ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

エマ

2008年04月18日 | 読書

ジェーン・オースティン読書シリーズその2です。図書館で借りやすい順に読んでいるので書かれた年代順には読んでません。
これは6作中4作目でしたっけ? 確かに元は最初に書かれたという「高慢と偏見」に比べると、話に捻りができてきたかなーと思いました。
どちらかというと、主人公のエマがどうしても好きになれない、貧しいけれど美しくて教養もあるジェーンの方がヒロインっぽいキャラで、エマは少女マンガでいうとヒロインのライバル役、みたいな存在なのが面白いなあと思いました。
作者はエマのことを「私以外は誰も好きにならないような人物」と言っていたそうですが、どうしてなかなか魅力的でユニークなキャラクターだと思いました。
もしかしたら、当時のイギリスでは嫌われるタイプだったかもしれませんが、今読むとむしろ現代的で共感できるキャラクターに思えます。
ミスター・ナイトリーがジェーンを評して、素晴らしい女性だけれど、(控えめすぎて)あけすけなところがないのが妻にするには物足りない、なんて言っていますが、まさにそんな感じで、エマの方が魅力的に感じますね。
エマが色々と深読みすることが、ことごとくハズれているのが結構笑えました。一人で勝手に誤解のループにハマったエマが、失敗を経験に成長する物語ですが、エマの失敗、特にハリエットに対する行動が結構痛いので、わりと素直に彼女の失敗から反省までの変化に共感できるように思いました。
プライドが高くてちょっとおせっかいなキャラクターは、「高慢と偏見」のキャサリン夫人にも通じるような・・・やっぱりキャサリン夫人にはどこか愛嬌があったなあ、と、この作品に出てくるうざキャラ(汗)ミセス・エルトンなどと比べると思いました。
まあ、最後の全て丸く収まりすぎなハッピーエンドはちょっとつまらないですけど・・・(汗)
「高慢と偏見」だけ読んだらそんなに感じませんでしたが、やはり作者の世界観の狭さと真面目すぎる道徳観がちょっと鼻につくように思いましたね。こちらの方が話が捻ってある分、余計に感じるのかもしれません。
しかし、とにかく読みやすくてぐんぐん読ませる力はすごなあと思いますね。彼女の作品が今でも読まれている最大の原因ではないかと思います。
なんかやっぱり少女マンガの原点って感じがするんですよね。「高慢と偏見」のダーシーは元祖ツンデレって感じだし(笑)この作品でも「実は身近にいる人が」というパターンがやはり少女マンガの王道だなーと思うし。
頑固で変わり者だけれど結構人好きなエマの父のミスター・ウッドハウスや、おしゃべりなミス・ベイツなど、ちょっと変わり者だけれどどこか愛嬌のあるキャラクターも面白かったです。こういうキャラクター造形の能力もすごいなあと思いますね。
というわけで、読み易いし、残りの作品も読む予定です。実はもう一冊、「説き伏せられて」を読み終わっているのですが。「黄金の羅針盤」を読み始めたのでしばらくは中断ですが、そのうち読みたいと思ってます。
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カンフーくん(ネタバレ)

2008年04月18日 | 映画
3日連続映画鑑賞第二弾でした。上野樹里ちゃんが友情出演というかカメオ出演というか・・・ということで観に行ってみました。
ホントにちょっとしか出てなかった(汗)しかも、敵役とかで戦うのかと思ったら、ただの回転寿司屋の店員役(汗)カンフーくんのいがぐり頭を「かわい~」となでまくるだけでした。話の筋と全く関係ない・・・(汗)
まあ、そこそこかわいかったですけどね。
というわけで、樹里ちゃんだけ目当てだと厳しいものがあったのですが、まあもともと期待してなかったのもあって、「金返せ」と思ったり、観ているのが苦痛だったり、というほどではなかったですね。
かなりくだらないんですが(汗)ある程度確信犯でやってたので、意外と観られました。ちょっと笑えたりもして。
泉ピン子さん演じるヒロインのおばあちゃんがやってる中華屋が「ニュー幸楽」で、衣装もほぼ一緒・・・というのは知ってたんですが、その亡くなったダンナというのが伊武雅刀さんで、最初は「ふーん」と観てたんですが、回想シーンで中華屋の衣装着てるの観たら「裏軒・・・(のだめの)」ということに気がつきました(汗)これまたそのまんまな衣装で。
エンドロールの未公開シーンで、幸せだった頃の回想シーンみたいなシーンがあって、伊武雅刀さんがカウンターの中で料理作ってて、泉ピン子さんが料理配りまくってて・・・という映像が流れて、なんか裏軒+幸楽・・・と妙に笑えてしまいました(笑)
あ、ヒロインの女の子、「奈緒子」で樹里ちゃんの子役やってた子でしたね。
矢口真里が小学生として小学校に潜入しているという無茶な設定もちょっと笑えました。しかしたかが文部省の役人に逮捕する権限なんかないと思うんだけど・・・(汗)
芸人がそのまんまなキャラで敵役として出ていたのは、何年かして観たら切ない感じになるだろうなあ・・・と思いましたけど(汗)
アクションシーンも意外と面白く出来てました。武田真治vs.泉ピン子、の戦いは、調理器具を使ったちょっと卑怯な戦いぶりが結構おかしかったです。
笹野高史さんのカマキリ拳?も笑えました。やっぱ上手いですねー。
で、主人公のカンフーくんですが、アクションも演技も達者でびっくりでした。
また、アクションシーンの不敵な面構えが、アクションスター並みに堂に入っていて、それがまたおかしかった~。隣の席のお姉さんはウケまくってました。
あと、酔拳までやるなんて(笑)これがまた上手いんですが、子供の酔拳・・・なんか観ていてかわいくておかしかったです。
ストーリーとしては、ただ力が強いだけでは本当の強さではない、ということを主人公が学ぶ、というありがちな話なんですが、これが主人公が思春期の若者だったりするとかなりウザいところですが、7歳だとなんか納得というか、無理もないというか(笑)非常に素直に見られましたね(笑)

てなわけで、今年見た映画の順位。
1.マイ・ブルーベリー・ナイツ / 2.エリザベス ゴールデン・エイジ / 3.スウィーニー・トッド / 4.転々 / 5.奈緒子 / 6.L Change the World / 7.マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 / 8.カンフーくん / 9.ポストマン
「マゴリアムおじさん」より上でも良かったかもなんですが、さすがにそれはかわいそうだなあ・・・(誰が?)ということでこの順位です。
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