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口コミ

 お母さんのネットワークはいろいろな情報が行き交います。実際に、塾や学校の話、参考書の話、はたまた教師の話など千差万別。真実もあれば、そうでないのもあるのですが、情報を聞くこと自体は何も問題ではありません。ただ、それをどう生かしていくのかということは、これまた別の問題だと思うのです。
 入塾についても、ご父母の紹介は少なくありません。ただ、ある子どもにとって良い塾であったとしても、他の子どもにとって良い塾であるとは限らないのです。実際には塾風というか、それぞれの塾に特長がありますから、その子に合う塾を選んであげてください。例えば、成績でクラス分けをするというのは、ある意味で非常に合理的な方法です。しかし、よく考えてみると、いろいろな問題があります。例えば、4教科で分けてみると、算数ができて国語ができないという子どもは、その平均でクラスが決まるわけですから、算数も国語も実力に合わないクラスに編入することになります。算数は簡単、国語はむずかしいということがおこるわけですね。そのシステムが子どもにとって刺激的なものであれば、もちろんその塾風が子どもに合うわけですが、それが妙なプレッシャーになってしまうと、子どもの良いところが伸びなくなってしまう可能性があります。

 私のいた塾では、成績の発表をペンネームでやっていました。ペンネームは子どもたちが勝手につける名前です。思わず吹き出してしまうような名前がたくさんありましたが、成績の発表は常にペンネームだけでやりました。自分の成績は自分だけが知っていればよいという考え方です。
 これは先のシステムとはまったく違いますが、それが合う子どももいれば、合わない子どももいるのです。それを選べるのは、ある意味、ご両親だけですから、よく考えてあげてほしいと思います。

 情報というのは、いろいろな形で伝わります。あるとき、お母さんから次のような質問を受けました。

「Aという中学校は、説明会でなるべくOBのお子さんを入れたいと説明されたのだそうですが、本当ですか?」

これは普通に考えてみれば、ちょっとありえない話です。どこでお聞きになりましたか?というと、そういう話が伝わってきたということでした。これも口コミのひとつですね。

 もちろん、この話は違っていました。私どものスタッフがその説明会を聞きにいっていたので、確かめてみましたが、当然、そのような話は一切でなかったということです。

口コミで聞くと、このような情報はまことしやかに伝わります。しかし、元をたどってみれば、不確かな情報が実に多いものです。

入試に向かっていると、いろいろな話が耳にはいってくるでしょう。お母さんは基本的に子どもたちのことが心配ですから、何とかしようと思ってしまいがち。それが誤った情報で動かされてしまうと、かわいそうなのは子どもたちなのです。ぜひ、ご両親間や専門の先生などとご相談になってください。
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