11月14日(日)
宿に戻り、昨夜食べたイセエビの殻を出汁に使った雑炊を食して、気分を切り替えます。
宿を出て一行が向かったのは、伊豆シャボテン公園。
ここは、我々特撮ファンにとって外すことのできない聖地?であります。
ここにそびえ立つ荒原竜像は、初代ウルトラマンではヒドラ像として、そして仮面ライダーでは第14話でショッカーのアジトとして、当時の小さかった私には強烈なインパクトを残しています・・・・。同世代の男の子はみんなそうです。多分・・・(根拠はありませんが・・・)。本当の事を言えば、この像の前でショッカーの戦闘員になった気分でナチス敬礼の様に右手を天に挙げ、「イィー!」と叫んで記念写真を撮れたら、もうそれだけでいいと思っていました。が、伊豆シャボテン公園おそるべし!ここは、我々が想像していた以上に、深く、ワンダーで、ワンダフルなスポットでありました・・・・・。
入場券が1800円掛かると知り、一瞬入場をためらいましたが、荒原竜=ショッカー基地を目の前にして引き返すことは出来ません。細長い通路を出ると、一気に視界が開けます。目の前には、巨大な鷲の像とガラスのピラミッド、そして富士山のミニュチュアの様なプリンの形をした山!これぞ私の心の中での<ショッカーのアジト>!戦闘員になった気分で「イィー!」と叫んでしまいそうです。感慨にふけっていると足元を小さな何かが走りぬけていきます。それも1つや2つでない・・・。たくさんのリスザルが広場を走りまわっています。子供を背負ったお母さんザルが全速力で駆けて行きます。子ザルは振り落とされないよう、必死にしがみついています。
やがて、犬より大きい。牛より小さい何かが私の前を横切ります。カンガルーです。幸いパンチをくらうことはありませんでしたが、敵にするには恐ろし過ぎるヤツです。えさ場でのワラビーとのリンゴの取り合いを見ているうちに、皆と離れ離れになってしまいます。かなりの種類の動物と遭遇しながら、その度に足を止めて見入ってしまいます。
やがてと言うか、遂にと言うか・・・・。巨大な鷲の像の前に来ました。
<ヒドラ像(初代ウルトラマンに出てくる怪獣のモデル>=<仮面ライダー、ショッカーの秘密基地>って言われても目立ちすぎる・・・→それがシャボテン公園の温室入口となっている荒原竜の像なのです。
像の足元 にある入口から地下道でピラミッド型の温室に入ると、巨大なサボテンがニョキニョキ植わっています。圧倒的ボリューム感のあるサボテンに見とれてしまいます。温室内は、メキシカンミュージックが大音量で流されています・・・・。テンションの高めの音楽で、私の心もウキウキわくわく・・・・。そのうちに、はぐれてしまった皆を巨大サボテンの林の中で発見し、合流します。皆のテンションも上昇しているようで、そのあとのお土産コーナーでは、皆さん散財されていました。
メキシカンミュージックなのか、サボテンの効果なのか、みなさんシャボテン公園を心から楽しんでいます。本来なら東伊豆の他のスポットも回る予定でしたが、もはや時間がありません。追い立てられるように施設をあとにします。
施設を出てから気がつきました。
<荒原竜の前で記念写真を撮るのを忘れたことを・・・・>
車は、伊豆半島を横断して三島へ向かいます。ここで、H野氏推薦のうなぎ屋さんで昼食をとります。伊豆箱根鉄道三島広小路駅そばにある<桜家>です。人気店ゆえ予想された事ではありますが、20分ほど店外で待ちます。そうしていると、傍を伊豆箱根鉄道の電車が走って来ます。今回は、鉄分抜きの旅のつもりでしたが、これ幸いとばかりに、カメラを構えてしま
います。この習性は直りません。トホホ・・・・・。
肝心のうなぎのお味は、<エクセレント!>と叫びそうなくらい、柔らかでかつ脂も充分のっている。けれどもベトついておらず、上品なものでした。何より、丼(もしくは重)に箸を付け始めると、誰もが無口になったということが、大正解の証拠でしょう。(私が食べたのは2620円のうな丼でした)
JR三島駅で千葉に帰るH野氏を降ろし、J南高校のOBを乗せた車はひたすら西へ向かいます。明日の仕事の心配をする方、奥方の機嫌を気にされる方、思いはそれぞれですが、みなさん、予想以上に気分をリフレッシュ出来たのではないでしょうか。
浜名湖を渡る頃には、陽は落ちあたりは闇に包まれます・・・・。次に陽が昇る頃には、いつもの生活が始まります。