20年前の遠い旅の記憶シリーズ。今回はイタリアのナポリを訪ねた際に足を伸ばした、プロチダ島です。
ナポリは山が海に迫っていて、メルジェリーナ港からは複数の船が、カプリ島、イスキア島等へ出ています。
友人を訪ねてナポリへ行き、毎日祝祭のような日々。その日は数名でひなびた小さな島プロチダ島を目指しました。
漁師の島のようで、細い坂道とごちゃごちゃとした家並み。
僕の思い描いたイタリアがありました。
まわりと隔絶された島の中だけに、ナポリよりも程度の良いフィアット500等の古いクルマがきれいに残っていました。
プロチダの表玄関、マリナグランデ。
色とりどりの家と明るい日差し。まずは明るい色で塗っていきます。
背景をどんどん仕上げていきます。
クルマを仕上げました。手前は126です。
後ろに見えるレストランで、イワシ(アリチ)を頂きました。
その数年後映画を見に行き、出てきた島がプロチダ島。イルポスティーノという映画でした。
夢の中のような遠い記憶です。
9/13-18のペーターズショップ&ギャラリーでの個展、お楽しみに!
あとは、昔ヨーロッパで見た風景を絵にしていきます。いずれも20年ほど前のいまは見れない風景です。
これは、91年のムサ美の旅行で行ったヨーロッパツアーの時のローマ。
自由時間をひたすら散歩に費やし、ユダヤ人街できれいなセイチェントに出会いました。
フィアット500のご姉貴分、600です。これを元に500が出来たんですね。
この写真を撮ろうとしたら手前に大きなトラックが停まってしまい、しょうがないのでまわりをぐるぐる1時間ほど散歩しました。帰ってきたらちゃんとトラックがいなくなり、まだ600がいて、立ち話のおばさんもまだ喋っていました。
輝くようなローマの光を表すために、下塗りをしていきます。
当時のイタリアはまだチンクで埋まっていました。600は珍しく2-3台しか見なかったです。
下地を生かしながら濃い色で書き起していきます。
きれいな水色の600、わりと初期のタイプでした。
光と影が美しい2月のイタリア。良かったなあ。
37日間ツアーで後半はへろへろでしたが。
懐かしい思い出です。
プリントが残っていてそれから絵にしました。