しょぼい毎日

いつも理想はでっかいが、結果はしょぼい・・・。そんな日常を綴ってみました

しょぼい映画日誌 この夏観た映画-映画は誰を幸せにするの?

2010-08-31 23:31:34 | 映画

この夏、観た映画三本について、思うところ・・・・

7月 3日 告白(北島サンシャイン)

F1000042観終わった後、登場人物の誰もが不幸になる展開に、観客の誰もが立ち上がれなくなるという評判を聞いていたので、自分も暗澹たる気持ちで映画館を出るのかなと思っていました。が、ラストシーで他人の命も自分の命も、どうでもいいと考えているけれども、ワル知恵の働くひねくれたガキに、自身の幼子を殺された松たか子演じる先生が、彼がただ一つ大切にしているものを彼自身で壊させる事で(倫理的に明らかに反しており明らかな犯罪です)、その心を粉々に壊してしまう、その残酷な場面に、私はカタルシスを感じてしまいました。何か時代劇で最後、主人公が超法規的かつ超人的な剣で悪人たちを切り捨てていくような爽快感が感じられたのです。松たか子の最後の言葉。「あなたの本当の意味での更生は、これから始まるのです!(ここまではまじめなナレーションで、次の瞬間トーンが180度変わって)なーんてネ!」で思わず、ぷっ。と吹き出してしまいました。周りのまじめな観客の皆さん、ごめんなさい・・・・。多分ほとんどの観客は、救いのない物語に、悩んでいるのでしょうが・・・・・。悪い奴が、最大限の報いを受けただけやん!これ以外どんな終わり方があるの?と考える私の様なひねくれ者は少数派なんでしょう。

それにしても松たか子は上手いなあ・・・・。

8月 7日 ソルト(北島サンシャイン)

F1000001

冷戦時代、ソ連KGBは、アメリカを内側から破壊するために多くの子供たちをアメリカに潜入させた。彼らはやがて成長して、それぞれが社会の中枢を占めるようになる。が、すでに彼らを送り込んだソ連はすでにない。しかし周到?に練られたプランは生きていた・・・・。てな訳でCIAで働くアンジェリーナ・ジョリー演じるイブリン・ソルトが二重スパイの嫌疑をかけられ逃亡をはかります。悪い事に最愛の夫はさらわれてしまいます。これから追いつ追われつ、後から考えるとあり得ないと言う展開の連続なんですが、彼女の体を張ったアクションに目を見張ります。ぐいぐいと観客を引っ張っていきます。そうして、LAST!最後まで孤独な戦いを強いられたソルトは、テロリストの汚名を被ったまま(本当は、彼女がアメリカの危機を救ったのに・・・)護送中のヘリからポトマック川に身を投げて、夜の暗闇の森に消えていきます。彼女にとっては、最愛の夫を奪った、まだどこかで潜伏している連中(かつての同士)を倒すまで続く闘いが、まだ始まったばかりなのでしょう。何か高倉健か仮面ライダー1号かというような影をソルトに感じて終わります。続編、作るんかいな?アンジェリーナ・ジョリーかっこいい、で終わる映画です。この映画も誰も幸せにならない映画です。

8月22日 オーケストラ(松山 大街道)

F1000503

4月に公開になって、ずいぶんと時間がたっているんですが、9月の今でも、どこかの映画館で上映が続いています。あまりマスコミでは話題にのぼりませんでしたが、これだけ続いている映画です。ひょっとしたら面白いのでは?そう考え、8月も終わりの松山で観ることに。音楽映画によくあるパターンは素人が演奏の楽しさを感じるようになり、幾多の苦難を乗り越え、本番で大成功を収めるというのが多いように思えます。この映画を強いて言えばこのパターンなのですが、うーん!よくできています。今回の演奏家たち(独奏のバイオリニストは除く)は素人ではなく、旧ソビエト時代に国家に刃向かったためにオーケストラを追われたメンバー達が、現役の一流オーケストラになり済まして、パリで公演するまでの主人公たちの奮闘をコメディータッチで描いています。日本人の私にはよくわかりませんが、ロシアのマフィアやガス王を絡めたりで、これが現在のロシアなのか?と、腰を抜かしそうな描写が多い・・・・。ロシア人達のダメダメぶりエピソードが積み重ねられていきます。(これは製作国フランスのロシアに対するイメージなのでしょうか?)が最後15分程のチャイコフスキーのバイオリンコンチェルトの演奏が始まると、これまでの演出上のあらや不満が解消されてしまいます。あれだけダメダメぶりのオーケストラのメンバーが、あるきっかけで栄光の昔日を思い出し、神がかり的な演奏を始めたからです。甘いバイオリンの演奏をバックに、登場人物たちの哀しい過去が語られ、やがて最終楽章の激しい盛り上がりとともに、ホールの観客を興奮の坩堝に叩き込み、ついでに映画を観ている我々をも同じ坩堝に叩き込にで、堂々のフィナーレを迎えます。そういえば、登場人物たちがみんな幸せになる映画を久しぶりに観たような気がします。おまけに私の心も少し幸せにしてくれました。この映画、現実にはありえない、ご都合主義極まりない強引な展開ではありますが、人々が求めているのは、この物語の様な夢なんだと思います。少なくとも、私はそう思います。


夏の終わりの松山へ!

2010-08-30 23:54:16 | 展覧会

残暑厳しい松山に、何かを求めやってきた先輩後輩2人組・・・・
そこで見たものは



8月22日(日)

高速を走り、松山へ・・・.

F1000508 ←最初に出て来た<だし巻き玉子>は予想以上の逸品
F1000507

松山インターを降りてしばらく、今回の同行者、J南高校映画部先輩 F谷氏のナビに従い、生活路を右に左、訳がわからぬまま進んでいきます。やがて椿神社の大きな鳥居からほど近い所に、F谷氏推薦のお蕎麦屋さんはありました。<無着庵>といいます。2人とも<せいろ>を注文。先輩は<だし巻き玉子>を単品で注文。 先に出てきた<だし巻き玉子>を分けていただきます。おいしい!サイドメニューでも手を抜かず、絶妙なだしのバランスと玉子のフワフア感で、気持ちも柔らかになっていきます。後から出てきたメインのおそばは、固めですが、コシがあるというのでしょうか。出汁もさっぱりしています。満足感を味わいながら、そば湯を頂きつつ、今後のプランを確認します。先日、GetしたiPadがさっそく役に立ってくれます。

松山市の中心部、大街道へ出て、映画を見ます。<オーケストラ>を鑑賞。

映画についての詳細は別項で・・・・。 

Img_0448映画を観終わり、残暑厳しい松山の街を、右手にお城を眺めながら<愛媛県美術館>まで、てくてく歩いて行きます。

Img_0485

Img_0477

ここに来た目的は、<メカデザインFOR1/1 メカニックデザイナー大河原邦男展>を見ること!

会期:2010年7月24日(土)~9月6日(月)

大河原邦男先生は、「科学忍者隊ガッチャマン」の敵メカのデザインを皮切りに、「機動戦士ガンダム」で、アニメ史のエポックメイキングともいえるザク等のモビルスーツをデザインした方です。現在30後半~40中頃の男性の多くが、その方のお名前を知っている事と思います。とにかくこれまでのアニメと一線を画すメカデザインの数々で当時の男の子たちの心を鷲掴みにしていきました。80年代のリアルロボットアニメブームを牽引した一人です。さらには「太陽の牙ダグラム」「装甲騎兵ボトムズ」などキラ星のごとき作品を手掛けられて、現在も大活躍されています。今回の展覧会は、氏の創作の歴史を時系列に原画や設定資料、プラモデル・玩具を通じて分りやすく解説しています。展示物一つ一つに自分自身の青春時代が重なり、当時の出来事を思い出してしまいます。よってなかなか前に進んでいきません・・・・。 

展示場の床に突き刺さった1/1ヒートホーク(ザク用)に唸ってしまいます・・・。知らない人が見たら、「何のこっちゃ」?というシュールな現代彫刻みたいです。

コの字状Img_0483の展示状の角を曲がると、Img_0484信じられない光景が瞳に飛び込んできました。広いフロアーのの真ん中に大きなロボットが起立しています!

「す、スコープドッグ・・・!ほ、ほんもの?」(本物の訳ないが)

アニメ<装甲騎兵ボトムズ(1983年)>で活躍する身長4m程の戦闘用ロボット<アーマード・トルーパー(AT)>。その中でも、劇中最も活躍したATが、今、眼前に仁王立ちしている<スコープドッグ>です。「これが倉田光吾郎氏製作の1/1 スコープドッグ!」その存在は、噂で聞いたことがありました・・・。が、実際今これが、ここにあるとは聞いていなかった・・・。思わぬ遭遇に、我を忘れて、舐めるように鋼鉄の巨人を眺めます。左手がガトリング砲になっているので、厳密にいえば<スコープドックブルーティシュカスタム>というべきなのでしょう・・・。先行していた同行者のF谷氏が、スコープドッグの前で立ちすくんでいます。無理もありません。スコープドッグを愛している事を日ごろから公言しているF谷氏です。私以上の感動を受けたようで、ただただ見つめています。

※展覧会場は撮影禁止でしたので、1/1スコープドッグの写真は倉田氏のブログで→http://monkeyfarm.cocolog-nifty.com/nandemo/2010/07/post-6659.html

予想以上の充実感を得て、美術館を後にします。公園を出ると、そこは市電通りです。自然とカメラを行き交う路面電車に向けてしまいます。

Img_0439 Img_0537

Img_0460

気がつけば、先輩をさて置いて、撮影に熱を上げる自分がいました。

申し訳ありません・・・・。なんとなく先輩の表情が険しいような・・・・・

Img_0516

Img_0546 Img_0555

(←3枚目写真)いつの間にか新型超低床タイプが増えています。市内電車全体の1/4に迫る数だそうです。アルナ工機製リトルダンサータイプSモハ2100形電車。

(←4枚目写真)坊っちゃん列車 SLの様に見えるけど、新潟鐵工所製ディーゼル機関車です。車外スピーカーでSLのドラフト音を響かせて、大通りを驀進していきます。

松山を後にする前に、大街道で見つけた郷土料理店に入り、ノンアルコールビールをグイっと飲んで、暑さを忘れます。そのあとで、この地方の名物<鯛飯>を頂きます。

今日は久しぶりに充実した1日を過ごすことができたと思います。が、同行した先輩はどうだったのでしょうか・・・?


お盆だよ!J南高映画部OB集合! Return of the Apple

2010-08-27 23:59:38 | 映画部OB会行事

8月14日(土)

徳島市内のイタリアン・レストランでパスタを食べるおじさんたち5名。お馴染のJ南高校映画OF1000514Bの面々です。お盆休みで帰省中の人もいれば、奥さんから外出許可がもらえて、久しぶりに姿を見せた人もいます。話題は、計画中の秋のOB旅行について。旅先で不明な点があればメンバーの持ってきているipone等の情報ツールを使って、その場で調べて計画を詰めていきます。携帯情報ツールでは出遅れている私としては、高度に?情報武装した面々の作業を少し羨ましそうに眺めていました。が、それに気がついた先輩2人が、「おまえは、iPadのほうが良いんでないか?そうと決まれば、今からSHOPに見に行かんか?」と言います。確かに羨ましくは感じましたが、すぐに欲しいとは思いませんでしたので、「いいです。要りません」と言いました。がレストランを出ると車は吉野川を渡り気がつけば吉野川北岸の家電量販店に連れていかれました。そこにはiPadの実物が展示されており、気軽に触れる様になっています。先輩方はアップル社のセールスマンの様にこれがいかに素晴らしいツールであるかを熱く語りかけます。「こんなんもできるし、あんなこともできるーし!」「今買わんと、君は後悔するよー!」等など・・・・・。30分ほど展示品のiPadを操作しているうちに、さすがに欲しくなってきました。 その気配を感じたのか、阿波影先輩が店員さんを呼んでくれます。店員さんから「持ち帰り出来ます」との答えが返ってきたので、次の瞬間には「これ、買います」と言ってしまっていました。その時阿波影先輩の口元が笑うのを見てしまいました・・・。ひょっとして、はめられたのか・・・・!

こういう経緯で20年ぶりにアップル社製品を手元に置くことになりました。せっかく手に入れたツールですが、今度こそ十分に使いこなすことが出来るものか・・・・。


旅の終わりは、名画のフルコース-ボストン美術館展

2010-08-26 23:31:33 | 展覧会

7月20日(月)海の日

1007_896 新千歳から朝1便で関空へ降り立ちます。ついさっきまでどんよりとした曇空の<蝦夷梅雨>の北海道から、雲ひとつない、梅雨開け直後の夏空の西日本に帰ってきました。時間は、午前10時を過ぎた位。徳島の自宅に帰るには少し早すぎます。これから京都市美術館で開催されているボストン美術館展に立ち寄ることにします。とは言え、関空から京都市内まで私鉄乗り継ぎの旅(南海+大阪市地下鉄+京阪+京都市バス)は、遠かった・・・・。ここ数日の北海道旅行の疲れか1007_907ら、京阪特急のダブルデッカー1階席で爆睡してしまい、気がつけば、折り返しで大阪方面に向かっていました。そんなトラブルと疲労から、岡崎にある美術館にたどり着いたのはお昼をまわって、1時過ぎ。とは言え、昨年、ここで開催されたルーブル美術館展では、展覧会終了間際に行って1時間半待ちを宣告されて、すごすごと帰ってきた苦い記憶が残っています。出来るだけ早い時期に、見ておきたいという、欲求に突き動かされてここまで来1007_908F1000004 ました。今日は、15分だけ並ぶだけで済みほっとします。この催しは、ボストン美術館が一部改装するので工事の間、世界各地を巡回しているもので先日まで東京で開催されていたものが当地に巡ってきたものです。

マネやレンブラントの肖像画、エル・グレコの独特のタッチの宗教画、ミレーの種をまく人(同じテーマで複数書いた内の1枚)やドガの人々の暮らしの中の風景。そしてよく知られているモネの風景画の数々(10点)に心を癒されます。とは言え、疲れがピークに達している上、混雑した館内を歩き続ける、この状況下ではどうしても集中力に欠ける鑑賞になりがちです。これでは、人類の至宝ともいえる作品であっても、心から感動することは出来ません。90分ほどかけて美術館を出るころには、足元がふらついていました。この日の京都の最高気温は35.1℃。

私にとって今日からが夏の暑さとの戦いになりそうです。


蝦夷梅雨紀行(8)小樽に現金輸送車を見に行く

2010-08-24 23:59:43 | 北海道

  7月18日(日)その2

1007_598太平洋側の静狩の海岸は湖のように穏やかです。ここから車を北に向けて日本海側に抜けます。カーナビが出した小樽への最短コース(距離)に従います。黒松内を経由してジャガイモ畑と牧草地を横に見ている間に、1時間ほどで日本海側の寿都湾(寿都町ではない)にでます。驚いたことに、北海道の背骨を超えたのにトンネルを1度も通りませんでした。国道229号線を雷電海岸にそって北上します。初めてのコースなので見るもの、すべて新鮮です。小さな集落と集落の間に、断崖が連続します。それでも、今日の日本海は太平洋側と同様、みずうみの様に静かな装いです。

F1000012 遠くに泊原発の姿が望めるようになった頃、岩内市街に入ります。かつて国鉄岩内線が通じていた町です。私にとっては時刻表地図名前を知っているだけの町でしたので、勝手に裏さびれた僻地とのイメージを持っていましたが、市を名乗っても良いくらいの広い道路に立派な商店街です。岩内駅の痕跡を探しましたが、見つけられませんでした。 岩内で日本海といったん別れて内陸へコースを変えます。昼飯は共和町で見つけたスープカレーのお店で。これも、北海道名物です。香辛料の刺激が、疲れた身体に効いたような気がします・・・。

国道5号に合流して、小樽市街に入る頃には本格的な雨になりました。今まで、曇りの天気に悪態をついて来ましたが、今まで、よくぞもったなという気持ちになります。

やってきました!<小樽市総合博物館>へ!かつて<小樽交通記念館>と言われていた時代に1度訪問したことがあります。あの時からは、かれこれ10年程の時が経ちました。

1007_6141007_620

1007_882

1007_749

1007_7471007_767

北海道ゆかりの車両が50両ほど展示されています。その中には、SLしずか号やキハ82<北海>なのどの有名どころから、セキ6000、ホキ2200などの地味な貨車、郵便車や荷物車といった通好みなものから、ソ(大型クレーンを乗せた事業用貨車)のような珍車?やさまざまな除雪車までバラエティーに富んでいます。 また旅客車両の多くは中に入れます。

1007_8471007_8451007_859キハ82の2人掛けシートは、昔は豪華と感じられたんですが、今となっては時代遅れと感じます。ですが、あの時感じた特急への憧れは、絶大なものでした。洗面所の冷水機に感激!昔の国鉄特急には付いていました。  のども渇いていないのに、独特の四角い紙コップに水を注いで飲んでいた子供時代を思い出します。

今回の、小樽再訪問の一番の目的がこれ!日本銀行所有 現金輸送車マニ30

2004年7月公開となったため、今回初めて真近でウオッチ出来ます。

1007_637

1007_8041007_807

1007_813

内部には、現金を詰める専用コンテナが展示されてい

1007_811

1007_815

ます。1個に2億円入るとの事です。この荷物室に満載ともなれば数百億円が1度に運べる様です。21世紀を少し超えたあたりまで、札束を積んだ客車が全国を駆け巡っていました。当時は、その運用はもとより、現金輸送車の存在そのものが秘匿されていました。趣味誌に掲載することもできませんでした。車内外に監視カメラが設置されており、積荷がただ者ではない事を暗示しています。セキュリティーのためでしょうか。職員が長時間車内に缶詰になる事を想定してか、付添い人の部屋は、快適な装備となっています。解放式A寝台に準じたベッドやグリーン車タイプの座席が見えます。また客室ガラスは青味がかっていますが、おそらくは防弾ガラスなのでしょう。とは言え、中の人たちも、任務が終わるまでは、緊張の連続でくつろげたかどうか・・・・?

本当は、マニ30を見たら、すぐに立ち去るつもりでしたが、結局5時の閉館時間までいてしまいました。大宮の鉄道博物館の様に、スター車両をそろえた場所ではありませんが、北海道の近代産業史を理解する上でも、また縁の下の力持ちの様な車両を多数展示していることからも、もっと多くの方に訪れてほしい場所です。雨が時折激しく降る中、傘をさしながら広い館内を回るのは、少々苦痛ではありましたが、それでちょっぴり幸福感を味わいました。

1007_699

細長い館内を往復するSLアイアンホース号。ゲージは914mm。そして石炭ではなく重油を焚いて走ります。とは言え遊園地にあるようなレプリカではなく1909年製アメリカ、ポーター社製で当初は南米グアテマラで活躍していたものが、合衆国のテーマパークに引き取られ、それが閉園になり、そこでスクラップになるかと思われたものが、巡り巡って太平洋を渡って終には、極東の小樽に流れてきたものです。小さな機関車の数奇な運命に思いを馳せます・・・・。

長かった北海道の旅もそろそろおしまいです。今日の予定は、札幌でレンタカーを返却するだけです・・・・。

レンタカーを返却する時にカウンターのお姉さんが、「御旅行はいかがでしたか?」と聞いて来ました。「旅の間じゅう、曇ったと思ったら一瞬晴れて、油断すると雨が降ったりで、天気に祟られました・・・。北海道には梅雨がないと聞いていたんですが・・・。」と正直な感想を伝えます。すると「今の時期、こちらでは蝦夷梅雨と言ってはっきりしない天気が続くんです。もう少し待てば、本当の夏が来るんですが・・・・」と気の毒そうに慰めてもらいました。今回の旅では、本当の夏を楽しむことは出来なかったようです・・・・。またいつかリベンジしたいものです。