日本と世界

世界の中の日本

中国共産党独裁体制崩壊の地殻変動は香港と台湾から!

2020-01-26 16:49:41 | 日記


西村眞悟の時事通信


中国共産党独裁体制崩壊の地殻変動は香港と台湾から!

令和1年11月27日(水)

香港政府が逃亡犯を大陸の中国共産党政府に引き渡すことを決める
「逃亡犯条例改正問題」で、
本年六月に香港全土で本格化した抗議デモが続く中で、
十一月二十四日、香港全域で香港区議会の選挙が行われ、
抗議デモを続けている民主派勢力が八割を超える議席を獲得して圧勝した。
選挙前には民主派は百二十議席で親中国派が二百九十二議席であったが、
この度の選挙で民主派が三百八十五議席で親中国派が五十九議席となったのだ。
この結果は、地殻変動による地滑り、雪崩現象とみるのが妥当であろう。
では、「地殻変動」とは何か。
それは、中国共産党一党独裁体制という地殻の「亀裂」である。
さらに、この「亀裂」は、
この度の選挙結果をうけて拡がる方向に動くだろう。
約半年に及ぶ激しい抗議デモを主導した香港の若い民主活動家の一人は、
産経新聞などの取材に対して、
「民主派がもらった一票一票はすべて市民が流した血だ」と語っている。
つまり、香港人は、
「死ぬより中国共産党体制下で生きる方がまし」か
「中国共産党体制下で生きるより死ぬ方がまし」かの二者択一のなかで、
「中国共産党体制下で生きるより死ぬ方がまし」を選択したのだ。
従って、この「亀裂」は単なる不満の現れではなく
「体制」の崩壊に向かう「亀裂」だ。

それ故、現在、
中国共産党の習近平主席は、
「天安門」をやりたくて、ウズウズしているのを感じる。
つまり、人民解放軍を使って香港の民主派を包囲殲滅して
血の海のなかで消去してしまうやり方だ。
しかし、香港は内陸の北京ではなく、
海洋に開かれ世界のメディアの眼が注がれている国際都市である。
香港で「天安門」をやれば、
確実に中国共産党独裁体制の崩壊の秒読みが始まる。
ここにおいて、習近平主席は進退窮まった。
つまり、香港に関して、進むも退くも、中国共産党独裁体制の命運は崩壊に向かう。
これ、興亡を繰り返す中国歴代王朝の命運通りである。
即ち、国大なりと雖も戦を好むもの必ず滅びる(国雖大好戦必亡)。

従って、我が安倍総理におかれては、
独裁者習近平主席の動静を注視しつつ、
適当な口実を掴んで彼の「国賓」中止を決断して頂かねばならない。
これが、我が国、
日本の文明の品格と節度を保持する所以である。
殺戮を好む血なまぐさい独裁者を
国賓として迎える国も恥をさらし野蛮国に堕落することを知るべきである。
また、温情を以て窮地にある独裁者に同情して接してはならない。
溺れる犬を撃て、
これが独裁者に対する適切な態度である。
あの中共の独裁者と独裁体制のために
チベット、ウイグル、モンゴル、満州そして漢族の
どれだけ多くの諸民族と人民が苦しみ命を落としてきたかを深思すべきだ。

さて、これから、我々は
両眼を以てこの香港と、
さらに台湾という東アジアの自由の拠点を注視して年末年始を迎えねばならない。
香港と同様に台湾も、
来年一月十一日に総統選挙を迎える。
この選挙は、台湾の運命のみならず我が国の運命にも重大な影響をもたらす。
何故なら、この総統選挙も、
大陸の中共との統合を目指す「中国国民党」と
台湾人の台湾建設を目指す「民進党」の戦いであるからだ。

香港は人口七百二十万人で軍事力は保有しないが、
台湾は二千三百五十四万人の人口で強力な軍事力を保有する国である。
この台湾が中国と合体すれば東アジアに於ける軍事的バランスにおいて、
我が国は絶望的な脅威に直面する。

1919年と21年に、相次いで結成された中国国民党と中国共産党は、
相対立しながらも、過去二度にわたって「国共合作」を行ってきたが、
現在、中国本土の中国共産党と台湾を本拠とする中国国民党が、
台湾に関して第三次国共合作を実施しつつある。
即ち、大陸の中国共産党が、
台湾の総統選挙に関して中国国民党を勝利させようと
強力な選挙干渉と工作活動を実施しているのだ。
これに対して、民進党は、香港の民主派と同じように、
「中国共産党体制下に生きるよりは死ぬ方がまし」との危機感をエネルギーにして
台湾人の台湾建設の為に奮闘している。

私は、台湾も、香港と同様に、
総統選挙で親中派(国民党)が敗れ、民主派(民進党)が勝利すると確信している。

よって、この台湾の思いに配慮し、
アジアに自由な文明圏を確保する為にも、
安倍総理は
自由とは正反対で真逆の独裁者習近平の国賓を取り止めるべきである。

香港の区議会選挙の直前、
私は、台湾の澎湖島を訪問し、
百十一年前に澎湖島馬公の軍港に停泊中に火薬庫が爆発して沈没した
防御巡洋艦「松島」(4200トン)の殉職乗組員二百三名の慰霊祭に参加した。
慰霊祭は馬公港を眺める丘の上に建てられた大きな石の
「軍艦松島殉職将兵慰霊塔」の前で台湾の僧侶たちの読経のなかで行われた。

巡洋艦「松島」は、
日清戦争の時の黄海海戦における我が連合艦隊の旗艦であり日露戦争でも活躍し、
沈没した明治四十一年には、練習艦として海軍少尉候補生を乗艦させて遠洋訓練を実施し、その帰路、澎湖島馬公に停泊していたのだ。
それ故、殉職者の中には三十三名の少尉候補生がいる。
その一人は、元帥陸軍大将大山巌閣下の一人息子である大山高少尉候補生であった。

この慰霊祭は、戦前はもちろん帝国海軍によって行われていたが、
戦後は、日本人の参加は無く、
台湾の人々によって毎年続けられてきた。
日本人が慰霊祭のことを知って出席するようになったのはつい最近のことである。
そこで、
そのことを知ったある日本人が、慰霊を続けてくれていた台湾の人に、
「長い間、慰霊を続けてくれて本当にありがとう」
と御礼を言った。
すると、台湾の人が次のように答えたのだ。
「私たちは、昭和二十年まで日本人だったのですよ」と。
この台湾の人の言葉に、深く感動しない日本人はいない。
そう、
戦前と戦後の意識が断絶してしまったのは本土の我々日本人だけだ。
台湾の日本人は、断絶していなかった。
ソビエトに占領された樺太や国後そして択捉に住んでいた日本人が、
ロシア人にはならないように、
蒋介石の国民党軍が台湾に進駐したからといって、
台湾にいた日本人が中国人になったのではない。
台湾には、戦前と戦後の断絶のない日本人の意識を持ち続けている人々がいる。
亡き蔡焜燦さんは典型的な日本人そのものだった。
元台湾総統の李登輝閣下もそうだ。
よって、最期に次のことを強調しておきたい。
台湾を守ることは日本を守ることである。
日本を守ることは台湾を守ることである。
台湾と日本は、運命共同体である。

以上、「大和新聞」に投稿した一文に少し加筆した。

知られざる朝鮮半島における日本人の運命

2020-01-26 16:23:28 | 日記
西村眞悟の時事通信

知られざる朝鮮半島における日本人の運命

平成27年6月25日(木)

 先日、西村に伝えておきたいことがあると、青森に先祖代々住んでおられる方が来られた。
 その伝えておきたいこととは、
 
昭和二十年八月十五日前後に朝鮮半島にいた日本人の運命である。

 この青森の方の奥さんのお母さん(故人)は、
 我が国の敗戦後に朝鮮半島から引き上げてきた方で、その状況を次のように語っていた。

 敗戦後、満州から歩いて朝鮮に入ると、
 朝鮮人の兵隊(武器を持った人)に、婦女子だけ集められて収容所に入れられた。
 その収容所には二百四十人がいた。
 
その二百四十人のうち、日本に帰れたのは八十人だけで、残りの百六十人は帰っていない。
 朝鮮人に千円を渡せば日本に行く船に乗れると言われて、
 千円を渡して収容所を出ていった人は、一人も帰っていない。
 彼女らは、もんぺの中に現金を縫い込んで満州から逃れてきていた。

 アメリカ在住のヨーコ・カワシマ・ワトキンズさんは、
 十一歳の時、朝鮮半島の最北部にある羅南から日本に引き揚げた。
 その体験を赤裸々に
 「日本人少女ヨーコの戦争体験記 竹林はるか遠く」(ハート出版)
 という本に著してアメリカで出版した。
 それは、
 「大戦末期のある夜、小学生擁子(11歳)は、『ソ連兵がやってくる』とたたき起こされ、
 母と姉・好(16歳)との決死の朝鮮半島逃避行が始まる。
 欠乏する食料、同胞が倒れゆく中、
 抗日パルチザンの執拗な追跡や容赦のない襲撃、民間人の心ない暴行をかいくぐり、祖国日本をめざす。」
 日本人引き揚げ者が味わった壮絶な体験記である。

 この青森の方の話とヨーコ・カワシマさんの著書に接して、私(西村)は、
 一年前の平成二十六年五月、ストックホルムに於ける日朝局長級会談での合意文書の中に、
 朝鮮半島からの日本人引き上げ者が体験した知られざる運命に符合する文言が入っているのに気付いた。
 それは、
 「1945年前後に、北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、
 いわゆる日本人配偶者、拉致被害者及び行方不明者を含む総ての日本人に関する調査」
 という文言中の
 
 「1945年前後に、北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人」である。

 日本側が、日本人引き揚げ者の実体解明に関する明確な意欲を以て、この文言を使ったのかは不明ながら、
 北朝鮮側が、この文言を受け入れた動機は明確である。
 
 それは「遺骨ビジネス」だ。
 
 即ち、北朝鮮は、
 日本人の遺骨一体に対して金○○円を受け取るならば、
 膨大な額の外貨を日本から獲得できると判断したのである。
 即ち、膨大な人数の日本人が、終戦後の引き上げ途上で殺されて北朝鮮内に埋められているということだ。
 そして、北朝鮮は、この事実を日本から金を引くために、
 ストックホルムで先行自白(語るに落ちる)したのだ。

 また韓国域内のことであるが、
 私の友人のお父さんは、戦前、韓国域内で教員をしており、戦後引き上げてきた。
 そして、後年、韓国の教え子達が同窓会を開いてくれた。
 このような良好な環境のなかにあっても韓国域内から引き上げるときは、
 愛読書の森信三著「修身教授録」しか持参できなかった。
 他の総ての財産を放棄して引き上げてきたのである。
 また、私は、北朝鮮域内のように抗日パルチザンからの攻撃はなかったとはいえ、
 韓国域内から日本に引き揚げる前に、目の前で父親が金槌で殴り殺される経験をした人を知っている。

 以上のように、朝鮮半島からの日本人引き揚げ者には、苛酷な運命が待ち受けていた。
 しかし、その全容が明らかにされているシベリア抑留者と比べて、
 何故、朝鮮半島からの引き揚げ者の運命は蓋をされたように知られていないのだろうか。

 この疑問を解明する鍵は、
 我が国を軍事占領した連合軍総司令部(GHQ)が、戦後直ちに実施した言論の検閲である。
 GHQの検閲事項の第8項は、「朝鮮人への批判」を禁じているのだ。
 これが、現在に至るも、朝鮮半島の日本人が如何なる境遇におかれ、
 一体何万人が殺されたのか一切蓋をされて伝わらない理由である。

 現在の韓国の大統領は、就任以来、朝から晩まで日本を非難してきた。そして、
 「加害者と被害者の関係は、千年経っても変わらない」
 と化け猫の怨みのようなことを言っている。

 従って、日本は、こういう日本非難を聞き流さず、
 朝鮮半島に於ける知られざる日本人同胞の悲惨な運命についての関心を喚起し、
 今こそ、その歴史の実相を解明しなければならない。


借金で成長率を買った韓国

2020-01-26 16:12:04 | 日記
世界のニュース トトメス5世

2020年01月24日17:00

韓国の成長率2%確保も、文在演は土木工事でGDP水増ししていた

財政出動なしだと2019年の成長率は1%程度だった

借金で成長率を買った韓国

韓国経済の成長率は2019年に1.6%程度と予想されていたが、最終四半期で大幅増加となり通年で2%を確保した。

内訳は第一四半期(1月から3月)0.4%減、第2四半期は1.0%増、第3四半期は0.4%増、第4四半期は1.2%増だった。

韓国メディアの平均では第4四半期は0.6%増だったが、最後の大逆転に不振の目が注がれている。

中国はGDP発表値を捜査していると評判だが、韓国は土木工事によって強制的にGDPを引き上げた。

それまで長期低迷を続けていた建設投資が突如拡大し、建物と土木建設がともに増え6.3%増加した。

この数字は2001年以来18年ぶりの高成長で、原因は政府が土木事業に財政出動したからでした。

文在寅大統領はGDP成長率2%を死守するため、10月に緊急経済閣僚会議を開き建設投資拡大を決定した。

韓国はそれまで成長3%が最低目標としていたが、2%割れが確実になり絶対防衛圏として意識されている。

韓国銀行によると2019年の成長率2.0%のうち1.5%が政府の財政出動によるものだった。

韓国の経済専門家やメディアは、財政出動によるGDP上昇は長続きしないと指摘している。

政府の財政出動で成長率を増やすのは、GDPを金で買った事なので政府債務が拡大します。

これは将来韓国の財政が厳しくなりより一層成長率が低下するのを意味しています。

韓国成長率2%割れは目前

韓国の公的債務は公式にはGDP比40%だが、社会保障費を含めるとGDP比150%以上に達しています。

今でさえかなり多いのにGDPを借金で買う政策を続けると、短期間でGDP200%を超えるでしょう。

かといって韓国の潜在成長率は2%台であり、今後も2%割れ危機は続き、政府は財政出動を続けるでしょう。

韓国の経済専門家は2026年以降韓国の潜在成長率はは1%台に下がる点で一致しており、さらなる低成長が予想されています。

問題の根源は日本と同じ少子高齢化で、日本の出生率が1.4なのに対して韓国は0.9台で世界最低になった。

韓国の未婚率は非常に高く20代後半で90%、30代前半で56%、30代後半で33%などとなっている。

遅くとも30代後半で結婚しないと女性は子供を産めないので、「子供を産む可能性がある女性」がそもそも3人に2人程度しかいない。

未婚率が高い原因は男性の失業率が高く収入が低いからで、大学卒業時の就職率は10%未満しかない。

大学を卒業しても9割の人はアルバイトや非正規で働き、徴兵後正社員になれるのは30歳前後と言われている。

20代若者の半数が非正規と言われていて収入は100万円台前半、これではとても家族を養えない。

韓国女性が男性に求めるのは生活力つまり金で、低収入男性と結婚したい女性はいない。

早ければ今年、遅くても数年で韓国の人口減少が始まり、潜在成長率を0.5%程度押し下げるでしょう。

すると2020年代の韓国の成長率は1%台後半というところで、もしかしたら前半かも知れません。

文政権下で広がる格差、韓国「泥スプーン」組の絶望

2020-01-26 15:36:27 | 日記
ロイター

2019年12月05日 13:34

アングル:文政権下で広がる格差、韓国「泥スプーン」組の絶望 Tweet

Hayoung Choi Ju-min Park

[ソウル 27日 ロイター] - ファン・ヒョンドンさんは、自身が通うソウル市内の大学キャンパスに近い6.6平方メートルの小部屋で暮らしている。浴室とキッチンは共同、米飯だけは無料で食べられる。家賃は月35万ウォン(302ドル)だ。

こうした「コシウォン(考試院)」と呼ばれる施設に並ぶ貧相な部屋は、以前はもっぱら、公務員試験のため一時的に缶詰め状態で勉強をしようという、あまり裕福でない学生が利用する場所だった。

だが昨今は、ファンさんのような貧しい若者の恒久的な住まいになる例が増えている。ファンさんは「泥スプーン」組の1人を自称する。「泥スプーン」とは、社会的な成功をほぼ諦めた低所得世帯の出身者を指す言葉だ。

「一生懸命頑張って、いい仕事を見つけられれば、家を買えるようになるだろうか」。 衣類がベッドに積まれた、狭苦しい雑然とした部屋で暮らす25歳のファンさんは「そもそも私の力で、ただでさえ大きな格差を縮めていけるだろうか」と言う。

低所得世帯の出身者を意味する「泥スプーン」組と、裕福な家庭の子息を示す「金スプーン」組という言葉はよく知られているが、ここ数年、急速に政治的な場面で口にされるようになり、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持を押し下げる要因になっている。

文在寅氏は、社会的・経済的公正を公約に掲げ、2017年に大統領の座に就いた。だが、5年の任期も半ばになろうというのに、格差拡大という重荷を背負わされた韓国の若者に対して、ほとんど成果を示せないままだ。

文政権になって以来、逆に所得格差は拡大している。公式統計によれば、最上位層と最下位層の所得格差は、文大統領就任前の4.9倍から5.5倍に上昇した。

メディア論を研究する大学3年のファンさんによれば、「泥スプーン」組には自分を含め、以前であれば懸命に努力すれば何とかなると考えがあった。しかし、曺国(チョ・グク)前法相をめぐる汚職疑惑が彼らの怒りに火をつけた。

曺前法相と大学教授である彼の妻は、2015年、自分の娘を医学部に入学させるために自らの地位を利用したとして告発された。

曺氏は自分が恵まれた階層の出身であり、社会正義の追求をモチベーションとするいわゆる「江南左派」であることを自認しているが、そうしたアプローチは反発を買い、就任後わずか1ヶ月の10月に辞任した。同氏の妻も、文書偽造や金融詐欺の容疑で告訴されている。

<食事も簡素に>

このスキャンダルは文政権発足以来最大となる抗議行動を数次にわたって引き起こしたが、生活に苦しむ多くの若者にとっては、裕福な家庭の出身者が両親の地位と資産の助けを借り、さらに優位に立つという実態を暴露する結果となった。

9月、求人情報サービス企業のサラミンが3289人を対象に行った調査では、回答者の3分の2が、親の状況が子どもの成功にとって重要であると答えている。

やはり「コシウォン」の小部屋で暮らす26歳のキム・ジェフンさんは、「スタートラインが違うという点について文句を言うことはできない」と話す。

「だが、不正なやり方で支援を得ている人がいるというのは腹が立つ。私が働かなければいけないときに勉強している人がいるのは構わない。私が怒っているのは、彼らが不正な手助けを得ているからだ」

キムさんは学校の近くのバーでパートタイムのウェイターとして働いており、1ヶ月40万ウォンで家賃、食費、小遣いをまかなっている。

食事はたいてい共有のキッチンで作る「カップライス」、つまり米飯と卵、タマネギ半個分といった基本的なトッピングとソースだけの簡素な料理だ。

キムさんのような低所得層の有権者の「文政権離れ」は、過去に類を見ないペースで進んでいる。

韓国ギャラップが行った世論調査では、19~29歳の有権者による文政権支持率は、2017年6月の90%から今年10月には44%まで急落した。低所得層と見なされる有権者のあいだでの支持率は、2017年半ば以降、44ポイント低下している。

「文大統領は機会平等、公正な競争、正義について語ってきた。だが私は裏切られたように感じる。現在の状況は、彼が約束してきたものとは大きく異なっているからだ」と大統領選で文氏に投票したファンさんは言う。

文大統領が若年労働者のための雇用機会と社会正義の向上に努めるなかで、年長の労働者も危機感を抱いている。

先週テレビ中継された対話集会のなかで、文大統領は、これまでの公約が未達成であることを認め、若年層の支持率低下は、自分が若者たちを落胆させた証拠であると述べた。

<大衆文化にも反映>

「泥スプーン」と「金スプーン」という考え方は、近年、ポップカルチャーにも影を落としている。

社会の両極端の階層に位置する2つの家庭を描いたポン・ジュノ監督の映画「パラサイト」は、国内外で大成功を収め、カンヌ映画祭で最高賞パルムドールを獲得、アカデミー賞でも最優秀作品賞にノミネートされた。

デジタルコミックの人気ファンタジー作品「金のスプーン」は、貧しい少年が、魔法の「金のスプーン」で食事をすることにより、自分の家族を金持ちの友人の家族と交換してしまう話で、まもなくテレビドラマとしてシリーズ化される。

デビュー当初に苦労したことで「泥スプーンのアイドル」として知られる人気男性グループBTSまでもが、持ち歌の「FIRE」で「私をスプーンと呼ばないで、私はただの人間だ」と歌い、社会的分断と戦う姿勢を見せる。

子どもの最初の誕生日には豊かな生活を願って金の指輪を贈るのが伝統だったが、今や金のスプーンがプレゼントとして人気を博している。

こうした大衆文化のなかで「金スプーン/泥スプーン」が描かれているという事実こそ、「持たざる者」たちの苦い絶望感を反映している、と語るのは、若年求職者と非正規労働者を支援する市民団体「Youth Taeil」のキム・ジョンミン代表。

「文政権・与党の有力者たちは改革者を自任しているにもかかわらず、低所得階級の苦しみには耳を傾けない、旧来どおりの政治家でしかない」と同氏は言う。

(翻訳:エァクレーレン)

文在寅という「災厄」…元駐韓大使が明かす、その絶望的な無能ぶり

2020-01-26 12:20:54 | 日記
文在寅という「災厄」…元駐韓大使が明かす、その絶望的な無能ぶり

韓国が生き残る道は一つしかない


近藤 大介

, 武藤 正敏


史上最悪とも言える緊張状態に陥った日韓関係。いったい韓国はどうなってしまったのか。果たして関係改善の糸口は残されているのか。元駐韓日本大使で日韓外交に40年携わってきた武藤正敏氏と、30年に及ぶ朝鮮半島関連取材を続けるジャーナリスト近藤大介氏が、文在寅政権について、4時間にわたって語り尽くしたーー。

金正恩と同じように見えてきた

近藤: まずは武藤大使に対する懺悔(ざんげ)から始めさせてください。

2年前、正確に言うと2017年5月に、文在寅政権が発足し、そのタイミングで武藤大使が、前作『韓国人に生まれなくてよかった』を上梓されました。その本は文在寅新大統領への批判に満ちていて、韓国のほぼすべての主要メディアが、センセーショナルに取り上げました。発足当初の文在寅政権の支持率は84%もあり、韓国からすれば「日本の元駐韓大使が何を言うか!」と猛反発したわけです。


武藤: そうですね、私もあの時は韓国に随分叩かれました。

近藤: 私は当時、武藤大使の前作を拝読し、7~8割は納得したけれども、2~3割は反発がありました。あの頃の韓国は、朴槿恵前大統領に反対する累計1600万人もが参加した「ろうそくデモ」や、その後の朴大統領の弾劾などで、大混乱に陥っていた。そんな中で、文在寅という絶妙のバランス感覚を兼ね備えた政治家が新大統領に就いた、と思ったものです。


大統領選挙期間中、3回にわたって候補者たちのテレビ討論会が行われ、私は3回ともインターネットの生中継で見ましたが、文在寅候補の存在感は際立っていました。内政から外交まで、あらゆる質問に淀みなく答え、しかも誰も傷つけず、常に笑顔を絶やさない。

5月10日の大統領就任演説も、やはりインターネットの生中継で見ましたが、韓国現代史に残る名演説だと感心したものです。「私は手ぶらで青瓦台(韓国大統領府)に入って、また5年後に手ぶらで出ていく」「国民統合と和解の大韓民国を作るのが私の使命だ」……。

いまになって振り返ると、自分の見通しの甘さを恥じるばかりです。今回、『韓国人に生まれなくてよかった』を再読しましたが、100%納得がいきました(笑)。加えて、2年以上前にここまで見通していた武藤大使の洞察力には脱帽です。

武藤: 私の知人のソウル大学名誉教授も、私が文在寅大統領に懸念するといったら、彼は現実主義者だから大丈夫だといっていました。今韓国では、「文在寅を誤解していたのか、それとも文在寅が変節したのか?」という議論があるそうです。もちろん前者に決まっていますが(笑)。

また就任演説については、後に『朝鮮日報』が社説で、「ウソの饗宴だった」と酷評しています。「国民統合」なんて言っておきながら、真っ先に始めたのは「積弊清算」という保守派への仁義なき粛清だったのですから。

近藤: 武藤大使は先週テレビで、「文在寅の最近の盗人猛々しい等々の発言を聞いて文在寅は金正恩に似てきた」と喝破されていましたね。たしかに文在寅が最近やっている政敵の粛清という意味では、相手を殺すか監獄に入れるかの違いですね。

武藤: いやいや、「抗議の自殺」を遂げた李載寿・元国軍機務司令官を始め、すでに大物が何人も自殺しています。投獄された元幹部は50人以上に上ります。

私の前作を引き合いに出すなら、文在寅政権はこの2年余りで、当時私が予測した以上のことをやってのけた。つまり私の想像以上にひどい大統領だったわけです(笑)。