終わらざりし物語、「アルダリオンとエレンディス 船乗りの妻」も読み終わったので感想です。
初読時、なんだかあまりにもトールキンが自身の夫婦生活について思うところを書いているようで、面白いなあと思いながら読んだものですが。
エディス夫人に対して懺悔しているかのように思うところもあり、でも結局は女は視野が狭いからだめなんだみたいな結論になっているようでもあり・・・
今回読んでいて、必ずしもアルダリオン=トールキン自身、ではないんだな、と思ったりもしました。
アルダリオンの海への思いには、木を切り倒して船を造るという行為が伴い、木を愛していたトールキンは、この点ではエレンディス側に立っているとも言えますね。汽車も車も大嫌いなトールキンのことですし。
トールキンの海への憧れと木々への愛着の矛盾について書いているようにも思えるなあ、と思うようになりました。
結末はあまりにも悲しい・・・というか冷たいものだなあと思いますが、実際にトールキンの夫婦関係がこうだった、というよりは、こうなりかねんぞ、というようなことを考えていたのかなあと思ったりもします。
実際にはトールキンは決して家庭的でない夫ではなかったと思いますが、それでもやはり家庭よりも外での男同士の付き合いの方が大事で・・・というようなことがJ.R.R.トールキン―或る伝記には書いてありましたが、常にエディス夫人に対してすまない、という気持ちはあったんでしょうね。だからこそ晩年はエディス夫人に合わせてボーンマスに移住したりとかもしたんでしょう。
そんなトールキンの人となりが妙にリアルに見えてくるこの話、やっぱり異色だよなあ。なんでまたこの話を書こうと思ったのかが面白いなあと思いました。
根底にはヌメノールの歴史の設定があって、それに肉付けする形で思いついたのでしょうが、それにこういう形の話が肉付けされるのが面白いなあと。トゥオルの物語(ゴンドリンの陥落)やトゥーリン・トゥランバールの物語のような、神話・伝説趣味とは明らかに違う方向性ですよね。
この話、邦訳前から噂には聞いていたけれど、邦訳のおかげで読むことが出来てよかったなあと思います。本当に感謝感謝、です!
ついでにHoMEシリーズの邦訳も・・・って無理ですかねえ・・・
The Letters of J.R.R.Tolkienでもいいんですけど・・・
初読時、なんだかあまりにもトールキンが自身の夫婦生活について思うところを書いているようで、面白いなあと思いながら読んだものですが。
エディス夫人に対して懺悔しているかのように思うところもあり、でも結局は女は視野が狭いからだめなんだみたいな結論になっているようでもあり・・・
今回読んでいて、必ずしもアルダリオン=トールキン自身、ではないんだな、と思ったりもしました。
アルダリオンの海への思いには、木を切り倒して船を造るという行為が伴い、木を愛していたトールキンは、この点ではエレンディス側に立っているとも言えますね。汽車も車も大嫌いなトールキンのことですし。
トールキンの海への憧れと木々への愛着の矛盾について書いているようにも思えるなあ、と思うようになりました。
結末はあまりにも悲しい・・・というか冷たいものだなあと思いますが、実際にトールキンの夫婦関係がこうだった、というよりは、こうなりかねんぞ、というようなことを考えていたのかなあと思ったりもします。
実際にはトールキンは決して家庭的でない夫ではなかったと思いますが、それでもやはり家庭よりも外での男同士の付き合いの方が大事で・・・というようなことがJ.R.R.トールキン―或る伝記には書いてありましたが、常にエディス夫人に対してすまない、という気持ちはあったんでしょうね。だからこそ晩年はエディス夫人に合わせてボーンマスに移住したりとかもしたんでしょう。
そんなトールキンの人となりが妙にリアルに見えてくるこの話、やっぱり異色だよなあ。なんでまたこの話を書こうと思ったのかが面白いなあと思いました。
根底にはヌメノールの歴史の設定があって、それに肉付けする形で思いついたのでしょうが、それにこういう形の話が肉付けされるのが面白いなあと。トゥオルの物語(ゴンドリンの陥落)やトゥーリン・トゥランバールの物語のような、神話・伝説趣味とは明らかに違う方向性ですよね。
この話、邦訳前から噂には聞いていたけれど、邦訳のおかげで読むことが出来てよかったなあと思います。本当に感謝感謝、です!
ついでにHoMEシリーズの邦訳も・・・って無理ですかねえ・・・
The Letters of J.R.R.Tolkienでもいいんですけど・・・
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