嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

海辺で虹を見たいと願った

2004年12月21日 03時28分28秒 | 詩に近いもの
冷たい言葉が冷たく響き
悲しい言葉が悲しく響くだけならば
打てば響くという言葉は
それ自体が哀しみを帯びているのだろうか

もっと自由にもっと活発に
気体のように自由に広がり拡散する言葉でありたい
僕の言葉はそう願う
そして僕もそう願う

祈りが届いても届かなくても
言葉が存在していてもしていなくても
想いを包んで
高く高く遠く遠く
遙かな果てまで飛ばしたい

それは僕が望んでいるのか
言葉が望んでいるのかわからないけれど

もしも言葉が確かに届くのならば
僕の言葉よ
儚く消え入るように
弱く弱く広く広く飛んでいけ

包まれた想いが弾け飛んでも
記憶が無くなっても
きっと想いは
そのとき、そこにあったとおもうから

張り詰めた緊張を解きほぐす為の
切ない心を持ち続けたい

たぶんきっと大丈夫
何かが次々と死んでいっても
きっと何かが生き残って

ときには心を伝えるから

きえてもいい
なくなってもいい

どこか遠くへ飛んでいけ

白い泡のような小さな祈りのままに

電話が壊れる音が聞きたかった

2004年12月20日 23時29分45秒 | 物語
残された電話は僕を酷く不愉快な気分にさせた
留守電メッセージが 0件だった事に怒ってるわけじゃない
それは日常的に当たり前の事だし、どうだっていいと思う

僕がその場に残された電話を見つめて
立ちつくしていたわけは
それが僕の電話かどうかという事とは、直接は関係がない
むしろ、僕の電話だった方が良かったのかもしれない

レインコートからぽたぽたと何かが垂れる音がした
たぶん、雨が降っていたんだろう

机の上には赤い水滴がいくつも散らばっていた
状況から考えて携帯電話は午前五時からずっと不通のままだ

僕は携帯電話を綺麗に拭いてポケットにしまった
赤い水滴を指でなぞって、少しだけ舐めてみた

突然携帯が鳴り出して、僕はビクっとなった

僕はイライラする原因をハンマーで叩き壊した

僕は携帯を取り出して、電源を切った
静かな方がいい
壊す音だけを聞きたい

バラバラの破片になった電話を見ていても
僕の気分はずっと複雑なままだ

携帯を取り出して、警察に電話する
110なら、タダで話せるんだっけ?違ったっけ?

「もしもし、こちら湾岸署です。」
ブツ。

やめた。馬鹿馬鹿しい。

外へ出て、水たまりに石を投げ入れる
何度も何度も投げ入れる

6年前の事を思い出していた
冷静に考えれば告白する必要性なんかどこにもなかった
だけど僕は、恋愛の成就や彼女の笑顔なんかよりも
振られる事自体を必要としていたのか。

ポケットに手を突っ込んで、ぶらぶら歩いて
ゆっくりゆっくり家に帰った

玄関のドアを開けて、真っ先に壁に目がいった

電話線が最初から繋がっていなかった事に気付いた。

たった一本の、スプーンの話をしようか。

2004年12月20日 14時20分21秒 | 物語
好きだとか嫌いだとか
そんな事についてぐだぐだ言うのはもう嫌なんだ

例えばそう、
僕はスプーンの話がしたいんだ
いや、したいかどうかハッキリしてるわけじゃなくて
例えば僕はスプーンの話がしたいと言う事だって出来ちゃうんだ
そんな事もできちゃうんだ

僕が言いたいのはスプーンの丸さよりは
そう、あのまんまるな丸さが丸いかどうかって話ではなく、
むしろとりあえず丸い事にしておいて楕円の歪み率とか
スプーン曲げとかそんな話をしてみたいんだ
だけどスプーンを何度も何度も折り曲げるような
そんな話はもうたくさんなんだ
スプーンの銀色が変な風に僕の顔を映し出す感じとか
磁石をごしごし擦って砂鉄を付けたりとか
そんな遊びみたいな事をしたいのに
何故だか丸いとか丸くないとか
そんな話が堂々巡りする事だってあるんだ

スプーンが映し出す僕の顔が、あまり歪んでいたから
もしかして、その事を怒っているのかもしれないな
だけどね、僕はスプーンが必要だったんじゃないかって思うんだ
もちろん手づかみでスープを飲んだっていい
そのまま口に流し込んだっていいんだ
だけど僕にとってスプーンってのは
すごく自然な道具だったんだ

わかるかな?そういう話。

僕は今だって本当に自分がスプーンの話をしたいのか、
すごく疑わしいんだ
すごくすっごく疑わしいんだ

いや、むしろこれは違う話なんだ
僕は本当はスプーンの話なんかしてないんだ
そう言う事だって出来ちゃうんだ
ねぇ、わかるかな
わかってくれるかな?

わかってくれるかどうか
そのことを一番大事にしたいわけじゃないと思うんだけど
すごく大事な事だと思うんだ

スプーンを右手で使うか、左で使うか、
グーでがしっと上から握るのか
斜めにかるくそっとつまむように三本指で支えるように持つのか
そういう事が大事な時だってあるんだ

わかるかな、僕の言いたい事
僕が何か言ってるって事くらいは、気付いてくれてるんだろ?

僕は、スプーンの話をしたいんだろうか
というか僕は、もうスプーンそのものなんじゃないだろうか
そんな気だってしてくるんだ

あるいはもう、スプーンの話なんかうんざりなんだ
だけど僕はさっきからスプーンに騙され続けていて
スプーンの話をしなくちゃいけないような気がしてくるんだ

怖いんだよ
スプーンの話を思い付いたのに
スプーンの話をしない僕が
誰もスプーンの話なんか、聞きたくないのかもしれないのに
僕はスプーンの話を延々とし続ける
頭が壊れてると思われたっていいんだ
僕は壊れたレコードみたいだって言い放たれて
3人の大人ぶった人達に大笑いされた事があるんだ

僕はその3人が嫌いだったんじゃない
むしろ好きだったと思うよ

ほら、うかうかしてると、
僕は人を好きだとか、好きじゃないとか
そんな話をしてしまう

僕はスプーンの話がしたいんだ!
OK、認めるよ
今日はもう、スプーンの話をしたかったんだって事にするよ
本当は違うんだけどな
絶対そんな話がしたかったわけじゃないんだけどな

だけどもうスプーンは僕の頭にぐっさりと突き刺さっていて
固く固くもうどうしようもなく固く
溶け込んでいるんだ

ああもう僕はスプーンだ
僕はスプーンになりたい
僕はスプーンになってスプーンの事を考えない僕になりたい

うわあ
なんだこれ
こんなところに

スプーンがあるじゃないか!

BLOG更新をやめたい。

2004年12月19日 12時59分30秒 | 駄文(詩とは呼べない)
昨日、じつに変な夢を見た。
夢の中で僕はコタツで寝ていた。
ある女性がやってきて、服を脱いで僕を誘惑し始めた。
会った事も無いのに僕はその人だとわかった。

今日、ふと気付いてみれば
僕の周りには以前と比べて
あまりにも女性との接点が多すぎる。
以前なら話が出来る女性の数自体が一桁だったはずなのだ。

女性と会えるだけで
女性と話が出来るだけで大喜びしてる僕は
一体なんなのだ?

こないだ、南無さんに指摘されたように
僕は女性を試してるんじゃないのか?

言葉だけではあるが、
僕を愛してると言い出す女性が二人も現れた。
一人には別れの挨拶メールを出して決着をつけた。
一人は明らかに僕のストライクゾーン外だと思うので
あまり気にしない事にした。

最近、よく知らない女性から
初めての挨拶メールが来た。
一体自分に何が起きてるのか、わけがわからない。

僕は明らかに女性を女として意識し始めている。
なのに男女の間にある友情を壊した罪悪感から解放されない。
気が狂っているとしか思えない。

半年前、絶交した彼女は
僕にとって本当に友達だったのだろうか?
あるいは彼女にとって、本当に僕は友達だったのだろうか?

女性と手を握って街を歩いた事すら無いのが唯一の救いだ。
僕の中で、何かのルールが壊れ始めている。

どうでもいいこと書いてみたよ。あ、いつもと同じか。

2004年12月18日 01時53分04秒 | 駄文(詩とは呼べない)
暖かみに似た優しさって
よく聞くような初めて聞いたような
というか同じ物のような?

いや、これは
ちょっと違うような

もむもむくきうと
胸が重いような

天使の足を掴んで、引っ張ってる最中
だから、放すと
力を抜くと

とたんとぱたんとぱるっくー

いや、つまりこれは
いわゆるよくあるやつで
きっと頭痛で言うところの
痛いのとんでいけー

いや、違うのか
これは、身体が引っ張られてるのか

あ、違う
これは違うぞ

これは、たぶん
眠いんだ。

あはw

やさしいなんて
うそっぱちだね

あはw

でも
きっと

眠さも
優しいよ

とてるくててんとててんとー

また、あとで。

前提とは一体なんの事なのか。

2004年12月17日 19時04分04秒 | 駄文(詩とは呼べない)
「君は自分の欲を疑うのかい?」

「すると君は、ゴーストさえも信じる事はないということか。」

そんなフレーズで始まる歌は、聞いた事がないよ

聞いた事が無いのは当然だろう
まだ誰も、歌ってないんだよ

ちょっと待てよ、さっきから一体、君は何の話をしてるんだい?

僕はさっきから、君にわからないだろう話をしているつもりだよ
どうだい、わからないだろう?

何いってんのさ。
僕にだってわかることはあるよ。
君は僕を、バカにしてるんだろう?

いや、違うね。

何が違うんだよ
さっきから、まるで話が見えないじゃないか

そう、思わされてるんだよ

は?誰に?

だから、君自身の中に住む誰かに、だよ。

それはどう考えても僕の事だろう。

話にならないな、さっきから君は、全く考えてもいないじゃないか。

ちょっとまてよ、なんだそれ考えてないってなんだよ。考えてないのはお前だろう。

よし解った。君にわかりやすいように説明を頑張ってみようじゃないか。

そもそも俺たちは誰だ?

そしてここはどこだ?

何いってんのさ俺たちはさっきから、三人じゃないか。

俺、君、作者。

だから君の書く文章はアホっぽいんだよ。
読者が居るはずだろ、だから4人だよ

ちょっとまてよ、なら神様が居るから⑤人だ。

神様なんか居るわけ無いだろ

じゃぁお前だって居るわけ無いだろ

いや、読者こそが居ないのがこの文章だ。

いや、そもそも作者なんか居ないんだよ、ただここに記録があるだけさ。

「さっきから聞いてれば、いったいぜんたい君らは何をそんなに怒ってるんだい?」

誰も怒っちゃいないさ、最初から、誰も居ないんだよ。

自殺肯定論の根底にあるものは何?

2004年12月17日 16時40分13秒 | 駄文(詩とは呼べない)
一応、断っておきますが
僕は自殺肯定派っすね。
自殺自由論推進派ってほどではないと思うけど。
もっと自殺について前向きに考えたいというか、なんというか。

とりあえず今回は
「全ての生を手に入れるための自殺」
ってのを考えた。

自殺とは可能性の冒険であると共に、
自分という枠組みを棄て、
現状の自分以外のものになろうとする最も効率よい方法であると考える。

自分を構成している土は決して消滅するわけではなく、
なおかつ自分だった土は死というシステムのおかげで
自分以外の形に分散してちりぢりになるからである。

自分という形を完全に否定する事によって
それは他人に生まれ変わらなくとも
必ず ”自分以外のもの”になることが出来る。

これは最も革命的な奇蹟のような方法である。

死とはシステムの完全に近い崩壊だが消滅ではない。
死んだ瞬間にこの世界から忽然と消えてしまった人間を
僕は見た事が無い。

死とは概念であって名前でも観念でも無いと考える。

すなわち死とは理解という知覚の前提に成り立ってはならない。
死とは死によってのみ得る事が出来るかもしれない、
ほんの少しの可能性のようなものであって欲しい。

死を理解する事は思い込みの知ったかぶりである。
だから、死を考えようとする。
死を知ろうとする事には違和感をおぼえる。
死を考えようとする。

死について考えた時、活性化する細胞は
脳幹にあるのだろうか?大脳新皮質にあるのだろうか?
それとも大脳旧皮質にあるのだろうか?
死について考えるメカニズムの解析は興味深い。
だが、それで死を理解したとする事には反対である。

人は死なないと言う事だって出来る。
誰も死んでから科学を唱えない。
死によって証明される科学はあるかもしれない。

死は恐れるものでも理解するものでもない。
結果から連想される状態のようなものだ。

彼は壊れた、だから、多分死んだ。

今生きている誰もが
まだ死んだ事が無いはずなのに
死という言葉によって通じるイメージは
異常とも言えるほどに固定化されている

誰もが死を体験していないのであれば
死のイメージはもっと自由に幅広くないとおかしいのではないか?

おそらくは今僕らが共通にしている死の価値観というのは
既成概念の枠から出ていない。

色々な層の人に幅広く死のイメージを聞いてみたら
だいぶハッキリしてくるだろう。
今、伝わっている死のイメージと
真実の死は別物なのではないかと考える。

世界の崩壊、宇宙の消滅ははたして死なのだろうか?
高次元への奇蹟ではないのか?

今日の邪推はこれくらいにしておこう。
僕はもっともっと死に憧れる。
僕はきっと、いつか死ぬ事が出来る…といいなぁ。

誰かが底にいる

2004年12月16日 06時55分32秒 | 駄文(詩とは呼べない)
笑顔が壊れて溶けるのが怖くて
張り詰めた時間が痛みに変わるように

近づく事さえ危険な夜には
胃がちぎれて軋む音が聞こえて

叫んでるのはお前だけじゃないと
胃を説得したくて

滲んでいくのは血じゃなくて感情だったと
気付いた頃にはもう全てが遅くて

投げられた痛みの声だけが
ずっと追いかけ回すように

時計の針が部屋中を巡って

誰?
そこにいるのは誰なの?
名前を聞かせて

全てを誰かのせいにして
自分だけ逃れる事が出来れば
きっと自分は救われる

はやくなにもかも
誰かのせいにしてしまいたい

でもきっと真実に近づく痛みは
遠ざかっても無駄だと思えるほど
一瞬で全てを飲み込んで
光に変えていくのだと思う

ああ、そこにいたのは
やっぱり君か

歌の手触り

2004年12月16日 05時24分08秒 | 駄文(詩とは呼べない)
わいーんと響いてきて
染み渡るがらがら具合が
とてるくたんたんと

たるたると滲んできた
にがらみっぽい連想が
いらすかたりんと
からから揺れるよ

ずたらかりんりん
散るように

しかしかとんたた
ぴきりっぴ
ぷるーんと
ずんたかるくたかりら

耳をくすぐる快楽は
味わっても
足りないまま
届かないね

でもいいよ
このままで

逃げる音達の遠ざかるリズムは
このままでいいよ

てぃたっとっ

ふふり。

びんたったかーた
びんたったかーた

編むように

おいしいと思う

少し、このままここにいよう。

眠くなってきた。

ネガティブ連鎖地獄の軌跡

2004年12月15日 23時57分02秒 | 駄文(詩とは呼べない)
頭がね、さっきから痛痒いんだ
ずっとね。
ずっとずっとね。
もうだめかもね

知ったこっちゃないんだよ
誰だってそうなんだ
そう決めるから

もういいのかって
問う事は出来るんだけど

僕はもう駄目かも
って

そう答える事がまるでもう決まっていた奇跡だったかのように

そうやって僕は答えそうになるんだ

やがてくる
明日の為に
って誰かが用意した台詞だと思うんだけど

そういうのがカッコイイと
思ったら僕はもう終わりなのかも知れないって
そんな気がして
舌が痙攣したいんだ

息を止めてね
書く事もあるんだ

もう二度とね
息なんかするもんかって
ぬるい決意でね

したがって
あるいは
そもそも
さりとて
なぜなのか

そんな言葉だって浮かんでくるんだけど
もうそんな言葉は誰もが使い尽くした奇跡なんだ

いったいさっきから
僕は何度奇跡に頼ってるのだろうね

眼鏡が曇って
ずり落ちそうになる奇跡って
安っぽい奇跡なのかね?

いやもうなにもいうまい

そんなことを
チラと言いそうになったりしてね

何故なのかな
こんなにも僕は
いらだちを書きたくって
書けないままで
気が狂いそうに狂ったまま
大人になれないんだろうね
いや、なるかな?
なれないね、うん。

さっきから
なんだかうまく息が吸えないんだよ
誰かのせいにしても良かったんだけど
僕はそこで、書き殴るべきだって
そう思ったんだな。

そうした事の一つ一つがね
何故だか知らないけど
すごく大事な懐かしさに似てるような
そんな錯覚をおぼえるんだ

もう死んじゃってて
これは走馬燈にすらならなくて
誰かが記録をほじくりかえしてる可能性だってあるんだけど

そんなのはまぁ、後でゆっくり考えるとして
とりあえずなんでもいいから書き殴ったら何かが変わるかもしれないって

そう思ったのかもしれないね

君は僕の小説、読んでくれたかな
そうかい、ありがとう。
返事なんかどっちだっていいよ。

どっちにしたって僕の話は続く

僕が居ないから
話だけがぐるぐるループしてる可能性だってあるね

もう何度同じ事を言い続けたかわからないのに
何故かいつまで経っても伝わってないような感覚があるんだ

それが一体何なのか
それを確かめたくて
それに触れたくて

ずっとずっと書き続けようかなって今は思ったりもしてるんだけど
そんなことはどだい無理な奇跡の練習ごっこかもしれないね

いいよ、やめても。
僕はいつだって書き足りないのだから。
あ、あれれ?

病的な言い訳のままで

2004年12月15日 23時43分36秒 | 駄文(詩とは呼べない)
しょうがなかったんです
僕には書く事しか残されていなかった
言い訳も時間も少なくて
書く事だけが
僕を繋ぎ止めるような気がして
今だって
本当は何かを書きたいのに
じっと我慢してるんです
言えないのに
何かをいえって誰かが
ずっと訴えるから
僕は今日限りに書く事を失っても
やがてくる
今の為に
誰かが
何かを書きたいと
思う事だって出来たんです

いってみれば
誰だって僕が書く事など
望んではいないと
言う事だって出来るんです

だけどね
そうじゃない
僕は違うんだ
言いたい事があるんだ

明日では遅いから
今何かを書こうかな、と
そう決めたかったんです

無理だったかどうかなんて
結果を見たってわからない

ぼくにはいつだって明日が必要なんです
今だって僕には明日が遠くて遠くて必要なんです

言い訳だって明日を引き寄せる為に
僕だけが用意した奇跡になりたいんです

僕が駄目なら
じゃあ君は
一体誰だって
なにがいつ書けるって言うんだ

現れたって
苦くったって
それは同じだって
いつもいうじゃないか

だったら
僕は

何もしないで
このまましんでいけって
それでいいって
君は言うんだね?

違う?

ちがわないさ
だれがいつ
どこだって
なにがおなじかなんて

どうちがうのか

とおさだって
ちかいかどうかも
わかりはしないのに

ぼくを
なぜ笑うのか

助けなくてもいい
救われなくてもいい

だけど
奪い取られた時間だって

僕たちは
泥棒じゃないか

どうすればいい?
なにができる?
いつになったらおわる?

もうだめなのか?
いいじゃないか

書かせてくれ

僕に
何かを
さわれなくても

書かせてくれ

いいじゃないか

痛いままで
のたうちまわって
僕が何かを
書くんじゃないか

終われない
このままじゃ
僕が居ない
何処にも居ない

書かなくちゃ

頭が痛い

奇跡は何処なんだ

涙の味は
しょっぱいと
決め足りない

言えない、言わない、息が出来ない

2004年12月15日 23時23分52秒 | 駄文(詩とは呼べない)
ムラムラと

遠く、影、力

逃げないで

響く、指、堅さ

いらだちの

光、弓、翳り

わだかまり

刻み、夢、嘆き

いくつかの

小人、熱、あえぎ

近づいて

痛み、夜、うねり

あしもとが

揺れて、噛んで、かゆみ

いがみあう

頭痛、今、後ろ手に

幽霊の、糸、青い髪

いかないで

歯が、そらして、ジワジワと

いやだ

傘、毒、プラスチックと

熔けて

脳が 明日 タオルケット

助けて

回転が カオスが 歯ぎしりと

うなずいて

目を閉じて ぬるまゆの かじかんで

なぐられたような

鈍い すてきの 窓越しに

手を伸ばせば

やめて 裸で 灯りだけが

うずくまって

電話 見ないで ハライタが

口をあけて

まるまった 空気だけが 鬼神の像

白い声 夕闇の 羽音の中で

いがみあう

冷酷な 能面の にぎり寿司

うさぎがいない

檻が開いた 鍵盤の 銃創が

あけしめが

切り刻んで はらわたが 吐くような

揺れながら

船酔いの 子供心の 足が生えた

呼吸

息をしない 青い鳥 やめないで

謝るから

もう二度と 涙に暮れて

力が出ない 乾燥した 無敗の声

あがき眠る

ひとたびの こだました 花見酒

机が出ない

突っ伏した 終わった 打ち付けた

モグラの声

鎮魂歌 会いたいと 眼鏡が落ちた

静寂が

やがて

消え入るように



呼んだ

いや

もうだめだ

あ。

う、



音が無い…

むにゃむにゃ言ってる寝言も大事

2004年12月15日 05時16分27秒 | 駄文(詩とは呼べない)
心象の上に現象があるのだろうか?
いや、逆だろう。
現象の上に心象があるのだ。
なら、言葉の延長に心があるのか?
いや、逆だろう。
心の延長に言葉があるのだ。

いやいやそもそも僕らは何か勘違いしているのではないか?
言葉に、時代に、心に
どれも密接な関係があるのだと
信じ込まされてはいないか?

あるいはやがて、
物語が生まれる奇跡の種を
簡単に忘れすぎてはいやしないか?

心に豊かさがあると思うのは
心という言葉の秘めたる魔力ではないか?

あやしむのだ。
僕は、もっと、まるで、自由に、
心を解き放つべきか。

さりとて、言葉が言葉として生まれるやいなや
あわよくば、まるで、言葉が、心を飲み込むように
いや、違うのだ
そこには、何も関わりなどないのだ
単に、僕は、道具として
あるいは感覚として、言葉を使っているに過ぎないのだ

いや、はたしてどうか。
ならば、僕は、言葉を紡ぎながら
他ごとを考えよう。
ならば、僕は、鼻歌など、むふふんと歌ってみよう
のほほんとした言葉で
激昂にかられてみよう。

できるかな?
できるとも。

僕は、言葉になど、支配されは、しないのだ。

ならば言おうとも
言葉は呼吸の合図だろう、と。
僕の呼吸が僕を支配するかね?
あるいは、僕が呼吸を支配するかね?

違うのだ。
言葉も呼吸も、支配とは違うのだ。
全て違うのだ。
どの言葉も、僕の心を言い表す事など、
出来ては居ないのだ。

だから僕は大声で合図する
小さい声で叫ぶ
「僕を見て!」と。
あるいは単に、心を通わせ、思うだけでも
充分にそれは、心たりうるのだ。

言葉が心を超えるかどうかじゃない。
大事なのは、心を見るかどうかだ。
だから僕は、言葉の勉強など、しない、と
誰かに言ってみたい。
誰かに伝えたい。

それは言葉の成せる技か?
心の成せる技か?

こころ、ここにあらず。
こころ、わざにあらず。
われ、ここにいず。
ここに、ことば、あり。

最後の天気

2004年12月15日 00時18分42秒 | 物語
インターネット最後の日


インターネットが使えなくなってからずいぶん経つ。
インターネットを使う事は、国際条約で禁止された。
組織や社会といった全体という名のシステムは
あまりにも個人のシステムをないがしろにし過ぎた。
誰かが世界平和を唱えた。
三度目の世界大戦はあまりにも残酷で
みんな戦争という行為に疲れ切っていたからだろうか。
じつにあっけなく、世界は平和になった。
誰も世界の事を知らないからだ。
ネットワークが禁止され、
ネットワーク性を持つものは全て禁止された。

大戦中に開発されたシェルターは自給自足が可能で
一人の人間が一生を過ごすくらいのエネルギーは充分まかなえた
もうみんな、考えるのはやめた。
殺し合うのもやめた。
一人で生きていく事が出来るようになったし
誰かを傷つける必要なんか無くなってしまった。

僕は端末を起動し
隠されたケーブルに接続する
最後のインターネット、ウェザーチャンネル。
ここには世界の天気が載っている
世界の天気しかわからない。

僕はおぼろげな記憶で端末を操作し
世界の天気を調べた。
なんの意味も無い。

アメリカは晴れ、ロシアは曇り、ドイツは雪、中国は雨、
アメリカという言葉に意味はない。他の国名も同じように意味はない。
もはや国家は機能していない。ただの、名残だ。
アメリカがアメリカなのかどうか、誰も一人じゃ確かめる事なんか出来はしない。

世界の天気を眺めながら
僕は物思いに耽る。

僕は何かを間違えただろうか。
あるいは、何かを間違えなさ過ぎただろうか。
僕は一体インターネットのために何が出来ただろう。
僕はインターネットの事を知ろうとしなかった。
インターネットはインターネットだと思っていた。
だから今日、インターネットは無くなるんだと思う。
きっともう、誰もインターネットの事など憶えてはいないだろう。
そんなこと、知らなくてもみんな生きていける。

僕はウェザーチャンネルのデータベース
に項目を一つ追加した。
「日本の天気」

追加して、なんだかとても奇妙な感情に襲われた。
もうずいぶんと、使ってない言葉だ。
僕は日本を見た事があるだろうか。
一度も、見た事がない。
おもえば世界大戦が、本当にあったのかどうかも僕にはわからない。
思い出してみれば僕の日常は昔からあまりにも平和だった。
泥棒にすら、会った事なんか一度も無いじゃないか。
本当の戦争は、一体いつが最後だったのだろう。
日本は、一体いつから無くなっていたのだろう。

僕は多分、きっと最後の日本人だ。
日本の天気を入力する。
「日本の天気、晴れ時々曇り」

シェルターの外に出て、天気を確認する。
空は青々と晴れ渡り、誰も居ない砂漠だけが世界中に広がる。
世界は本当に平和なんだと思う。

僕はもう一度天気を入力し、
キーボードを画面に向けて力一杯叩きつけた。

「日本の天気、雷雨ののち、大洪水」

治らない病、治せない病、治したくない病

2004年12月14日 11時47分21秒 | 駄文(詩とは呼べない)
甲状腺癌の縫い目から取り出した機械油の匂いを嗅いで
僕は僕自身を知る

苦みも舌触りも感じないまま、ただただ匂いを嗅ぎ続けて
僕は何かに変わっていく

僕は毒だろうか
僕は害だろうか
僕は機械だろうか

漠然とした不安に意味をこすりつけて
自分らしく加工したとしても
買い取り先は見つからない

ただ買い取り価格をつり上げるために
僕は無駄な付加価値を自分に付けねばならない

誰に売る?
誰に売れる?
誰が買ってくれる?

誰もが気付いてる要らない自分に
僕は何を付けられる?

付加出来る価値なんか世の中の何処にあるというのか

ただ存在するだけで祝福される時代など
とうに終わったんじゃないのか?

時代のせい?
自分のせい?

そうじゃない、ここはもう墓場なんだ

目をそらしたって駄目なんだ
夢遊病のように歩く人を今まで何人見てきた?

数えて数えて数えて数えて…気が狂いそうになる

もうみんな、機械人形になるって決めたのか?
気持ちいいのか?
生きている人間、どこにいる?

墓荒らしになって
色んな土を掘り起こそうか
バラバラの部品を繋いで歌を歌い続けようか

知識にまみれた現代で右も左もどうでもいい
昨日も今日もどうでもいい

俺、いつだって迷子だよ
いつまでも迷子だよ

俺、君に会いたい
君に触りたい

触れられる何かを確かめたい

怖い
君が怖い

いつでもいなくなりそうな、君が怖い

怖い
僕が怖い

いつだって君を裏切りそうな、僕が怖い

確かめたい。
永遠はどこにあるのか。

一度くらい、嘘吐いて幸せそうに時を歩きたい

君の側にいたい
手を握りたい
君の手を通して、君を感じたい。

叫べよ、俺
もっともっと叫べよ、俺!

欲しい物、あるんだろ?
何が欲しい?

なんだって叫んだらいい。
いつだって吼えたらいい。

だけど…
だけどだけどだけどだけど
要らない物ばっかりだ…

何も要らない、何も欲しくない。
だからせめて君の側に居たい。

ずっと手に入らない君を見つめて、君の声を聞いて、
もしかしたら
独りじゃないかもって
世界の全てを疑うくらいは、許して欲しい。

もうずっと、君の声を聞いてない

明日が怖い

早く生まれてきて…