ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

君の心臓の鼓動が聞こえる場所(ネタバレ)

2008年12月07日 | ミュージカル・演劇
キャラメルのクリスマス公演、今回はサポーターズクラブに入ってるRちゃんが、黒川智花ちゃんが客演なので見てみたい、ということで行きたいというので、便乗してチケット取ってもらいました。
今回畑中くんは出てないんですが、前説で見られてラッキー(笑)石原善暢さんのウェイターと一緒にレストランの客というい設定で前説やってました。最近加藤さんは前説やらないのかな。

以下、辛口の感想になりますので、キャラメルボックス、特に成井豊さん大好きという方は読まれないことをお勧めします。もし間違って読んでしまって気分を害されましたらごめんなさい。
全体的な話としては、ふーん、という感じで流して見てしまったのですが(汗)役者さんたちが皆勢いがあって面白かったので、そこそこ楽しく見られました。
筒井さんとか美味しいし、大内さんの怪しいキャラもおかしかった。惜しむらくは大内さん演じる砂川さんのモノローグ、使い方が中途半端だった気がしましたが。まあ面白かったのでいいけど。
菅野さんは意外な役柄で(笑)それが意外にハマッてたので、新境地ですね(笑)本屋の店長さんも良かったです。
でも、この役、篠田さんがいたら篠田さんがやってたかなあと思うとちょっと複雑・・・(子育て休業中?だそうです。お子さんが生まれたのはめでたいけどちょっとショック・・・)
初舞台の黒川智花さんは、さすがに大きな声を出すだけで精一杯かなーというか、一本調子な部分もありましたが、一所懸命やっていて好感度大でした。
肝心な場面ではしっかり気持ちが入っていて、思わず涙腺ちょっと緩んだりしましたし。かわいいし、良かったんじゃないかなーと思います。
とまあキャストは良かったのでそこそこ楽しんで見られましたが、どうもこの話は好きじゃないかなあ・・・
どうもいぶきを中心に見ていたので、あのドラマの脚本がどうのこうの、という話は必要だったのか? と思ってしまったのですが、終わったあとにパンフレットを読んで、ああ、主人公はいぶきじゃなくて根室だったのか、と気がついて、なるほど、と思いました。これは根室の物語だったんですね。
でもそうすると、どうもいぶきという娘の存在が、父親にとって理想的すぎるというか都合よすぎるというか・・・で物足りなかったですね。
父親恋しさもあるだろうけど、ずっと会えなかった複雑な思いみたいなものがもっとあってもいいと思うので・・・。そのあたりがもっと描けていたら、父と娘のいいドラマになってたかもしれず、残念だなあと思いました。
キャラメルお得意の「魂が乗り移る」という設定も、まあ見慣れてるのでそんなに違和感はなかったんですが、その設定で謎めかして引っ張っていた分、いぶきの内面を描く余裕がなくなってたなあ、とも感じました。
友達の小説を自分のだと言い張って持っていく、という設定も、最後には中途半端になってしまって・・・なんであんなことをしたのかが謎でしたね。
まあ多分、体を借りるお礼に・・・という気持ちもあったのかもしれませんが、そこのところの説明も全くなかったし。
見ていて、あの小説を書いた子はもう死んでいるのでは、と思ったんですが、そういう設定ではなかったですから、なんか単に謎を深める(もしくは謎を解く鍵としての)道具立てみたいに感じてしまって、残念でした。面白い設定だと思っただけに。
残念ながら、成井さんが根室に感情移入しすぎかなあ・・・という感想ですね。もうちょっといぶきにも重点を置いて、バランスとれてたらなあと思うんですけど。
まあ、このあたりは好みの問題もあるかもしれませんがね・・・私はダメでした。
成井さんの脚本、ここ数年は時々いいなあと思う(というか私の好みってことかな)こともあるんですが、久々に私にとっては悪い意味でキャラメルらしい作品だったかな、と思いました。

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