JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

私の『小さな良いこと帳』

2009年03月01日 | a-c

いやいや、あっという間に2月も終わり3月、私が満で歳をとってしまう月になってしまいました。

突然ですが、「良いことがあるとその数十倍にもなって嫌なことばかり起こる」そんなふうに思ったことはないでしょうか?
これはじつに後ろ向きな、そうマイナス思考の成せる技なのでしょうねぇ。
つまり、嫌なことは、例えば、小さなトゲが刺さったり、足の裏が突然つったり、ささいなことまで気になるのが、良いことはすぐに中和されて良いことであったことすら感じなくなってしまうみたいな。

他人に言わせると私などはとても楽天家で、馬鹿みたいなほど毎日ニコニコしているように見えるみたいですが、実情を言えば小心者ですから、かなりの部分で無理をしているところがあります。「嫌なことはなるだけ早く忘れて、良いことだけを考えよう、前向きに前向きに」そう思えば思うほど、どんどん後ろ向きの思考が頭の中を支配していく、わりとそんな人間なんです。
あはは、ここで愚痴ってもしかたありませんけどね。

おっといけません。こんな事を話しているとまた後退思考にスイッチが入りそうです。
今日の話は逆に「忘れそうな小さな良いことを拾ってみよう」ということでした。

昨晩、Mさんのお店を手伝っていると、14日のホワイトデー向け商品が納品されてきました。その結果、手塩にかけて作った(笑)ひな祭りのディスプレイを撤去せざるを得なくなったのです。まだ「ひな祭り」まで日があるというのにねぇ。
「かわいかったのにねぇ」
「せっかく作ったのに捨てちゃうんですか?」
アルバイトの女の子達は気を遣ってくれますが、「捨てるんだったら、私に下さい。」との声はかからず、ちとガッカリ。
「すぐに捨てるのも忍びないから、今晩一晩とって置いて、もし、だれか欲しいっていうお客さんでもいたらあげちゃおうか。」

かといって夜ですから、そうそう小さな女の子が来るわけでもなく「こりゃ廃棄かな」と思っていると、お腹がかなり大きくなられた妊婦さんと御主人が来店。
「失礼ですけど、もうすぐですか?赤ちゃん?」
「ええ、来月が予定日なんです。」
「あらま、きっと元気なかわいい赤ちゃんが生まれるんでしょうねぇ、またまた失礼ですけど、性別なんて・・・・」
「女の子なんですよ。」
ピ~~~ン!
「あのぉ、ケースに入れてたんで汚れてはないんですけど、もし良かったらこれ持って帰っていただけないでしょうか?」
とペーパークラフトの雛人形を差し出すと
「えっ、もらっちゃっていいんですかぁ?」
変な物を押しつけられてご迷惑だったでしょうけど、ご夫婦ともこれでもかというくらいの笑顔で受け取って下さいました。
「またかわいい赤ちゃんの顔を見せにいらして下さいね。」
「ええ、必ず」

なんだかとても嬉しいんです。私にとってはまさに『小さな良いこと』なんでありまして、仮にさし上げたペーパークラフトがどうなろうと、これから赤ちゃんという『大きな良いこと』が必ず起こる若夫婦から、ほんのちょっと幸せを分けていただいたような、そんな感じ。
あれ?私ってやっぱり楽天家?
まっいいや、『大きなよいこと』はしばらく望めそうもありませんから、『小さな良いこと』を地道に集めようと思う今日この頃です。(笑)

そうそう、さっそく録音していったジャズ・ギターのアルバム、ヤナイ珈琲さんは喜んで聴いてくれてるでしょうか?もし喜んでいてくれたらそれも嬉しいなぁ、そしたら『小さな良いこと帳』にそれも記載しちゃうんだけどねぇ。(笑)

おっと、今日は日曜日、ここで『料理当番、本日の一品』です。

まずはサバ味噌、久々に作りましたが美味しかったですよ。

寒いとはいえ季節は春、菜の花の辛子和えもいけました。

和風な献立なんだから味噌汁でいいんですよねぇ、あはは、鶏団子スープはちょっと中華風です。鶏団子は、鳥ミンチに、長ネギのみじん切り、生姜汁、卵、片栗、塩胡椒、ごま油を混ぜ込んだものです。

さて、今日の一枚は、ケニー・バレルです。
間違いなくすでに紹介済みだと思っていたのですが、ヤナイ珈琲さん向けセレクトをしている時に「あれ?紹介してないかも?」と気付いたアルバムです。(もし紹介済みならごめんなさい。)

ご存じ、バレルのブルーノート初リダー盤。
それにしても初めてにしてはじつに仕上がりの良い一枚です。もちろんかのブルーノートの姿勢がそうさせたことは間違いありませんが、これこそバレルの力量ということでしょう。
これに先立って録音されたサド・ジョーンズの「DETROIT-NEW YORK JUNCTION」では、脇役に徹していたバレルがみごとにカッコ良く前面に出ています。
ここでの彼のギターを聴いていると単なるハード・バッパー、バレルって感じではありませんよね。よく分かりませんがブルージーでアーシー?(なんでも横文字並べるとそれらしく聞こえます。笑)「WEAVER OF DREAMS」なんか聴いてるとまたアルコールが欲しくなってしまいます。

あっと、トミー・フラナガンのピアノもいかにもフラナガンらしいし、「RHYHMORAMA」のケニー・クラークとキャンティドの長いディオ、あれは誰の発案なんでしょうねぇ?
ともかく、私は好きなアルバムです。

INTRODUCING KENNY BURRELL
1956年5月29,30日録音
KENNY BURRELL(g) TOMMY FLANAGAN(p) PAUL CHAMBERS(b) KENNY CLARKE(ds) CANDIDO(conga)

1.THIS TIME THE DREAM'S ON ME
2.FUGUE 'N BLUES
3.TAKEELA
4.WEAVER OF DREAMS
5.DELLIAH
6.RHYHMORAMA
7.BLUES FOR SKEETER