角岸's blog (Kadogishi s' blog)

酒、酒&映画・・時事問題?

もし、米国による北朝鮮の「核兵器保有の容認」という事態に直面したら・・

2017-09-22 11:40:48 | 時事問題

 もし、トランプ大統領が米国本土と米国民のみの安全を守るため(彼は最初からアメリカファーストと言っている)北朝鮮と妥協した場合、日本と韓国だけが米国の傘から外れるわけですが我々はどうしたら良いのでしょうか。

 ・しきりと対話交渉(外交)を連呼するメディアについて

テレビでは識者と呼ばれるコメンテーター達はよく以下のようにコメントしますよね。

 「圧力だけで、対話をしない安倍政権の方法は間違っている」

「今こそ、金正恩を対話のテーブルにつかせるしかない」

「軍事ではなく、対話による解決しかない」

・・・ってね。

 

 それには反対しないけど、じゃあ、どうやって彼を対話のテーブルまで引っ張ってくるのでしょうか?どのような方法で彼と対話をするのでしょうか?

 対話ないし交渉という「目的」は良いとして、この「どうやって(How)」という「手段」が難しいわけで、将軍様を交渉につかせる具体的な方法をご教示願いたいものです。ちなみに韓国の文在寅大統領が対話呼びかけても、完全にシカトされたでしょう。

 彼ら(コメンテイター)の言い分は、まるで一休さんの虎の屏風のお話と同じだと思うのですよ。

「私が虎を捕えます(目的)から、屏風から虎をだして(手段)ください」

ってね。

 

高尚なこと言ってるようで、何と馬鹿げた惨めな提言なのでしょう。

そんなこと出来るなら、「お前が虎を屏風から出してみろよ」って言いたくなります。

(後述しますが、外交と軍事は両輪であって切り離せない)

 

・対話交渉の危険性について

 仮に北と交渉できたとしても、それは銃武装した銀行強盗に丸腰の警官が説得工作するようなもので、逆に金をせびられ、逃走を手助けさせるに違いありません。

  現に1994年の北朝鮮の核開発凍結交渉妥結において、日本は北が核を放棄することの見返りに10億ドル(1200億円)を北朝鮮に拠出しました。しかしその後、独裁者との「対話」による解決の結果はどうなったかは言うまでもありません。日本はただ騙され、金をせしめた北は嘲笑うかのように核開発を続け、ミサイルは我我の頭上を飛んでるではないですか。

 
1994年北朝鮮核危機時の米国特別大使カーター元大統領

 なので今後、金正恩は核を搭載したICBMを完成させ、米国と対等な立場でしか交渉をしないしょうし、当面日本と韓国は無視するはずです。米国の属国だと思っているから。

 完成後はまた、拉致被害者を人質に金を無心するかもしれませんし、あからさまに核による恫喝で金銭の要求があるやもしれません。

 「対話による平和的な解決」とは聞こえは良いですが、銀行強盗にご褒美を挙げるがごとき最も下等で危険な解決方法であることは言うまでもありません。

 

・北と日本の軍事力の特徴

 さて韓国では核武装論が高まっているらしいのですが、我が日本はどうするべきか?

 で、ここで落ち着いて北朝鮮と日本の軍事的な特徴を観察すると以下のようになります。

朝鮮人民軍(北朝鮮)

 戦略軍によるミサイル攻撃能力は非常に高いが、海軍及び空軍は数十年前のガラクタポンコツ兵器しかなく、兵隊たちに飢えが蔓延している状態。つまり、他国をミサイルで攻撃する能力は高いが、自国を防衛する能力はほとんどない。(ただテロを起こす特殊部隊とサイバー攻撃隊は要注意)

自衛隊(日本)

 他国を先制攻撃する能力はほとんどなく、自国を防衛することに特化された軍隊。陸海空共に、米軍衛星とリンクされたハイテク兵器を多数保有。

つまり

・北朝鮮は攻撃に特化された矛の軍隊。

・日 本は防御に特化された盾の軍隊。

といえるでしょう。

  ボクシングで言ったら、ディフェンス能力がなく、パンチしかできない攻撃型ボクサーと、パンチは出せないけど、そこそこディフェンス能力がある防御だけするボクサーとの試合とみたいなものです。(アメリカはセコンドでリング外からアドバイスだけして見物している)

アポロ・クリードの切れあるパンチに耐え続けるロッキーみたいもんですな。

 

 重要なのは、北はどんなに頑張っても、ディフェンス能力は持ちえない。けれど、日本は法改正(憲法9条の改憲)と決意さえあれば、すぐに攻撃能力は持ちえるということです。

  何故なら、防御兵器はハイレベルな化学技術力と膨大な資金が必要なのに対し、攻撃兵器は技術的に既に日本はクリアできるレベルで、コストパフォーマンスも高い(安くつく)。
 
 現に北朝鮮のGDPは3兆8千億円程度(茨城県と同じくらい)と言われ、人工衛星とリンクしたイージス艦やらパック3など開発する資金もないし、ましてや技術力などチンパンジーにテレビ組み立てろと言うくらい無理なことなわけ。

  そもそも、茨城県(GDP3兆8千億円)が、アメリカ(GDP2000兆円を超す)と対等となろうとする、ないし対等のような虚勢をはるなんて滑稽なわけです。ちなみに日本のGDPは560兆円。

 

 

・日本独自の国防の必要性について

 つまり敵のミサイルを撃ち落とす技術と金があれば、敵地を攻撃するミサイルを多数配備できるってこと。現行の陸海空自衛隊をちょこちょこっと改修すれば飛躍的に敵地攻撃能力は上がります。トマホークミサイルを購入することも検討すべきでしょう。

 

 日本もそろそろ、ディフェンスボクシングばかりしていないで、相手の鼻にジャブ位かませて、相手にパンチ出させないことを考える時期に来ているのではないでしょうか?何せ相手はパンチに対するディフェンスができない。

 北朝鮮がミサイル発射のボタン押したら、10分後に自分たちがこの世から消滅することを思い知らせるような、矛を持つべきなのです。

 

 外交交渉は、その軍事的な背景圧力を持つしか「対話」はあり得ないという世界の常識に日本も目覚める時が来ていると言えるでしょう。

  外交は軍事的なバックが無ければ何も効果が無く、いくら対話、対話と連呼しても全く無意味と言えるでしょう(北のミサイル発射について、政府が「出来る限りの強い表現で北朝鮮を非難しました」ってコメント発表しますが、はっきり言って何も効果はない)。

逆に北だって、自らの生存件について米国と交渉(外交)したいがために、核武装(軍事)というバックグラウンドを持ちたいわけです。

 なので、以下の制度上の整備は急務。

 1.まずは憲法9条2項(武力放棄)の改憲

2.自衛隊の国防軍への昇格

 今こそ「日米同盟」は維持しつつ、米国頼りだけの国防と外交から自立すべき時です

 あくまで、米国による北朝鮮の核武装の容認というのは最悪のシナリオですが、しかし、安全保障は最悪の事態を想定して備えなければならず、決して楽観論で語ってはいけないのです。

 

・北朝鮮有事の今後の可能性

 上記は、あくまで最悪のシナリオですが、まだまだ以下の可能性があります。

 1.戦争。例えば前回紹介した、米国の先制攻撃の4条件をクリアしたうえでの開戦も年内にあり得ます。その場合、米国はでっち上げてでも戦争の責任は北朝鮮にあると言うストーリーを作り上げるでしょう。イラク戦争、ベトナム戦争いや先の我が国の大東亜戦争だってそうでした。米国は戦争する場合その原因を人工的に作り上げる国なんです。で、それを国内外に喧伝し、世論を作り上げる。

 米国による開戦の場合、恐らく米軍は大量のミサイルによって一気に北朝鮮の軍事施設を壊滅させ、相手に一発も打たせないオプションを取るでしょうから、数時間ないし数日で終わると思います。日本への被害はどの程度かわかりませんが・・・。

 2.経済制裁による北朝鮮の降伏。あり得ないとは思いますが、金正恩が方針転換をし、核付きICBMの開発を断念するオプションです。これが、最も被害が少なく済みますが、その見返りに、またぞろ日本が大金を拠出しなければならないことが想定されます。もちろん、またまた騙される可能性大ですね。

 3.クーデーターによる金正恩の失脚。ビラ、ラジオ、ネット(あるか解りませんが)など、あらゆる伝達手段を用いて、北朝鮮の兵及び国民に将軍様を独裁者に戴いておけば、国が壊滅することを北朝鮮全土に流布させて、内部崩壊を促すオプション。まぁ可能性は低いかもしれませんが、これが最もベストだと思います。どちらにとってもね。

 その外、日本に潜伏した北朝鮮の特殊工作員による、破壊活動なども想定されます。原発や新幹線など。

 ・・・ともかく、厄介な隣国にはほとほと困ったものです。