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二日市保養所の記憶

2021-11-13 18:19:01 | 日記
二日市保養所の記憶

2019-05-26 13:34:53 | 歴史

2018/1/27(土) 午前 10:24ヤフーブログ投稿記事より

福岡県筑紫郡二日市町(現筑紫野市)

二日市保養所(当時)

現在、済生会二日市病院がある。

「竹林はるか」で語られている終戦後の満洲、朝鮮など外地からの引き揚げ女性たちが受けた暴力や性犯罪被害の記憶は、戦後70余年の今に至るまで、殆んどが沈黙の悲しみの中に沈められ、当事者が声を出して語られませんでしたし、その方々の大半は既に亡くなっておられると思います。

主に博多港や佐世保港に到着した引揚女性たちは当初、性犯罪に遭ったことを自己申告するか、一目で明らかな妊娠に対して検査をしていたそうですが、それでは全てを把握できないということで、14歳以上の女性は全員、港に設けられた婦人科検査室で検査を受けたそうです。被害に遭った方々が大勢いたことが想像できます。

暴力や性犯罪被害を受けた引揚女性たちは、身籠っていても当時は優生保護法(1948年7月13日)施行前であり、普通の産婦人科では堕胎手術を受けることは出来なかったため、厚生博多引揚擁護局保養所と在外同胞援護会救療部(外務省の外郭団体)は、新聞に広告を出したり、ビラを配って、「外地引揚のご婦人方に告ぐ」と保護的措置を受けるよう呼びかました。

二日市保養所の医務主任だった橋爪将の報告書によると、施設の開設から2カ月間で、レイプ被害者の加害男性の国籍内訳は、朝鮮28人、ソ連8人、中国6人、米国3人、台湾・フィリピンが各1人、1946年3月から1947年の施設閉鎖までに500件の堕胎手術を行った、とあります。

二日市保養所以外に、九州帝国大学医学部、国立福岡療養所、九州高等医学専門学校において「特殊婦人患者」の治療に当たったとあり、また、同書によると、佐世保港に上陸した満鮮引揚特殊婦人入院患者に対しては、陸軍病院中原療養所が手術・治療にあたったそうで、レイプによって身籠り、堕胎手術を受けなければならなかった被害者の数は1000から2000人、あるいは更に大きい数の被害であったのかも知れませんが、(正確な数の資料が残っているのかどうか)またレイプされた人が全て身籠るとは限らず、身籠っても自然流産のケースもあるため、暴力や性被害に遭った引揚女性の実数は数万人規模と思われます。

引揚女性達について、京城(現ソウル)から釜山までの旅程で引揚者の医療にあたった移動医療局(英名:MRU メディカル・リリーフ・ユニオン)の調査(1946年3月時点)によると、調査対象855人中レイプ被害者70人、性病罹患者19人と、約1割の女性たちが性犯罪に遭っていたそうですが、ソウルよりもっと遠い外地からの引揚者であれば、その移動距離に比例して高い値になることは間違いないでしょう。

これは敗戦国日本が受けた大きな犠牲の1つです。

ソ連による日本兵のシベリアでの強制労働、戦後の日本国内で起きた在留韓国朝鮮人による横暴や不当な駅前の占領など今でも続いていることといえます。

敗戦国ドイツが東欧引揚のときに受けた凄まじい迫害など、敗戦とはどういうものか物語っていると思います。










戦後75年 秘密の中絶施設、二日市保養所

2021-11-13 17:56:11 | 日記
戦後75年
秘密の中絶施設、二日市保養所(福岡県筑紫野市)
2020/8/12 07:04
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 ■引き揚げ女性襲う絶望 暴行、望まぬ妊娠に救いの手
 昭和20年8月15日、戦争は終わった。だが、それから苦難の道を歩くことになった女性たちがいた。

旧満州(現・中国東北部)や朝鮮半島から郷里を目指したが、待っていたのは財産略奪にとどまらず、ソ連兵などによる性的暴行だった。

結果、妊娠や性病感染を強いられ、絶望の中で博多港へ着いた女性たちに救いの手を差し伸べた施設があった。

福岡県筑紫野市にひそかに設けられた二日市保養所だ。

ここでは当時、違法だった中絶手術が超法規的措置として行われた。長い間、秘密のベールに覆われていた同施設の戦後を振り返る。(永尾和夫)

 ◆郷里を前に自殺
 敗戦により難民となった海外在住者は660万人。全国18の引き揚げ港は、一路故国を目指して降り立った人の群れであふれた。

中でも大陸に近い博多港は、全国有数の引き揚げ港となった。

厚生省博多引揚援護局の資料では、博多港に帰って来た人は139万2千人。

一方、朝鮮半島や中国大陸などへ帰る人たちも50万5千人おり、合わせて200万人で博多港はごった返した。
 そこで目立ったのが、顔を黒く塗りたくって男装しながらも、腹が膨らみ、妊娠したと思われる女性たちの姿だった。

性病感染も多数いた。こうした中で、博多港上陸を目前にした少女が飛び込み自殺をして衝撃を与えた。

 ソウルの旧京城帝国大学では、この状況をいち早くつかみ、医学部を中心に支援活動を展開していた。

同大学医学部助教授だった田中正四医師は自身の引き揚げ後、博多港でかつての教え子の女性に偶然再会。

しかし彼女も妊娠しており、中絶手術を受けたが、母子とも死亡したと伝わる。

 この出来事にショックを受けた田中医師と、法文学部助教授で後に著名な文化人類学者になった泉靖一氏が「中絶する施設が必要」と国に働きかけ、施設を設けることになった。

 ◆400~500人を手術
 厚生省引揚援護局が、戦時中は陸軍の保養所だった武蔵保養所を借り上げ、外務省の外郭団体・在外同胞援護会救療部が医療機器を準備した。

こうして、昭和21年3月、秘密の中絶施設として二日市保養所は開設された。

スタッフは医師2人と看護婦10人。浴室だったところを手術室にした。

当時、母体保護法もなく中絶(堕胎)手術は堕胎の罪として違法だった。

 同年7月に「外地引揚げの御婦人方に告ぐ」のタイトルで出された新聞広告がある。

それには「兄弟や夫にも明かされず、暗澹(あんたん)たる日々を送っている不幸な御婦人方の相談にのります。

経費など心配は無用」といった意味の文面がつづられ、遠まわしの表現で性的暴行の被害者支援を約束している。

広告は、厚生省博多引揚援護局保養所と在外同胞援護会救療部の連名だった。

だが、だれがいつ決定した措置なのか、分からないままだ。

 「患者」は、博多港からトラックに載せられて二日市保養所にやってきた。

博多引揚援護局史によると、患者の内訳は「不法妊娠(暴行による妊娠)」218人、「正常妊娠」87人、「性病」35人などとなっている。

 地域別では「満州」142人、「北鮮」90人、「南鮮」64人の順。

旧満州で対日参戦したソ連兵から暴行を受けたケースが多かったことが分かる。

ただ、これは開設から9カ月間の数字で、実際の手術件数は「400人から500人」と当時の医師が証言する。

 患者は妊娠5カ月が最も多く、8カ月の患者もいた。

そうなると、母体にも危険が及ぶ手術となったが、麻酔なしで行われたという。

手術に立ち会った元看護婦は「女性たちは声も出さずに頑張った。手術を受けると、明るさを取り戻して退院していった」と語っている。

 過去を封じ込めながら、新たな人生のスタートを切っていった女性たち-。

 任務を終えた二日市保養所は昭和47年秋に閉所、施設を引き継ぐ形で済生会二日市病院が開設された。

 ◆人道行為伝える
 取り出された胎児は、保養所の桜の木の下に埋められた。

 昭和56年、二日市保養所設置の真相を知って感動し、「仁」の文字を刻んだ石碑を建てた高校教師がいた。

碑には「堕胎が当時、法律で禁止されていることを知りつつ、職を賭(と)して行った彼らの人道行為は後世に伝えられるべきと思い、この碑を建てた」と刻まれる。

さらに済生会二日市病院の院長だった水田耕二医師が同57年、その隣に「水子地蔵堂」を建立、供養を続けている。

 同病院の間野正衛前院長は「終戦から半世紀たったころから、関係者もようやく口を開くようになった。

当時の診療録は焼却されたようだ」と指摘。

「自分がその立場なら、同じことができるだろうか」と語っている。

 二日市保養所があった場所は現在、済生会二日市病院の特別養護老人ホーム「むさし苑」となっている。

その一角にある水子地蔵の前では、毎年5月14日には同病院が供養祭を開催しており、「今後も静かに供養を続けていきたい」という。

成長は止まり国家債務は急増、坂を下り始める韓国経済

2021-11-13 05:30:11 | 日記

成長は止まり国家債務は急増、坂を下り始める韓国経済

韓国経済の未来が暗いと展望された報告書が、経済協力開発機構(OECD)と国際通貨基金(IMF)から出た。

OECDは最近発表した2060年までの財政展望報告書で、2030~60年には韓国の一人当たり潜在GDP成長率が0%台に低下するとの見通しを示した。

韓国の潜在成長率は2000~07年まで平均3.8%を記録していたが、2020~30年の1.9%に続き、30~60年には0.8%にまで下落すると予想された。

OECD加盟38か国の中でカナダと並んで最下位だ

IMFは最近発表した「財政点検報告書」で、今後5年間で韓国の国家債務が先進国35か国の中で最も速いペースで増えるとの見通しを示した。

この報告書によると、韓国の一般政府(中央政府+自治体)ベースの国家債務は、26年にGDP比66.7%を記録するものと見られる。

今年末の推定値(51.3%)と比べると15.4%ポイントも上昇することになる。

これは先進国の中で増加幅が2位のチェコ(8.7%)や3位のベルギー(6.3%)を大きく上回る。

比率そのものは他の先進国に比べて低い水準だが、増加速度があまりに速いという問題が指摘されている。

2つの報告書の内容を総合すると、韓国経済はこのまま行けば近いうちに成長が止まり、借金ばかりが膨らむ危機局面に直面することを示している。

潜在成長率とは、国家経済がインフレを誘発せずに達成できる最大成長率のことだ。

このため、潜在成長率が0%台に下がるということは、成長の力が枯渇し、経済が停滞状態に陥ることを意味する。

一方、国家債務は速いペースで増え、国家財政は日増しに脆弱(ぜいじゃく)になることが懸念される。

韓国経済は高度成長と先進国入りで世界からの羨望(せんぼう)を集めた。

しかし、今後の未来が明るいとは言いがたい。
成長率は減速し、財政が悪化しているからだ。

少子高齢化が急速に進み、生産可能人口が減り、高齢者人口は急増している。

働く人は減っているのに税金を使う人ばかりが増えているということだ。

人口構造の変化に合わせた構造改革が急務だ。

与野党の大統領候補には、韓国経済の持続可能な成長に向けた解決策を模索することを期待する。

韓国政府の支出が現在の状態で続けば、2029年には国家債務が2000兆ウォン(約194兆円)を超えるとみられる。

国会予算政策処の見通しでは、国家債務は来年、史上初めて1000兆(約97兆円)ウォンを超え、「国家債務1000兆ウォン時代」に突入してから、たった7年で2000兆ウォン時代に入り、財政の健全性の悪化が加速している。

国会予算政策処の「2021~2030中期財政展望」によると、韓国政府の政策基調が続くという「現状維持」のシナリオで分析した結果、国家債務は来年1072兆6000億ウォンを記録する。

 2026年には1575兆4000億ウォンで1500兆ウォンの大台を突破し、2029年には2029兆5000億ウォンになる。

政府資産に乏しく、
国家予算の過半が外責と言う状態であるから、利子返済だけでも必至な状態と言える。

ところが自国経済において、外資系企業の造船産業に公的資金を投入し、雇用維持と船舶価格を低下させて受注するという政策を取り続けた事で、その反動により、造船業は赤字となり、復帰の見通しは来年後半となるが、実は雇用者の長時間労働や賃金問題もあり、雇用維持が難しくなっている。

 挙句に外資系大手企業は、自国拠点から海外拠点に切り替わり、その恩恵は益々縮小しており、就職はさらに狭き門となっている。

結果、内需は縮小し、高齢化社会と共に、国家破綻までの時間稼ぎ政策となりつつある。