淋しくて隠れ家日記

前向きに生きたい!!

読 「 もう「はい」としか言えない 」 松尾スズキ

2018-08-30 07:50:46 | 棚の上の本

毎回、笑わしてもらっとる松尾スズキさんの又もや芥川賞候補の本です。

お話しは
小説家の海馬は妻に浮気がバレてしもうて拘束の日々ば送るとです。
ある日、海馬のもとにパリから怪しげな受賞式への招待状が来たとです。

とにかく妻から逃れて自由が欲しか海馬は言葉も地理も分からんフランスへと飛び立ったばってん
海馬ば待つていたのは、もう「はい」としか言えない・・・・・?

妄想が妄想ば生んで自分の思い込みば信じて繰り広げるムチャクチャぶりは
作者の松尾さん自身ば描いておられるとじゃなかろうかと思うとです。

だけん読んだ後には主人公ばガバイ好きになっておるとです(笑)。

追記

この本には二つのお話があるとばってん
二作目は「神様ノイローゼ」と言う題名ばってん
実は以前の作品「少年水死体事件」ば改題したもんやったとです。
既に読んでおるとばってん題名は「神様ノイローゼ」が正解ですばい。
お話しは少年時代、海馬が過ごした炭鉱の町での物語です。

再読ばってん
やっぱ海馬少年の世界は恐ろしくも哀れで滑稽で愛おしくなって来るとです。
何も知らんやった子供の頃の思い出が甦ってくるとです・・・・。

 

 

 


読 「自画像」 朝比奈あすか

2018-08-28 08:09:52 | 棚の上の本

物語は
語り手の女性が婚約者に自分が過ごした中学時代のお話ばするとです。
始めはよくある思春期の娘たちの悩みや挫折やらのお話が続くとです。
終盤になって校内での驚くべき悪の真実が明かされるとばってん聞き手の婚約者の反応は・・・・・・。

着地点が予測出来んオイはいつの間にか物語に惹き込まれてしもうたとです(笑)。

女性作家が描く女性達の言葉の重みが伝わってくる読み応えのあった作品やったです。

 


読 「クラッシュマン」 柴田 哲孝

2018-08-24 08:10:16 | 棚の上の本

作者の柴田さんは戦後の下山事件やら史実に基づいて描かれた作品が多いとです。

今回も、日本で行われたG7伊勢志摩サミットと広島訪問のオバマ元大統領ば襲撃する
テロリストと阻止する 公安の刑事達とのお話やったです。

物語は、少しばかし調子の良すぎる展開ばってん
話の途中で起きた熊本地震がオイも知らんやった事実ば紹介されており
政治の対応の遅さがもたらした被害の拡大、マスコミの取材への苦言などが
オイには心に残ったとです。

だけんラストでズッコケたばってんこれで相殺しときます(笑)


読 「無限の玄/風下の朱」 古谷田 奈月

2018-08-21 08:09:27 | 棚の上の本

何でオイは最後まで入り込めん本ば予約したとかいな?と考えたとです。

そしたら1作目の「無限の玄」の紹介が
毎日同じ時間に生き返って同じ時間に死ぬ音楽家の父親に戸惑う家族の話やったけん
そんだけで予約したとば思い出したとです・・・・・・・・・・。

まぁ、途中までは最後はどげんなるとかいな?と読んでおったばってん
男ばっかしの音楽一家の何たらこうたらがダラダラと続くお話に
オイは今更ながら甦る父親に騙された事が悔やまれるとです"(-""-)"。

2作目の「風下の朱」は大学の女子野球部に勧誘された女子大生と先輩たちの
女子ばっかしのお話やったけん、これは作者が前作とはまるで違う作風で
「お次はほんのお口直しの話です」との気遣いかと思いきや
さすが芥川賞候補作品やけん普通の青春小説では終わらんやったです(笑)。

二つのどちらの作品もオイには分からん世界観やったばってん
幸いなことにページ数が少なかったけん完読してしもうたとです・・・。

以上  


読 「傍流の記者」 本城 雅人

2018-08-18 08:02:05 | 棚の上の本

直木賞候補作品です。

大手新聞社に勤める同期5人達が繰り広げる出世争いやら
他の部署との確執やら他社との特ダネ争奪戦やらガバイ忙しか新聞社のお話やったです。

面白いとばってん
ごめんね新聞記者さん
苦労しとるとは分かるとばってん
オイにはどの新聞ば読んでもあんまし違いが分からんし
だけん何がスクープかも・・・・・"(-""-)"。

まぁそげん事はどうでもよかとばってん
報道に携わるエリートさんたちの正義感と矜持だけは
この本でよ~~~く伝わりました。

ラストは内輪のもめごとも何とかまとまったみたいで
めでたしめでたしやったです。




読 「宇喜多の楽土」 木下 昌輝

2018-08-15 08:04:30 | 棚の上の本

「宇喜多の捨て嫁」の続編です
読友さんの情報のおかげで順番ば間違えて読まんで良かったです(笑)。

続編は直家の息子「秀家」が関ヶ原の闘いで敗れるまでの壮絶なる物語やったです。
苦難の道ば強いられても、すべては民のためにと乱世ば命がけで生きた秀家の姿ば
どこかの国の政治家どもに見せてやりたかったです!!。

敗者の美学
余韻が心地よか読後感やったです。



 


読 「それまでの明日」 原 寮

2018-08-13 16:41:45 | 棚の上の本

オイの家のご近所さんで直木賞作家「原 寮」さんの
実に14年振りの新作です。

物語は
渡辺探偵事務所の探偵「沢崎」の元にひとりの紳士がある女性の調査ば依頼しに来たとです。
その後、手付金だけば渡して去って行った紳士の連絡が取れんごとなるとです。
やがて依頼人ば探す沢崎は依頼人の絡んだ事件に巻き込まれてしまうとです・・・。

本当は一気読みしたいとばってん
長い間待たされた新作やけん沢崎の洒落た言葉のひとつひとつば噛みしめ
楽しみながらページばめくったとです。

前作よりもハードさは若干少なくなっておったばってん
50歳ば過ぎた沢崎が以前にも増しての存在感がガバイ恰好よかとです。
ハードボイルドはやっぱ健在やったです

原さん!次作は早めにお願いします!!

       


読 「我慢ならない女」 桂 望美

2018-08-10 08:10:11 | 棚の上の本

オイが勝手に名付けた桂 望美さんの「女シリーズ」3冊目の本です。

・諦めない女  ・嫌な女  そして「我慢ならない女 」ばってんこの本が一番好いとります。

偏屈で売れない小説家の叔母「ひろ江」の姪っ子である明子は
自分自身も作家ば目指す夢が壊れたばってん叔母の才能ば信じて
明子は叔母の夢ば叶えるために「ひろ江」に尽くし続けるとです。

ひろ江の冷たく辛辣な物言いと明子のひたむきさがよかです。
作品に対する編集者との確執やら最後に明かされる文中に挟まれた不思議な小説の謎など
ひろ江と明子の二人の物語ばラストまでガンガン読んでしもうたとです。

題名のイメージば裏切って 読後感ガバイ良かったです(笑)。



 


読 「夫のカノジョ」 垣谷 美雨

2018-08-09 08:15:06 | 棚の上の本

垣谷さんの本は高校生時代に戻った女性3人の「リセット」以来ばってん
リセットはドラマになったばってん、この本もドラマ化されたごたるです。

物語は普通の奥さんが夫の不倫ば疑うとです
不倫の相手はガバイ若い女らしいとです。
悩んだ奥さんは思い切って相手の女に会うとばってん
奥さんと相手の若い女と身体が入れ替わってしもうたとです。
さぁ大変!仕方無いけん二人はお互いの生活ば暮らす事になるとばってん・・・・。

入れ替わる話は一杯あるとばってん
物語はまるで立場と環境の違う日々ば送りながら
自分が抱えとる悩みや問題ば解決するとは自分が変わることだと
真反対の相手に変わった事で教えられると言う人生訓じゃったごたるです!(^^)!。

ラスト付近はバタバタまとめ過ぎて
最後はこれで終わるとですか?と思ったばってん
まぁ最初の設定で筋書きは大体予想できておるし
何だかんだでもやっぱ垣谷さんの本は突っ込みどころ満載で面白かです(笑)。


読 「おまじない」 西 加奈子

2018-08-05 08:07:38 | 棚の上の本

やっぱ 西さんの女性の心理描写はさすがですばい!が最初の感想です。

お話しは
8人の女性たちの転機までば描いた8つの短編集やったとです。

新しか一歩ばを踏み出す前に揺れ動く女性達の姿は
誰もが持っておる共通した心の在り方ばってん
未だに踏み出し切らんオイは
頷きながら一気に楽しく読ませてもらったとです!(^^)!。