面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

これは注意!

2007年04月06日 | ニュースから
携帯パケット通信、高額請求のトラブル増加(読売新聞) - goo ニュース


ちょっと気をつけた方がいい、というニュース。
携帯電話で定額料金制度を利用したのに、対象外の通信だったため120万円を請求されたケースがあるなど、定額やのにべらぼうな請求が来る、というもの。
携帯電話をケーブルでパソコンにつないでインターネットをした場合、定額制を利用していてもパソコンと接続した通信は定額制の対象外としていることから起こる事象。

一般的には「パケット通信」とひとくくりにして理解されているであろう、携帯でのネット利用と携帯を利用したパソコン通信。
携帯電話各社の顧客対応窓口も、この点に踏み込んだ説明はしていないだろうし、なかには十分な知識が無く、そんな認識の無い販売員もいるものと思われる。

まずは、定額制度はデータ通信が全て一定額の支払の中で賄われるものではない、ということを認識しておき、自身のライフスタイルを考えて携帯の利用の仕方をきちんと携帯会社に伝えて、最も有効なサービスを選択する慎重さが肝要である。


「ボビー」

2007年04月06日 | 映画
ロサンゼルスのアンバサダーホテルにおける群像劇。

理不尽な勤務命令に不満を募らせるメキシコ人の厨房見習い。
人種差別的態度を非難されて解雇されるホテル厨房のマネージャー。
退職後も愛着あるホテルを離れられずにロビーで旧友とチェスに興じる老ホテルマン。
不倫の恋に悩む電話交換手。
客の悩みに親身になって耳を傾ける美容師。
恋人のベトナム派遣を阻止するために両親の反対を押し切って二人だけの結婚式を挙げる若いカップル。
倦怠期の裕福な夫婦。
かつてのスターも今は酒浸りの歌手と、疎外感を深めるその夫。
女優を夢見るウェイトレス。
ホテルでスピーチを予定している次期大統領候補ロバート・フランシス・ケネディ上院議員を迎えるための準備に奔走する選挙運動スタッフと、他のスタッフの奔走をよそに、ヒッピーからLSDを購入し、ラリる二人の若手スタッフ。
自国の自由化運動の盛り上がりを機にケネディへの取材を試みるチェコからきた女性記者 etc

喧騒の中、カリフォルニア州予備選挙に勝利したケネディ上院議員が現れる。
大統領候補としての勝利宣言たるスピーチに、誰もが歓喜に酔いしれたその直後、悲劇は起きた…。

キッチン、ロビー、コーヒーショップ、マネージャー室、電話交換台、美容室、歌手、記者、選挙スタッフ、スイートルーム、チャペル、パーティ会場。
様々なシチュエーションで、“その日”を送る登場人物達。
当時の世相が反映されたキャラクター設定に、余計な説明を入れなくても、観客はイッキにタイムトラベルできる。

ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺はよく知っていても、ロバート・F・ケネディ上院議員暗殺事件については、ぶっちゃけ知らなかった。
まだ幼稚園にも行く前の事件であり、知る由もなかったことではあるが、本当にこの人が大統領になっていたら、その後のアメリカは…いや、世界はどうなっていただろうか。
司法長官時代に敢然とマフィアに立ち向かった彼の正義と理想は、人類を憎しみと殺戮の坩堝から救い出せたのではないだろうか。

彼について深い知識があるわけでもなく、少ない情報から自分の嗅覚に頼った“ヨタ記事”ながら、そんなニオイがしてならないのだが、そもそもJ・F・Kが暗殺された時点で、アメリカは正義や平和、融合といった人類の理想的世界の構築に資する概念を必要としていないということだったのかもしれない。

イラク派兵が泥沼化し、絶望的な格差の概念が地球規模で人類を覆い始めた今だからこそ、「アウト・サイダー」や「セント・エルモス・ファイヤー」での演技が印象的だったエミリオ・エステヴェスが産んだこの作品は意義深い。


ボビー
2006年/アメリカ  監督:エミリオ・エステヴェス
出演:アンソニー・ホプキンス、デミ・ムーア、シャロン・ストーン、リンジー・ローハン、イライジャ・ウッド、ウィリアム・H・メイシー、ヘレン・ハント