衆 堂場 瞬一
マスコミにも登場する有名大学教授「鹿野」は東京の大学を定年退職し
田舎町にある自分の母校であった大学院の研究所所長として赴任する。
鹿野は40数年前、学生運動に身を投じていた。
ある日、機動隊と衝突した時一人の高校生がデモの中で命を落としていた。
鹿野は、高校生の謎の死の真相を突き止めようと当時の関係者に・・・・・・・。
途中でだんだんと鹿野が鼻持ちならない奴に思えて不快になってきた。
友達にはなりたくない奴だ。
革命を信じていた学生達、挫折した若者達、冷やかな目で仲間を批判していた奴ら
当時を思い出として旧交を温めている人たち・・・・・・・何やかんや出てくるけど
暮らしのためセクトを去り家業を継いどる旧友が油に汚れた手で茶をすすり
鹿野に放つ言葉が心に沁みた。
以上