嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

突き刺す為の針

2004年11月17日 16時58分56秒 | 駄文(詩とは呼べない)
僕を突き刺す針を
僕を切り裂く剣を
僕を絞める縄を

探している。

火花がゴミのように棄てられる街で
空を見上げればそこには太陽しかなくて

そこには夜なんか無くて
夜だけが僕を癒してくれるのに
夜が見つからなくて

僕は自分の手を見つめる。

長すぎる生命線を
彫刻刀で削って
無理矢理延長させれば

そこにはどうしようもない夜が来て

僕はあまりの寒さに
ガタガタ震える

震えてカチカチ言う歯の間から
聞いた事もない火花が生まれる

そしてまた僕は
熱にうなされ
針を探す

目が回る
時間が流れない
ここは寒すぎる

針を探して
早く針を探して
見つからない
針が見つからない

針を探して
僕が見つからない

耳に届かない小さな声

2004年11月17日 14時42分50秒 | 駄文(詩とは呼べない)
柱の多い平べったい部屋で
人々がざわめいていた
その時電話が鳴ったんだ

誰一人として電話に出ようとしなかった
誰も電話なんかに見向きもしなかった
僕はその電話が僕宛のような気がして
電話をとろうかと思ったんだ

だけど女性が電話に出て
さっさと用件を済ませて切ってしまった

正体不明の疲れに肩を落として
僕は川を越え橋の上をふらふらと歩いた

四角く明るい部屋が見えてきて
僕は甘い物を買った

雨音に耳を澄ませば
ノイズがうるさく聞こえている
ノイズがしつこく聞こえている
あまりにもノイズがうるさくて
僕は電話を確かめた

そのノイズこそが僕宛の電話だったんだ。

そこで僕は気が付いた
さっきのコンビニに傘を忘れた!

雨が降っていたというのに。

気付かない事だって出来る

2004年11月17日 00時09分49秒 | 駄文(詩とは呼べない)
世界中の誰もが誰一人として
決して自分を見ていない事に気付くのはとても悲しい事だ。
それでもなお、僕はその現実を見なければならないのだろうか。
悲しい、あまりにも悲しいこの事を僕は伝えるべきなのだろうか?

僕は迷っている、僕は迷っている。
自分の意志を世界の果てに届け、
世界を産んだ母に僕の産声を伝えるべきなのかどうか

僕は世界を革命すべきなのか。
それとも世界を終わらせるべきなのか。
今なお感じるこの孤独は
やがて世界を包むだろう。

だけどそこに小さな奇跡の火を灯せるのは
僕だと思う。

僕だけだと思う。

僕が包む命の足音は
儚く激しく短い命

途絶えることなく繋がる連鎖の光は
引きちぎる時にこそ真価が問われる

僕は赤ん坊の目を見る
赤ん坊は笑う
切なくて、苦しくて、くすぐったい笑いを。

一つの世界に響く足音は
耳にほどけてくすぐったい笑いになるだろうか。

真価が問われる
光は瞬く

波打ち際で遠くにまたたく