淋しくて隠れ家日記

前向きに生きたい!!

読 「能面検事」 中山 七里

2018-09-28 17:01:47 | 棚の上の本

ガバイ面白かったです(笑)

大阪地検のエースと言われておる不破検事は無表情で一切の感情ば表に出さんけん
まわりからは能面検事と言われて煙たがられておるとです。
そげな不破の副官として任命されたとが新米の女性事務官「惣領 美晴」やったとです。
ばってん美晴は最初に不破に会った日に「自分の副官として不適格だ!」と罵倒されたとです。
そいでも美晴は不破の邪魔にならんごと必死について行くしかなかったとです。

そんで不破が受け持った案件であるストーカー殺人事件が不破の独自の捜査方法で
思わぬ展開となり不破はあまりにも大きすぎる相手ば敵にまわしてしまうとです・・・・・。


どんでん返しは何となく分かってしもうて少々物足りんやったばってん
終始、能面検事の不破の姿ば美晴の視点で描かれたお話は
両極端の二人のキャラと一緒に楽しく読ませて頂きました。

 


読 「火のないところに煙は」 芦沢 央

2018-09-26 07:49:44 | 棚の上の本

ホラー怪談短編集です。

お話は
主人公の小説家が出版社から怪談小説の依頼ば受けて発表した5話の連作短編集です。
オイは実存する会社名と作者の作品やらが登場してきたりすると
これは実際にあった話じゃなかろうかと思ってしもうたとです。

怨念、祟り、お祓いやらに関わる人達が不思議か運命ば辿ると言う物語は
怪談話の定番ばってん身の回りに実際に起こるかもしれん不気味さば感じたとです。

今まで読んだ怪談とは少し違う読後感やったです。
芦沢さんは読ませてくれますなぁ(笑)。


 


読 「漂砂の塔」 大沢 在昌

2018-09-25 07:09:02 | 棚の上の本

  

大沢さんの新作です。
お話は
北方領土の離島にある日本・中国・ロシア三ヵ国の合併会社で働く
ひとりの日本人技術者の変死体が海岸で発見されたとです。

日本から捜査に送り込まれたのは中国語とロシア語が堪能なだけで選ばれた
警視庁の潜入捜査官の石上やったとです。

石上は技術者としての身分で島に渡り何の捜査権も武器も持たされんで
事件の真相究明に孤軍奮闘するとです。
 
派手かアクションなどはあんまし無いとばってん
北方領土の歴史ば根底に国の利権と人間模様が絡み合い
マフィアにスパイに元KGBに美貌の女医さんに殺し屋までが登場して
誰が敵か味方か分からんばってん石上がどげんして
真犯人までたどり着くとじゃろか?と応援しながら一気に読んだとです(笑)。


面白かったです。

 


読 「不倫のオーラ」 林 真理子

2018-09-21 08:04:00 | 棚の上の本

オイは林 真理子さんの本は6年前に読んだ「下流の宴」だけの一冊だったとです・・・
本は面白かったとに何で他にも読まなかったのか良く分からんばってん
テレビや雑誌やらでの作者の言動に威圧的なものば感じたオイは
何となく苦手かタイプばいと偏見ば持っておったとが原因かもしれんとです"(-""-)"。

そげなオイがこの度エッセイ集ばってん読もうとしたとは
大河ドラマ「西郷どん」の収録前の作者と脚本家の対談やら
ドラマ制作の裏話なんかが書かれておると知って読んだとです。

本書は「週刊文春」で連載しているエッセイ2017年分ば収録した本です。
西郷どんは勿論、幅広いジャンルの小気味よか話はガバイ面白かったとです。
しかもですよ、オイの住んどる田舎が朝ドラ「ひよっこ」関連で登場したとです。
こりゃぁ嬉しかですばい!(^^)!

そんな訳でスンマセンでした林 真理子さん
オイはあなたに新たな偏見ば持ったとです
あなたはどこにでもいる普通の女性やったです
ばってんどこかが違うとです
どこが違う?と訊かれても言葉に詰まるばってん
とにかく分からない違いば持った作家さんと言う新たな偏見で
今後はあなたのご本ば拝読させて頂く事ば誓います!(^^)!。

追記

題名の「不倫のオーラ」ばってん
チョット違う気がするばってん・・・ゴメンね

 

 


読 「瑕疵借り」 松岡 圭祐

2018-09-19 08:08:56 | 棚の上の本

題名の意味が先ず分からんばってん
久しぶりに読む松岡圭祐さんの本やけん何となく霊能力っぽい話かいなと
勝手に思い込んで読み始めたら何とまるで違っていたとです"(-""-)"。

読み始めて瑕疵借り(かしかり)と言う言葉の意味ば知ってから
オイは4つの物語に惹き込まれて行ったとです。

瑕疵借りとは犯罪やら事故やらでケチがついた賃貸物件と言うとばってん
不動産業者はその事故物件ば次の借り手には説明報告する義務があるとばってん
そいでは借りる人はおらんけん、ある期間過ぎて報告義務が無くなるまで
その部屋に住ませるとが瑕疵借りと言われとるとです。

物語はその瑕疵借りば生業にする主人公の男「藤崎」が住む瑕疵物件の部屋に
以前の住人の家族やゆかりのある人達が訪れて来るとです。

藤崎は悲しみに打ちひしがれる残された人々から
故人の生前の姿を訊きながら未練を残し不本意にこの世ば去った
真実ば解き明かして行くとです・・・・・。

それは瑕疵物件では無くなる事ば意味するものであり
その時、藤崎の役目は終わるとです・・・・・。

人生の悲しみと苦しみが切なかばってん
少しばかりじんわりと温かくなるお話やったです。


読 「アンダーカバー」 麻生 幾

2018-09-17 08:26:02 | 棚の上の本

読友Sさんの紹介本です。
Sさんの感想で途中で飛ばして読まれた事ば知り
そんならオイも安心して最初からブワ~~~ンと飛ばして読んでしもうたです"(-""-)"。
そんでも終盤からはガバイ面白くなって夢中で読んだとです。

お話は
公安調査庁の分析官・芳野綾は武装しとる中国の漁船団が尖閣諸島ばが占領する
情報ば掴んで報告するとばってん日本国の政界も官界もその情報ば認めんとです。

何でか?
綾の真実の究明は国家権力の下でことごとく潰されてしまうとです。
何でか?

文中に出てくる駆け引きだらけの海千山千の世界で
立ち回る綾の活躍がガバイかっこよかったです。


読 「きのうの影踏み」 辻村 深月

2018-09-16 07:05:39 | 棚の上の本

ホラーや短編小説です。

都市伝説やら怪談話やらバラエティーあふれて中にはゾクリとするもんもあったばってん

失った人への変わらぬ愛おしさが切なく優しく描かれたお話
最後の「七つのカップ」が良かったです。

伝えたかった亡き人への作者の思いがこの物語に描かれてあると思ったとです。

 

 

 


読 「沖で待つ」 絲山 秋子

2018-09-15 06:43:38 | 棚の上の本

読んだ気がするとばってん、老化ゆえハッキリ覚えておらんとです
だけん読書メーターで調べたらやっぱ読んでおらんごたるとです。
そげなどうでもよか事で悩みながら読み始めたとです(笑)。

そいにしても何でオイはこの本ば読もうとしたのじゃろか?

それは芥川賞ばってんガバイ薄か本やったけん・・・・・
ただそんだけでのごたるとです・・・・・。

ばってん読みながら未読か既読かどうでもようなったとです。
何でなら芥川賞ばってん面白かったけんです。

第1話の「勤労感謝の日」は上司の頭ばビール瓶で叩きつけて無職になった36歳女子社員恭子が
見合いの相手にムカッとして途中で席ば飛び出して後輩の元女子社員ば呼び出して
二人で酒ば飲んで人生の理不尽さば吠えるとです。

第2話の「沖で待つ」は女性総合職の主人公が同期入社した男性社員から頼まれたとです。
自分が死んだら自分の秘密が詰まっておるハードディスクば壊してくれと・・・・・

男と女の信頼と友情ば描いた物語が審査員の評価になったらしかばってん
そいにしても亡くなってから自分の秘密がばれたらそげんカッコ悪かとじゃろか?
ばってん分かる気もするとです・・・・"(-""-)"。

まぁ男女の微妙な心の動きやらが
短い文章に凝縮されとる「沖で待つ」やったばってん・・・・

スンマセン「勤労感謝の日」が好みやったです"(-""-)"。


読 「偽りのシスター」 横関 大

2018-09-14 07:50:41 | 棚の上の本

お話は
会社ばリストラされて今でも会社に行ったふりしとる無職の兄と
犯人ば追いかけて自分が射殺したとに上司の判断で
後輩が自分の身代わりになった事に悩んでおる刑事ばしとる弟との二人は
お互いにその事実ば言えない日々が続いていたとです。

ある日、兄弟が住んどるマンションに
「あたしは腹違いの妹です」と若い女性が押しかけて来たとです。

さぁ大変! 胡散臭いと分かっていてもいつの間にか3人で暮らし始めたとです。
やがて兄弟と自称義理の妹3人の秘密が明かされた時、思わぬ展開が待っていたとです。

スンマセン「思わぬ」は訂正させていただきます(笑)
正体も黒幕も何となく予想出来たけんです"(-""-)"。

ばってん、こげな設定は好きやけん面白かったです!(^^)!。

 


読 「本をめぐる物語 小説よ、永遠に」 8人の作家

2018-09-13 07:08:10 | 棚の上の本

8人の小説家による小説やら本ば題材にした短編集です。

それぞれの作風で描かれたお話は
作者が小説に対する思い入れば登場人物の言葉で語られております。

文中に垣間見る小説家さんたちの本音の部分やらが面白く読めたばってん
先日の台風で関西行きが中止になった頃に読んでおった本やけん
オイは どの話が一番心に残ってたのじゃろかと思い出しておるところです!(^^)!。