ロニー・ヴァレンタイン(ヴィンス・ボーン)は、40歳になる独身男性。
大学時代からの親友でエンジニアのニック(ケヴィン・ジェームズ)とビジネス・パートナーを組み、自動車のエンジン・デザインのベンチャー企業を営んでいた。
とある展示会で大手自動車メーカーへの売り込みに成功し、経営陣へのプレゼンテーションのチャンスをつかむ。
その夜、ロニーと恋人のベス(ジェニファー・コネリー)、ニックと彼の妻ジェニーヴァ(ウィノナ・ライダー)の4人は祝杯をあげる。
ロニーの友人だったジェニーヴァとニックは結婚し、ジェニーヴァの紹介でロニーはベスと知り合ったことから、4人はよく一緒に食事をし、大いに語り合う仲だった。
愛し合っているが互いに束縛しないベスとの関係に満足し、幸せを感じているロニーにとって、彼女との結婚は漠然としたもので、まだ先のことだった。
しかしジェニーヴァから、「今プロポーズをしなければ、永遠にベスを失うことになる」と忠告を受けたことをきっかけに結婚を意識し始める。
ベスとの時間を過ごすほどに彼女以上の女性はいないという思いを強くしていったロニーは、翌月のベスの誕生日にプロポーズすることを決意した。
数日後、植物園でのプロポーズを決めたロニーが園内を下見していると、思いも寄らない光景が目に飛び込んでくる。
なんと!ジェニーヴァが入れ墨をした“チャラ男”と、濃厚なキスをしているではないか!?
信じられないロニーは真相を確かめようと二人の後を追おうとして立ち入り禁止となっている薮に分け入り、誤って毒性のある植物の上に転倒、中毒症状を起こしたうえに植物園から出入り禁止を申し渡されてしまう。
プロポーズの場所を失ってしまったが、それ以上に親友の妻であるジェニーヴァの不貞が彼には猛烈にショックだった。
彼女と二人だけで話をする機会をとらえたロニーが自分が見た光景を告げると、彼女は不倫の事実をあっさりと認め、ニックにかまってもらえない寂しさを打ち明ける。
ロニーは、ニックとジェニーヴァは理想の夫婦だと思yっていたが、表向きだけでは分からないことを知るのだった。
事実をニックに伝えるべきか否かで、激しく心が揺れるロニー。
新型エンジンの開発に集中する彼にショックを与えてはいけない。
しかし、親友として彼に事実を伝えるべきだ。
彼は大いに悩んで大いに迷い、姉夫婦をも巻き込んで大暴走し始め、ベスは不信感と不安とに襲われていく…
「正直」ということに、強迫観念にも似たこだわりをみせるロニー。
知らなくていい事実を知ってしまった彼は、その重さに耐えかねて狼狽する様子は、いかにも狭量に見えてイライラさせられる。
結婚生活に限らず、広く人間関係を良好に保つためには、バカがつくような「正直」は傷害になることがある。
「ウソも方便」というのは日本特有のメンタリティだろうか?
それとも、単にロニーの度量が小さいだけなのだろうか?
「知らなくていいこと」を知ったのなら、それはそもそも「知らなくていい」ことであり「知る必要もないこと」なのであるから、それはグッと飲み込んで「知らなかったこと」にすればいいだけのことと考えるのは、不誠実な姿勢なのだろうか?
また、ひとりジェニーヴァだけが悪者のように見えるところに納得がいかなかったが、ある映画仲間(女性)によれば、ジェニーヴァ自身にも悪いところがあるとのこと。
男女の違いだけでなく、その人の過去の経験、恋愛観や人生観など個人が持っている観念・思想によって、何通りにも解釈や感じ方が出る作品。
観たもの同士で意見交換すれば、議論白熱で盛り上がること請け合い。
アカデミー賞監督の名匠ロン・ハワードが描くラブ・コメディは、やはり一筋縄ではいかない。
「僕が結婚を決めたワケ」
2010年/アメリカ 監督:ロン・ハワード
出演:ヴィンス・ボーン、ケヴィン・ジェームズ、ジェニファー・コネリー、ウィノナ・ライダー
大学時代からの親友でエンジニアのニック(ケヴィン・ジェームズ)とビジネス・パートナーを組み、自動車のエンジン・デザインのベンチャー企業を営んでいた。
とある展示会で大手自動車メーカーへの売り込みに成功し、経営陣へのプレゼンテーションのチャンスをつかむ。
その夜、ロニーと恋人のベス(ジェニファー・コネリー)、ニックと彼の妻ジェニーヴァ(ウィノナ・ライダー)の4人は祝杯をあげる。
ロニーの友人だったジェニーヴァとニックは結婚し、ジェニーヴァの紹介でロニーはベスと知り合ったことから、4人はよく一緒に食事をし、大いに語り合う仲だった。
愛し合っているが互いに束縛しないベスとの関係に満足し、幸せを感じているロニーにとって、彼女との結婚は漠然としたもので、まだ先のことだった。
しかしジェニーヴァから、「今プロポーズをしなければ、永遠にベスを失うことになる」と忠告を受けたことをきっかけに結婚を意識し始める。
ベスとの時間を過ごすほどに彼女以上の女性はいないという思いを強くしていったロニーは、翌月のベスの誕生日にプロポーズすることを決意した。
数日後、植物園でのプロポーズを決めたロニーが園内を下見していると、思いも寄らない光景が目に飛び込んでくる。
なんと!ジェニーヴァが入れ墨をした“チャラ男”と、濃厚なキスをしているではないか!?
信じられないロニーは真相を確かめようと二人の後を追おうとして立ち入り禁止となっている薮に分け入り、誤って毒性のある植物の上に転倒、中毒症状を起こしたうえに植物園から出入り禁止を申し渡されてしまう。
プロポーズの場所を失ってしまったが、それ以上に親友の妻であるジェニーヴァの不貞が彼には猛烈にショックだった。
彼女と二人だけで話をする機会をとらえたロニーが自分が見た光景を告げると、彼女は不倫の事実をあっさりと認め、ニックにかまってもらえない寂しさを打ち明ける。
ロニーは、ニックとジェニーヴァは理想の夫婦だと思yっていたが、表向きだけでは分からないことを知るのだった。
事実をニックに伝えるべきか否かで、激しく心が揺れるロニー。
新型エンジンの開発に集中する彼にショックを与えてはいけない。
しかし、親友として彼に事実を伝えるべきだ。
彼は大いに悩んで大いに迷い、姉夫婦をも巻き込んで大暴走し始め、ベスは不信感と不安とに襲われていく…
「正直」ということに、強迫観念にも似たこだわりをみせるロニー。
知らなくていい事実を知ってしまった彼は、その重さに耐えかねて狼狽する様子は、いかにも狭量に見えてイライラさせられる。
結婚生活に限らず、広く人間関係を良好に保つためには、バカがつくような「正直」は傷害になることがある。
「ウソも方便」というのは日本特有のメンタリティだろうか?
それとも、単にロニーの度量が小さいだけなのだろうか?
「知らなくていいこと」を知ったのなら、それはそもそも「知らなくていい」ことであり「知る必要もないこと」なのであるから、それはグッと飲み込んで「知らなかったこと」にすればいいだけのことと考えるのは、不誠実な姿勢なのだろうか?
また、ひとりジェニーヴァだけが悪者のように見えるところに納得がいかなかったが、ある映画仲間(女性)によれば、ジェニーヴァ自身にも悪いところがあるとのこと。
男女の違いだけでなく、その人の過去の経験、恋愛観や人生観など個人が持っている観念・思想によって、何通りにも解釈や感じ方が出る作品。
観たもの同士で意見交換すれば、議論白熱で盛り上がること請け合い。
アカデミー賞監督の名匠ロン・ハワードが描くラブ・コメディは、やはり一筋縄ではいかない。
「僕が結婚を決めたワケ」
2010年/アメリカ 監督:ロン・ハワード
出演:ヴィンス・ボーン、ケヴィン・ジェームズ、ジェニファー・コネリー、ウィノナ・ライダー