投ではあるが、攻撃のリズムを断ち切るには効果抜群と言える。
差が大きく、ランナーがたまらなければ逆転の目が無いなか、たった一人ランナーが出ただけで投手交代で試合が中断されてしまっては、イケイケの雰囲気にはならないからだ。
小林はキッチリと金本を打ち取り、あとアウト一つで勝利という場面。
右の濱中を迎えて今度は岡本をつぎ込んできた。
正に“一人一殺”の継投である。
これを受けて岡田監督は濱中に代打・林を送ったが、セカンドゴロに打ち取られて万事休す。
この落合采配、監督として、選手達に「どんなことしても勝ちにいくぞ!」という意思を伝えるという点では、非常に明快な采配と言える。
また、試合の流れを絶対に相手(タイガース)に渡さない、というメッセージも伝わってくる。
(だからタイガースファンにしてみればハラワタが煮え繰り返り「落合憎し」の思いが高まるのだが)
しかし、6点も差をつけていながら1イニングも任せてもらえない鈴木の心情はどうだろう。
その点でも落合監督は、投手交代は全て自らマウンドに足を運んで降板する投手と話をし、そして次の投手を迎えるという姿勢を見せてぬかりは無い。
ではファンの心理としてはどうか。
6点も差が開いていれば、例えばまだ経験の浅い若手投手をリリーフに立て場慣れさせて育てる、あるいは登板間隔のあいたリリーフ投手を調整させるために投げさせる、という継投なら共感しやすい。
しかしこの継投には、そういったある種の“人間味”が感じられない。
この采配において各投手は全くの駒であり、それ以上でもそれ以下でもない。
この試合を「勝つ」ためだけに先鋭化した、冷徹な采配である。
果たして、それで何人のファンに“愛される”だろうか?
私見でしかないかもしれないが、冷徹な落合采配に対して、ムキになってまんまと「落合ペース」にハマったような、岡田監督の代打策(濱中に代えて林)を歓迎する。
(もちろん林の実力を認めた上での采配ではあるが、9月絶好調の濱中をそのまま打たせてもよい場面でもあった)
ここに、ナゴヤドームが甲子園ほどの観客動員を呼ばない理由が見えた気がした。
もし奇跡が起きて中日が優勝を逃したとき、落合監督更迭の声がフツフツと湧き起こるのではないだろうか。
でも彼のこと、中日監督という座には何の未練も無いのではないか。
そのときにはアッサリと身を引くような気がする。
いずれにせよ、我々タイガースファンは、奇跡を待つしかない…
1対7という、完敗ムードの中、タイガースは9回裏の攻撃に臨んだ。
ここで落合監督は、好投を続けてきた山本昌をあっさり交代させた。
関本からの打順ということで右の鈴木を登板させたのだが、一死後シーツにヒットを打たれて金本を迎えると、すかさず左の小林を投入する。
6点も差がある中、慎重すぎる継投ではあるが、攻撃のリズムを断ち切るには効果抜群と言える。
差が大きく、ランナーがたまらなければ逆転の目が無いなか、たった一人ランナーが出ただけで投手交代で試合が中断されてしまっては、イケイケの雰囲気にはならないからだ。
小林はキッチリと金本を打ち取り、あとアウト一つで勝利という場面。
右の濱中を迎えて今度は岡本をつぎ込んできた。
正に“一人一殺”の継投である。
これを受けて岡田監督は濱中に代打・林を送ったが、セカンドゴロに打ち取られて万事休す。
この落合采配、監督として、選手達に「どんなことしても勝ちにいくぞ!」という意思を伝えるという点では、非常に明快な采配と言える。
また、試合の流れを絶対に相手(タイガース)に渡さない、というメッセージも伝わってくる。
(だからタイガースファンにしてみればハラワタが煮え繰り返り「落合憎し」の思いが高まるのだが)
しかし、6点も差をつけていながら1イニングも任せてもらえない鈴木の心情はどうだろう。
その点でも落合監督は、投手交代は全て自らマウンドに足を運んで降板する投手と話をし、そして次の投手を迎えるという姿勢を見せてぬかりは無い。
ではファンの心理としてはどうか。
6点も差が開いていれば、例えばまだ経験の浅い若手投手をリリーフに立て場慣れさせて育てる、あるいは登板間隔のあいたリリーフ投手を調整させるために投げさせる、という継投なら共感しやすい。
しかしこの継投には、そういったある種の“人間味”が感じられない。
この采配において各投手は全くの駒であり、それ以上でもそれ以下でもない。
この試合を「勝つ」ためだけに先鋭化した、冷徹な采配である。
果たして、それで何人のファンに“愛される”だろうか?
私見でしかないかもしれないが、冷徹な落合采配に対して、ムキになってまんまと「落合ペース」にハマったような、岡田監督の代打策(濱中に代えて林)を歓迎する。
(もちろん林の実力を認めた上での采配ではあるが、9月絶好調の濱中をそのまま打たせてもよい場面でもあった)
ここに、ナゴヤドームが甲子園ほどの観客動員を呼ばない理由が見えた気がした。
もし奇跡が起きて中日が優勝を逃したとき、落合監督更迭の声がフツフツと湧き起こるのではないだろうか。
でも彼のこと、中日監督という座には何の未練も無いのではないか。
そのときにはアッサリと身を引くような気がする。
いずれにせよ、我々タイガースファンは、奇跡を待つしかない…