2月14日(木) 世の中はバレンタインデーでも・・・
2月14日に休暇をいただきました。1月の入院から一ヶ月たち、その後の経過を見るため、大学病院での診察の為です。が、予約した診察時間は、午後3時!と言うことは、午前中は、まるまるFreeTime!平日の貴重なお休みを有効利用しない訳にはいきません。と言う訳で、前夜遅くの高速バスで、神戸に入り、カプセルホテルに宿泊します。狙うは、3月15日のダイヤ改正で消えゆく寝台特急「なは・あかつき」!
この世界では超有名な京都府山崎のサントリーカーブをめざしいざ出発!私の乗った電車は吹田駅まで来たところで、急に動かなくなりました。嫌な予感がします。しばらくして事情を説明するアナウンスが始まりました。「ただいま、踏切に車両が進入し遮断機を破損して行ったとのこと。安全が確認されるまで、運転を見合わせております。」予感は、的中!残っていた眠気は一気に醒めます・・・。このままでは、通過予定時刻に間に合わない。結局、抑止状態は13分間続きました。
山崎駅に着いた時は既に、通過予定時刻10分前を切っていました。歩いて10分程度の撮影地までは、もう間に合いません・・・・。こうなれば駅のホームから狙うしかありません。2つある大阪寄りのホームは既に先客が多数。見渡したところ、下りホームの方が人数が多い。と言うことは、そちらの方が、良いアングルが取れるのだろうと言う推理を立て、下りホームの一隅に入れてもらいます。雲が多く、かつ陽も昇って来ていない為、相当に暗い・・・。撮影するには、あまりにも悪条件が重なっていますが、休暇まで取っての撮影です。「HMを掲げた編成写真を必ずやモノにするぞ!」と気持ばかりが、先走ります。
この場所に居るカメラマン全員が<もう、そろそろ来るゾ・・・>と感じたのでしょう。会話が突然止み、皆さんカメラのファインダー精神を集中し始めます。と、前方からゆっくりと快速電車が走行してきます。その快速電車が何故か通常長く見えます。後ろから高速で追いかけてくる何かが見えます。ものすごく嫌な予感がします。その予感がはずれてくれたらと、心の中で祈ります。快速列車が目の前の視界から去った時、向こう側の線路には、目的の寝台特急「なは・あかつき」!の客車の側面がありました。見事に「なは・あかつき」の前部は、複々線の手前を併走してきた普通電車に被られてしまったのです・・・・・。
「なは・あかつき」が走り去った後、下りホームに居た全員が、何故か笑みを浮かべていました。が、その表情からは少しの力も感じることが出来ません。言葉少なく、一斉にその場を立ち去ります。きっと先ほどの出来事は、各人の人生で、無かったものと思いたいに違いありません。
私も内心、悔しさいっぱいです。「上りホームに陣取るべきであった!そうすれば、普通電車に邪魔されずに、少なくとも正面からのショットが撮れたものを・・・・。」安易な判断をしてしまった自分を責めます。
けれどもです。もし正常なダイヤで運行していれば、併走する快速電車に被られる事も無かっただろうにと思うと、遮断機を壊した車に対して猛烈な怒りが湧いてきますが、今更どうなるものでもありません。
その後、京都駅で回送待ちの「なは・あかつき」を撮影しようと試みましたが、機関車にカメラを向けようとしたとたん、ねぐらのムコ操(歳がばれますネ)に去っていきました。よっぽど私に撮されるのが嫌とでも言う様な出発の仕方でした・・・・。「悔しーい・・・!」(だいぶ被害妄想気味になってきましたが)
その後は、半ばやけくそ気味に京都駅に来る車両の形式写真を手当たり次第に撮りまくります。
昼から高速バスで徳島に帰り、大学病院で診察を受け、長い一日が終わりました。なす事すべてが空回りする一日でありました。
が、「このままでは終わらんよ!」とクワトロ大尉の様に、密かにリベンジを誓った私でありました。