2月20日(土)
ネットを眺めていたら20日・21日琴電で旧型電車が走るという記事を見つけました。茶色に塗り替えて20日の天気予報も晴れマークです。これは行かねばと、
徳島自動車道を西に走らせ美馬ICで下りて北に向かいます。讃岐山脈を長いトンネルで抜けます。トンネルを出たとたん、自分の目を疑いました。一面の雪景色です。四国で川端康成のような世界を体験するとは思いませんでした。とは言え、やはり四国です。雪が積もっていたのは、標高の高いエリアだけ。里に下りると、雪は消え、見慣れた冬の讃岐平野が広がっています。
撮影地に決めていた琴平近くの土器川鉄橋に来て見ると、不思議なことに同業者は一人も居ません!何故だ!いくら琴電のイベントが珍しくないとは言え0人とは・・・・。しかも、お目当ての旧型車両は時間が来ても通過しない?!ダウンロードした時刻表をプリントした紙を確認してみると、時刻は合っています。が、あることに気づき目が点になります。 日にち20・21日で合っていますが、月は3月です。来月です。
「やってしまった~・・・・ 」
しかし、ここまで来ておめおめと徳島まで引き上げることは出来ません。「まだだ、まだ終わらんよ!」とZガンダムのクワトロ大尉のように叫びます。しからばと先週、追いかけた予讃線貨物列車にターゲットを切り替えます。進路を西に、観音寺を目指します。
今からなら、新居浜行き3071貨物列車に追いつけるはずです。先週、チェックしていた観音寺市西方の国道11号線が線路をオーバークロスする地点で撮影するつもりでした。が、現地に来て見ると歩道部分は工事中で足場が無いことが分かりました。あわてて別のポイントを探そうとしましたが、すでにTimeOver!遠くから桃太郎がコンテナを従えやって来ます。側面に光りが当たっていませんが仕方が無い。ここまで来たのに中途半端な写真しか撮れない自分が情けなく思えます。落ち込んでいても仕方が無いので、昼飯にします。香川に来ている以上、うどんが食べたい。ということでお店を探します。しばらくすると、行列が出来ているお店を発見。
大きなセルフ店で学食みたいです。メニューが多く注文に迷いましたが、<かまたまうどん>を注文。込んでいるので相席になりましたが、前・両横の方は<カレーかまたま>でした。ここの名物なのでしょうか?香ばしいカレーの強い匂いに圧倒されて、自分もそれにすればよかったと後悔しましたが、普通のかまたまも十分おいしく、先ほどまで萎えていった気持ちも、少しづつ立ち直っていきます。この店は地元の方が日常食べる普段着のうどん店の様でしたが、おいしかった・・・・。
脱衣場のロッカーの空き具合から結構な人数が入浴していると思われたのですが、浴室にいる人は少ない?今日、何度目かの「何故だ!」という疑問は、サウナに入ると氷解しました。広いサウナ内にぎっしり、裸の男たちがひな壇に腰を掛け、一点を見つめています。見つめる先には、大型テレビがオリンピックの女子カーリングを中継しています。私も、サウナで蒸されながら白熱する試合に見入ります。試合につられて、ついついサウナに長居をしてしまいました。体中の水分が出てしまったようで、ふらふらしています。とは言え、うどんとサウナに癒されて?気分はリフレッシュ出来ました。間もなく、伊予三島行き3079貨物列車が来る時間です。今度こそきっちり撮影するぞと、自分に気合を入れて、次の撮影ポイントに向かいます。
本山-観音寺。県道5号線が線路をウンダーパスする地点。
遠くから青い機関車が近づいてきます。EF65-0番台であることは間違いないようです。パンタグラフが交差式ということは100号機のようです。
ようやく、満足いくEF65-0番台の写真が撮影できました。(100号機は変形機ですけど・・・)
8000系特急も、春にかけて順次編成が短くなります。今のうちに8両編成の雄姿を記録せねば!
観音寺駅から西へ1kmほど進んだ、線路が南へと向きを変えるカーブ付近へ移動します。前面は田が広がっていています。ここで伊予三島からの3074コンテナ列車を待ちます。逆光ではありますがバックに障害物もなく、すっきりした写真が撮れます。今日のカマは、先ほどの3079貨物列車と同じEF65-0番台ですがJR貨物更新機・・・。とはいえ、この子も大ベテラン!いつ亡くなってもおかしくない。撮れてよかった。
お目当ての貨物列車も終わり、引き上げることとします。もう陽は傾き、これ以上の撮影は難しそうです。
最後のショットのつもりで7000系電車をサイドから撮影してみると、夕陽を背にしてなかなか詩的?な画になっています。もう少し粘って、8000系<しおかぜ>でサンセット撮影にチャレンジしてみます。
まさに、夕暮れ時のマジックアワー・・・。ほんの一瞬、夕陽を背に流線型の美しいシルエットが浮かび上がり、そして去っていきました。
偶然の積み重ねで思いもよらない写真が撮れました。すこし上手くなったかなと、自惚れたりもしますが、頭の隅で
<貴様が勝ったのではない!その40D(カメラ)の性能のおかげだということを忘れるな>
というランバ・ラル大尉の戒める声が聞こえてきた様な気がして、気持ちを引き締めます。
とは言え、型にはまった写真からほんの少し踏み出せたかな?と言う一日でした。