そろそろ感想とか溜まってきてるので、2月の感想ですが・・・
初演が好きで、再演ときいて楽しみにしてました。
そもそもこの作品を知ったのは、一路真輝さんのコンサートDIVAでコンサート形式でやったのを聴いて、いい曲だなあと・・・
井上芳雄さんのヴロンスキーが良かったんだよなあ。
これで気になってトルストイの原作も初めて読みました。
で、前回の初演を観て、曲もいいし、何よりも脚本がすごくよくできてるなあと。原作を読んでいると、実に見事に舞台化したことがよくわかります。
アンナ・カレーニナはショーン・ビーンがヴロンスキーでソフィー・マルソーがアンナの映画も観ましたが、この舞台の方がはるかに原作をちゃんと汲み取った脚色だと思いました。
井上芳雄さんのヴロンスキーも特に歌が良かったですが、一路真輝さんの後半の演技とか、山路和弘さんのカレーニンとか良かったんですよね。
一路さんが舞台から遠ざかってしまって、もう観られないのかな・・・と思っていたところの再演で、とても楽しみにしていました。
アンナはダブルキャストでしたがもちろん一路さんで。
初演の時は、演出の鈴木裕美さんもミュージカルの演出は確か初めてだったと思うので、やや違和感があったりもしたのですが、特に大きく変わっていなかったにも関わらず、なんだかとてもすんなり観られた気がします。
再演で再登板のキャストが多いのもあったと思いますが、公演期間が長かったのもあるんでしょうね。舞台全体がとても息が合ってアットホームにすら感じました。
音楽の良さも再認識しました。音楽が流れて、雪が降ってくる舞台を観ていたらなんかそれだけでじわっと来てしまったな・・・
キャストでは再演組はやはり良かったですね。
葛山信吾さんはもうすっかりレーヴィンになり切ってましたね。冒頭で登場した瞬間にもうレーヴィンで、なんだかほっと和んでしまいました。レーヴィンは物語の中でまさにそういう存在なので、見事にレーヴィンを体現していたと思います。
歌も、初演の時はなかなか上手いけれど時々不安定なところがある・・・という感じでしたが、もうすっかり危なげなく歌いこなすようになってました。もともと声が良いので、もう普通に元から歌の上手い人?みたいでした。
山路さんのカレーニンも相変わらず良かったです。ちょっと原作よりもいい人というか同情できる人になりすぎかな、という気もしますが・・・というのも、カレーニンがいい人だと、アンナがただ悪いみたいになってしまって・・・実際アンナが悪いというか、アンナの誤解なんだよなーという感じになってるんですけどね、この舞台だと・・・
歌も、かなり危なげなくなっていて、全てにおいて安心してみてられました。
そして、一路真輝さん、ブランクがあるとは思えないくらいでした。いや、歌は正直声かなり出なくなってましたが(もともとものすごく出てたわけでもないけれど・・・曲難しいし)、演技に深みが半端なく増してました。
初演の時は、前半よりも精神のバランスを崩しだした後半がすごかったな・・・という印象だったんですが、今回は前半のヴロンスキーとの出会いで心が揺れる感じもお見事でした。
やっぱり結婚してお子さんが生まれて、諸々の経験で演技に深みが出たんですかねえ。(思わずウッチーの不倫報道を思い出さずにはいられなかったりもしましたが(汗)ブランクあったのに以前よりもよくなってたのがホントびっくりでした。やっぱりいい女優さんだなあ・・・最近なかなかこういう演技の出来る女優さん見てなかったので、余計に思いました。もっと舞台やって欲しいなあ。
ヴロンスキーの伊礼彼方さんは、歌はさすがにヨッシーには及ばなかったですが、全体的な役作りで、ヨッシーよりもヴロンスキーらしかったです。濃くて(汗)ちょっと悪そうな感じがぴったりだったし(笑)そんな軽い男が真剣にアンナを愛してしまったあたりの演技もハマってました。
キティの遠野あすかさんは、安心して歌が聞けるようになったのはよかったですが(汗)キティのはじけっぷりはもう一息、でしたかね。頑張ってましたけど・・・なかなかギャグもできて歌も歌えて、しかもかわいくて、という人はいないですよねえ。
でも、前回のキティは、面白いけどヴロンスキーはこの娘のどこが好きに? というのが甚だ疑問な感じだったので(笑)普通にかわいい感じに見えるのも良かったですね。
スティーバの山西惇さんは、さらっと笑える感じで、しかもどこか暖かさがあって良かったです。レーヴィンと同じく、出てくるとホッとする感じ。
そして、ラストのヴロンスキーを見送る場面では、スティーバの優しさに泣かされてしまいました。
この作品、アンナの悲劇の対極としてレーヴィンやキティ、スティーバがいるのですが、原作どおりに、いやそれ以上にその対比にホッとさせられるようになっていました。
先ほどのスティーバがヴロンスキーを見送る場面や、皆に避けられているアンナのところにキティがたずねてくる場面で、救われるような気持ちになって涙ぐんでしまいました。
再演でそういうところが良く出た作品になったと思いました。もともとよくできた作品ですが、やはり演じる人の気持ちが入ると違いますね。
アンナをめぐる人々が優しいことで、余計にアンナの悲劇が浮き上がることにもなっていたと思います。
しかし、アンナの周囲の人々が優しいこと、カレーニンもヴロンスキーもアンナを愛していたことがよくわかる作りになっていたために、先にも少し書きましたが、全てアンナの誤解だったんだな、という感じになっていて、一つ間違うと「全部アンナが悪いんじゃ」ということになってしまうのが・・・(汗)実際帰り道でそういう話してた人いましたし(汗)
でも、やはり原作を上手くまとめた脚本だな、と思ったし、原作よりもより人の温かさを感じさせる舞台になっていたと思いました。
また再演することがあったら観に行きたいです。
初演が好きで、再演ときいて楽しみにしてました。
そもそもこの作品を知ったのは、一路真輝さんのコンサートDIVAでコンサート形式でやったのを聴いて、いい曲だなあと・・・
井上芳雄さんのヴロンスキーが良かったんだよなあ。
これで気になってトルストイの原作も初めて読みました。
で、前回の初演を観て、曲もいいし、何よりも脚本がすごくよくできてるなあと。原作を読んでいると、実に見事に舞台化したことがよくわかります。
アンナ・カレーニナはショーン・ビーンがヴロンスキーでソフィー・マルソーがアンナの映画も観ましたが、この舞台の方がはるかに原作をちゃんと汲み取った脚色だと思いました。
井上芳雄さんのヴロンスキーも特に歌が良かったですが、一路真輝さんの後半の演技とか、山路和弘さんのカレーニンとか良かったんですよね。
一路さんが舞台から遠ざかってしまって、もう観られないのかな・・・と思っていたところの再演で、とても楽しみにしていました。
アンナはダブルキャストでしたがもちろん一路さんで。
初演の時は、演出の鈴木裕美さんもミュージカルの演出は確か初めてだったと思うので、やや違和感があったりもしたのですが、特に大きく変わっていなかったにも関わらず、なんだかとてもすんなり観られた気がします。
再演で再登板のキャストが多いのもあったと思いますが、公演期間が長かったのもあるんでしょうね。舞台全体がとても息が合ってアットホームにすら感じました。
音楽の良さも再認識しました。音楽が流れて、雪が降ってくる舞台を観ていたらなんかそれだけでじわっと来てしまったな・・・
キャストでは再演組はやはり良かったですね。
葛山信吾さんはもうすっかりレーヴィンになり切ってましたね。冒頭で登場した瞬間にもうレーヴィンで、なんだかほっと和んでしまいました。レーヴィンは物語の中でまさにそういう存在なので、見事にレーヴィンを体現していたと思います。
歌も、初演の時はなかなか上手いけれど時々不安定なところがある・・・という感じでしたが、もうすっかり危なげなく歌いこなすようになってました。もともと声が良いので、もう普通に元から歌の上手い人?みたいでした。
山路さんのカレーニンも相変わらず良かったです。ちょっと原作よりもいい人というか同情できる人になりすぎかな、という気もしますが・・・というのも、カレーニンがいい人だと、アンナがただ悪いみたいになってしまって・・・実際アンナが悪いというか、アンナの誤解なんだよなーという感じになってるんですけどね、この舞台だと・・・
歌も、かなり危なげなくなっていて、全てにおいて安心してみてられました。
そして、一路真輝さん、ブランクがあるとは思えないくらいでした。いや、歌は正直声かなり出なくなってましたが(もともとものすごく出てたわけでもないけれど・・・曲難しいし)、演技に深みが半端なく増してました。
初演の時は、前半よりも精神のバランスを崩しだした後半がすごかったな・・・という印象だったんですが、今回は前半のヴロンスキーとの出会いで心が揺れる感じもお見事でした。
やっぱり結婚してお子さんが生まれて、諸々の経験で演技に深みが出たんですかねえ。(思わずウッチーの不倫報道を思い出さずにはいられなかったりもしましたが(汗)ブランクあったのに以前よりもよくなってたのがホントびっくりでした。やっぱりいい女優さんだなあ・・・最近なかなかこういう演技の出来る女優さん見てなかったので、余計に思いました。もっと舞台やって欲しいなあ。
ヴロンスキーの伊礼彼方さんは、歌はさすがにヨッシーには及ばなかったですが、全体的な役作りで、ヨッシーよりもヴロンスキーらしかったです。濃くて(汗)ちょっと悪そうな感じがぴったりだったし(笑)そんな軽い男が真剣にアンナを愛してしまったあたりの演技もハマってました。
キティの遠野あすかさんは、安心して歌が聞けるようになったのはよかったですが(汗)キティのはじけっぷりはもう一息、でしたかね。頑張ってましたけど・・・なかなかギャグもできて歌も歌えて、しかもかわいくて、という人はいないですよねえ。
でも、前回のキティは、面白いけどヴロンスキーはこの娘のどこが好きに? というのが甚だ疑問な感じだったので(笑)普通にかわいい感じに見えるのも良かったですね。
スティーバの山西惇さんは、さらっと笑える感じで、しかもどこか暖かさがあって良かったです。レーヴィンと同じく、出てくるとホッとする感じ。
そして、ラストのヴロンスキーを見送る場面では、スティーバの優しさに泣かされてしまいました。
この作品、アンナの悲劇の対極としてレーヴィンやキティ、スティーバがいるのですが、原作どおりに、いやそれ以上にその対比にホッとさせられるようになっていました。
先ほどのスティーバがヴロンスキーを見送る場面や、皆に避けられているアンナのところにキティがたずねてくる場面で、救われるような気持ちになって涙ぐんでしまいました。
再演でそういうところが良く出た作品になったと思いました。もともとよくできた作品ですが、やはり演じる人の気持ちが入ると違いますね。
アンナをめぐる人々が優しいことで、余計にアンナの悲劇が浮き上がることにもなっていたと思います。
しかし、アンナの周囲の人々が優しいこと、カレーニンもヴロンスキーもアンナを愛していたことがよくわかる作りになっていたために、先にも少し書きましたが、全てアンナの誤解だったんだな、という感じになっていて、一つ間違うと「全部アンナが悪いんじゃ」ということになってしまうのが・・・(汗)実際帰り道でそういう話してた人いましたし(汗)
でも、やはり原作を上手くまとめた脚本だな、と思ったし、原作よりもより人の温かさを感じさせる舞台になっていたと思いました。
また再演することがあったら観に行きたいです。
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