ICUROK!!

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夏の山祇

2024年08月04日 19時18分40秒 | 音楽

苗場の山にKRAFTWERKがやってきた。

というわけで、フジロックから早くも一週間が経過。記憶が薄れぬ前にKRAFTWERKを中心とした個人的記録を残しておく。

当日はギリギリまでFIELD OF HEAVENにいたので完全出遅れ。20:30頃に現場入りすると既に祭壇のセッティングが始まっている。大慌てで可能な限り前方中央へ向かい陣取り。ちなみに、セッティングしていたのはラルフ以外の御三方であったことに後々気づく。ヘニングが短パン姿など、皆さんの貴重な夏の装いを拝ませていただいたわけだ。

ピクセルマンが投影され、例の電子音が会場に流れ始めると先ず喝采。そして、御馴染み“Meine Damen und Herren~”の式辞が流れ、ドイツ発テクノ界重鎮の鷹揚かつ洗練されたマイスター精神の手際の良さで、ほぼ定刻通り21:10に演奏開始。当日突貫で書き留めたクソ備忘録は誤記も多いが恥を忍んでこちらにも貼っておく。

伝統芸能の如きNumbersからの入りはやはり痺れる。事前のセッティングでチェックしきれていなかったのか、投影された映像が全体的に右下にずれて「8」が見切れるトラブルにニンマリしたファンも多かったはず。その場でしれっと中央に映像位置を補正する神の手をしかと拝見。今回嬉しかったのは現地で沢山のKRAFTWERKファンたちと「イチ、ニ、サン、シ」の合いの手を入れることができたこと。Bunkamuraの時は合いの手を入れられる雰囲気では無かったのでフェスという場に感謝。Computer Worldへの繋ぎもやっぱり盛り上がる。欲を言えばフェス仕様は(毎々言っている気もするが)90年代初頭あたりの過激なビート組んだパターンなんかお願いしたいところ。

Homecomputerでとにかく驚いたのは重低音。KRAFTWERKのライブでここまで鬼のような音圧は初めてで圧倒されてしまった。空気がビシビシ震えて、ここで死ぬんかとおもった。この日、音圧で殺されかけたのは他にもあって、順番は前後するが、The Man MachineとTEEがえげつなかった。PAが設定間違えたんじゃないかというレベルでドイツの爺さんに殺されかけた。ビートに骨までガタガタにされそうな、そんな勢い。

Spacelabは苗場会場への軟着陸で盛り上がる。この曲とアウトバーンはラルフ御大のもっさりした手弾きシンセが味わい深い。アウトバーンはフェス仕様の短縮版なのでやはりフルでやっていただきたい。さあ、もう一度単独公演をやるんだっ!

モデルはやはり人気曲なのか「1,2,3,4」のカウントで周囲の外国人オーディエンスも一様に沸く。安定した演奏を下支えするヘニングは毎度ドヤ顔に見えてしまう。

さて、モデルの後は話題になったアレ。昨年亡くなった教授こと坂本龍一氏へのメッセージと戦メリ演奏。
ラルフが発した「私たちは永遠の友達です」って言葉。そして、1981年来日からの絆とNO NUKES 2012における日本語歌詞の監修に至るまでの話をしたうえで、追悼演奏に突入されたら泣くしかない。過去にソニックマニアでは闘病中の教授に対して「早い回復をお祈りします」とのメッセージを添えていたこともあって、もしかしたら今回も何らかのアクションを起こすのだろうかとおもっていたが、まさかここまでとは……。戦メリのピアノの旋律にパッド系の音色を重ねるラルフ。まるで教授と一緒に音を確かめながら弾いているような、そんな心の通った演奏だった。(思い返しても目頭じんわり。)

ここから続けてRadioactivity。上の方のクソ備忘録にある(前が見えねえ)はデカい客に視界を遮られたのではなく、涙で前が見えねえの意。色々な思いが重なって横にいたベテランファンの方と一緒にぐじゃぐじゃに泣いていた。
ところで、ネットの掃き溜めで一部熱心に噴き上がっている連中がいたことに敢えて触れておく。あの手合いは例えばコカイン瀧がピエール使用で逮捕された時なんかもそうだが、とりたてて興味の無いものに対して全く関係ない第三者に対してすらも表層的な印象から攻撃的な言動を取りがちで本当に恥を知って欲しい。加えて電気を使うなという暴論なんかももうたくさんだし、くだらない“煽り”や“炎上”などという観念は10年前のインターネットに置いてきてくれないか。これは元々そういう曲だし、彼らの思想は明確な反原発という前提を理解することで話は御仕舞なのだ。各時代、各場所で被害にあわれた方々に彼らが思いを寄せていないわけがないじゃないの。

さて、気を取り直してフランスのチャリメドレー。クソ備忘録の(見えてきた)は涙がようやく引っ込んできたの意。Tour de France 1983は後半歌詞が飛んでたっぽい箇所があってシーケンサーから無情に鳴り響く“つどふぉん♪つどふぉん♪”にニヤつく。2003へのつなぎでワイヤーフレームタイツが映像と連動して光るところはめちゃくちゃ格好良くて印象的。

TEEは(あぶつぐえぐい)と書いたが正確にはMetal on Metalか。上述の通り音圧により殺されかけたので本当によく無事に下山できたとおもう。

最近の彼らの動向を追っていなかったけどThe Robotsは映像変わってたよね……?ラルフがボコーダーでちゃんと歌ってくれるバージョンだったし、ボコーダーの音色も良くて大好き。でもやっぱり本物のロボット連れてきて欲しいので、さあ、もう一度単独公演をやるんだっ!

Pocket Calculator~電卓は大勢のファンと一緒に大合唱できて最高。先のNumbers同様、Bunkamuraでは叶わなかったファンたちの合唱でドイツの客人を精一杯もてなすことができたとおもう。しかし、今回の演奏はこちらもPAの問題なのか電卓のボタン押したときのSEが鳴っていない(正確には音がめっちゃ小さい)トラブルが発生。人差し指構えていたのにそりゃないよ旦那!やり直し!やり直し!さあ、もう一度単独公演をやるんだっ!

最後は短めのBoing Boom Tschakから直接Musique Non Stopに繋ぐ。もう、そんなに別れを急がなくてもいいじゃない!Techno Popもやってよ!さあ、もう一度単独公演をやるんだっ!
などと、心ざわつかせながら締めの一曲を見届ける。メンバーソロパートではいつものように父のような眼差しで他メンバーを見守るラルフ御大が愛おしい。ラルフソロパートはボコーダーも入っていたっぽいけど最近はこんなアレンジなのか。
「Good night!Auf Wiedersehen!」で退場し、即座に「クラフトワークかっこよかったですね~」などと総合司会(?)の登場で一気に夢から醒める。時刻は22:40。何とパンクチュアル。アンコールないのかー!?「Sayonara!」言って欲しかったよー!さあ、もう一度単独公演をやるんだっ!(しつこい)


さて、ここからは今回のKRAFTWERK公演に関連する旅の思い出のようなものをいくつか書き残しておく。
当日私が陣取っていた付近には円安の影響か知らんが外国人がとても多かった。中国系の方々のグループは何言っているかわからないが身長の低い人を前に入れてあげるなど凄く優しかったり、一々盛り上がるところが一緒だったり、個人的に中国語かじっておけばよかったと少し後悔した。音楽で繋がる世界の同志たち素敵。
そして、もう一つ特筆すべきは、人間解体のコスプレをした人が二名いて、よくぞこの夏山にその格好でと感心してしまった。しかも、そのうち一名はなんと高校二年生の男の子という衝撃。なんでもお父さんの影響とのこと。何という英才教育かしら。終演後に近くにいた濃いめのベテランファンの人と良かったですねー、泣いちゃいましたーなどと言葉を交わしつつ、コスプレの子ともハイタッチしてお別れした。本当に温かくて良い時間だったなと、しみじみしながら、オアシスゾーンで遅めの夕飯をかき込んで色んなことが報われたような気がした。

翌日はせっかく新潟に来たのだからということで、興奮でろくすっぽ寝れず疲労困憊の身体に鞭打ちながら新潟競馬場まで大移動。以前より現地観戦したかったアイビスサマーダッシュが丁度よいタイミングで開催されるためだ。まあ、結果はお察しの通り、新潟駅からのバス代すら稼げない惨めな状況で、大雨の中うなだれて新潟駅まで引き返す羽目に。
しかし困ったことに、負けても謎の達成感に背中を押され、寿司でも食おうかと駅周辺を探索。Google先生に訊きながら手ごろなお店を見つけ、いざ入店するやいなや、TEEのTシャツを着た“パイセン”がカウンターに陣取っていらっしゃるではないか!
リー・リンチェイと香田晋を足して割ったような店主にパイセンの横の席へ案内される。先ずはビールで喉を潤してから思い切ってパイセンに声を掛ける。そこからはフジロック反省会と音楽談義ということで“リー・田晋”に途中で注意を受けるほど大盛り上がり(スンマセン)。パイセンと同行されていたお姉様もこれまた趣味趣向が一緒。KRAFTWERKは勿論、YMO、プラスチックスなんでもござれ。一番驚いたのは、私が初めて行った2019年のフジロックはThe Cureと平沢進が目当てだったという話をした途端、お姉様が一気に食いついて来て「私も平沢進大好きなんです!ファンの人に初めて会いました!」と涙目になりかけながら突然の馬骨同志発見という超展開。お姉様は戸川純の大ファンだそうで、3月のバースデーライブやら諸々そちら方面の話も存分にさせていただいた。細野晴臣御大やSketch Showの話とかもできて共通言語があるって本当に素晴らしいなあと、しみじみ。パイセン組と意気投合した結果、地元にしか出回っていない大洋酒造というところの美味しい地酒を教えていただき、「これ食べなよ」ってお寿司も一貫ご馳走になってしまった。Twitterにも書いたように、もう二度とお会いすることはないんだろうけど、たとえ一時でも人との繋がりっていいよなあと、いいよなおじさんの物真似をしながら感無量で帰路に就いたのであった。


家に帰って荷物を整理し、パチモンみたいなデザインの“MAKE THEIR CRAFT WORK”シャツをタンスに仕舞いつつ、デュッセルドルフ方面に向かって柏手を打つ。

さあ、もう一度単独公演をやるんだっ!

そう念じて、夏の山に現れた神々に対し深々と頭を下げるのだった。


果てない宇宙で

2023年05月15日 21時58分17秒 | 音楽

生まれた奇蹟は 泡のひとカケラ 深く藍い海の



2023年は私の記憶に強烈に残り続ける年になるだろう。4月のはじまりというのはこの国で生まれ育った人間にとってもう一つの“新年”のような感覚がある。その新しい一年を過ごすために気持ちを整えているさなかで、またしても悲しい知らせが目に飛び込んできた。一報を受けてじわりと心に広がったのは1月の衝撃とは異なる感情だった。ある程度覚悟をしていた部分が大きいのだろう。それでも、何とも悔しく、やるせない気持ちになったまま新たな日々を歩みだし今日に至る。しばらくは上手く言葉がまとまらなかったが、木々が青さを取り戻し昼の時間が少しずつ長くなるにつれ徐々に心も落ち着いてきた。そして今回もこうしてここに自身の言葉を書き残しておこうとおもった。

敬愛する音楽家がまたしても旅立ってしまってから一週間を七回分迎えた。信心深くはなくとも長いことこの国の文化に馴染んでいるゆえか節目というものを意識してしまう。未だに彼を悼む記事があちこちで発信されており、音楽界のみならず彼が与えた影響の大きさを再認識する日々である。4月の衝撃から改めて彼が遺した音楽を聴き続けているが、今まであまり聴いてこなかったごく初期のアレンジャーとしての仕事や界隈のプロデュース作品などもよく聴いている。その幅の広さとアレンジ力の凄まじさは陳腐な言い回しかもしれないが正に類稀なる才能の証左なのだろう。彼の音楽は間違いなく100年経っても200年経っても遺る音楽だ。あらためて確信する。偉大な音楽家だった。

坂本龍一が居なくなってしまった。高橋幸宏に続いてあまりにも早くあまりにも悲しく、無念で悔しくて堪らない。今もたくさんの音源を聴く中で油断しているとつい涙が出てしまう。振り返ると個人的に最初の接点はやはりYMOだった。学生時代にYMOの映像を見て衝撃を受けてそれまで一切興味の無かった楽器に手を出し始めたこととか、SONYから各種再発盤が出たときは趣味の合う悪友たちと自転車をすっ飛ばしてCDショップに走ったこととか様々な思い出も蘇ってくる。かような折に敢えてこんな話をしているのは、最近になって初めてYMOのHello, Goodbyスタジオ録音バージョンを聴いた際の思いを書き記しておきたかったからだ。YMOのカバーも本家のステレオバージョンと同様、ドラムが左チャンネルから鳴っていることに先ず驚いてしまった。そしてフィルインが本家よろしく跳ねる跳ねる。リスペクトとこだわりの塊。ここで改めておもったことがある。やはり優れた音楽はいつまでも遺るし、また、その遺り方もさまざまであり、各々の中で共鳴したものが遺伝子の如く後世の音楽家達にも受け継がれていくのである。正に「芸術は長く、人生は短し」ではないか。こんな私のようなちっぽけな人間にだってその遺伝子的カケラが身体の隅々に散らばり続けている。

坂本さん、あなたのような偉大な音楽家と同じ時代を生きることができたこの奇蹟を噛み締めています。あなたの音楽をずっと愛して死ぬまで聴き続けます。そしていつか叶うならばどこかの宇宙でお会いしたいです。
素晴らしい作品の数々をありがとうございました。いつまでも大好きです。安らかにお休みください。

(最後の傑作『12』を聞きながら。)
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今日の空は

2023年01月22日 21時27分58秒 | 音楽

少し悲しいね。

心にぽっかり穴が空いたような一週間が過ぎた。
一週間前の今日、アルコールの過剰摂取により重くなった身体を布団から引きずり出し、浮腫んだ目で情報端末の通知を見たところ唖然とした。
本当に大好きで自分の人生に多大な影響を与えてくれた存在が突然居なくなってしまった。その日はいつ以来だろうか、声を上げて泣いた。いつかはその日が来るであろうとも今ではなかろう。神も仏もありゃしない。居たとしてもそいつは大馬鹿者だ。妙な憤りすら覚える。気を紛らわすために寒空の下を歩いてみたが、自然と涙が滲んできてしまう。しばらく音楽を聴けなかった。

今少しずつ音楽を聴き始めた。
それにしても声を上げて泣くほど衝撃を受けたところで中々実感が湧かないものだ。きっとこれは到底受け入れられないという自身の気持ちの表れでもあろう。今頃向こう岸ではあの人に挨拶してるのかなとか、はたまたあの人にはまだ早いぞって叱られてるのかなとか、これからどんなセッションを繰り広げるのかななどと明るい想像をしながら好きな曲を掛ける。やっぱり上手いな、格好良すぎるだろとかつぶやきながら。

これから我々は高橋幸宏が居なくなった世界を生きていく。偉大なアーティストの功績は残り、その“遺伝子”は絶えることなく受け継がれていく。すべて素晴らしすぎる。

幸宏さん、これまでもこれからもずっと大好きです。あなたが居る時代に生を受けて、素敵な音楽、言葉、ファッション、そのすべてに出逢えて本当に良かったです。
たくさんの愛をありがとうございました。安らかにお休みください。

(坂本龍一『12』生命の刻まれた音を聞きながら。)

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もっと賢く逃げていただく

2020年03月29日 22時29分07秒 | 音楽

去る3月13日~14日、宿と車中で勢い任せに書き散らしたものを貼り付けておく。

2020/3/13 会然TREK 2K20▲03
のっけからSPEED TUBEで本ライブへの気概を会場の隅々まで撃ち込むかのような平沢氏の力強い歌声と演奏&本日に至るまでの色々な想いが駆け巡りあっけなく泣いてしまった。二発目のルクトゥンから爆走しP曲の乱舞まで付いたえらいサービス満点の曲順。高音は相変わらず驚異の安定感で突き抜けていた。
今回はご本尊をしかと拝めるお立ち台付き。マントラ射出はお立ち台のお陰で後方の観客までしっかり射抜かれていた。見せ場づくりに最適かつ低身長馬骨や後方組も見やすいからお立ち台は今後も導入していただきたい。
舞台上に設置された会然TREKの▲背景とLEDビジョンはシンプルで引き締め効果を生む。チラ沢も見えてニンマリ。あの▲を鼻に見立ててLEDの両サイドに<●><●>映してヤイヤイしてくれないかな…などと妄想していたのは私だけだろうか。
あとは忘れちゃいけない、レさんの生ドラムくそカッコいい。既存曲に新たな息吹をもたらす強烈なパワー。橋大工や白く巨大でのようなスローテンポで力強くリズム刻む系の曲でも親和性バッチリだったとおもう。既存のリズムトラックを抜いているお陰か、楽曲のストリングス系の音なんか良く抜けて聞こえてきて新たな発見があったのも嬉しい。
あれこれ節操無く書き綴ってきたが、総括すると、盛り上げに徹した曲順も良かったし、ここ数年のライブで最高レベルじゃないかと…ってあんた毎度言ってるんじゃないか、それ……。まあ、世の中がこんなになってて、きっと我々が想像つかないくらい関係者の皆様も苦慮して決行してくれたこのライブ、本当に感謝しかない。のっけから泣かされて(一生付いていきます)と心に誓うことn回目。すべてよし。それでよし。

2020/3/14 会然TREK 2K20▲03
開幕一番におやすみDOG。ギターソロにしれっとのこりギリギリのリフぶち込んで止めを刺す仕様。お次の遮眼大師では勢い余っていつもより多くマントラを放ち色々な意味で殺傷力倍増という、二日目も飛ばしまくりのオープニングだった。
レさんの有機的なドラムがヒラサワ式シーケンスに乗っかるのは全く癖になる。MOTHERの前奏ドラムロールから展開される前のめりな疾走感は最高に気持ち良いし、HUMAN-LEで原曲の淡々としたリズムトラックを廃し隙無くオカズを挿入するアレンジは本楽曲のベストテイクなんじゃないかとすらおもえる。生ドラムのお陰で音像の隙間から抜けてくるコーラスやブラスセクションに本日も耳を傾けていた。
パラコザで遊んでからキリッとスイッチョンに切り替えるパターンは二日連続やっていただいて嬉しい。泣きの橋大工は声の伸びが抜群。そういや、初日の平沢さん物凄くイヤモニ聴き辛そうだったけど今日は調整が良かったのか耳に手をやることなく伸び伸びと歌ってたのが印象的だった。
あとは何といってもコヨーテ。しかもライブ初披露の第6フォルマントVerという。そりゃもう、ハイ!しますよハイ!これが聴けただけで何だか色々報われたような気分。いやはや生きてみるもんですよ奥さん。
白く巨大ではやはり生ドラムの相性の良さでしょう。あと、レーザーハープ→ギターソロ交互にやるの器用すぎ。
二日目終盤は曲順入れ替えによりLOOPING OPPOSITIONからのスピッチュー繋ぎだったけど、改めてサービスが過ぎるよ。LOOPING~で会人の方を向きながら(この曲がやりたかったんだろ~)って煽るようなヒラサワにチョハニクミエスン。
締めはアンコール三曲の太っ腹。幽霊飛行機はサービス曲と捉えてよろしいのか。トリプルEVOになって楽しそうに振り回す会人が可愛い。つーか、EVOベース遂に来たか!と。しれっと楽器フェア。ルクトゥンは最後とばかり思いっきり巻き舌で叫んで馬鹿騒ぎさせていただきましたよ。そういや、二日連続ラストのPLANET-HOMEは遠回しに「帰れーっ!」ってことなのかな。(違う)
というわけで、冷静さを失い双眸より落雷した初日と変わって、二日目はじっくり聴き込むことができた。振り替えれば先の宣言通りスタンディングライブに特化した停滞より前進を選ぶ怒涛の曲順。兎にも核にも無事に二度目のハイブリッドライブが開催出来て本当に良かったに尽きる。重ね重ね全方位に感謝しかない。あとはグッズ通販でガンガン金を落とすだけだ。終わりよければ、すべてよし。これでよし。


神様だから仕方がない

2019年04月21日 23時51分05秒 | 音楽

Twitterのほうには到底書ききれないので4月19日Kraftwerk東京公演最終日の感想諸々書き残しておきます。


まずは物販ということで16:00頃に並びはじめるも異様な人気のサコッシュは買えず。しかしながらツアーパーカー&ずっと欲しかったアウトバーンロゴのTシャツに、2013年の赤坂で買えなかった本2冊を入手できたので良しとする。

ちなみに3D本は在庫最後のほうで若干ビニルが破れて表紙に汚れがついていたのだけれども、スタッフさん「カドのところ汚れありますけど大丈夫ですか?」あたい「OKです!」の即答で完売というギリギリセーフでありんした。お家で拭き拭きしたら直ぐに汚れも取れたので万事OK。


会場に入ってメカノの店長さんを見かけつつ、座席へ。ファルク寄りの13列目という、思いの外前のほうの席だったのでテンション爆上がり。
客入れの例の電子音が流れ始めてそわそわ。ドイツ人らしく(?)定刻に始まるのがKraftwerkの良さの一つってなわけで、客電が落とされ“Meine Damen und Herren~”で会場は一気にヒートアップ。毎度言っている気がするが個人的に“シュクジョ シンシノ ミナサマ”をもう一度やってくれないかなと……。

で、本編へ。以下印象に残ったことなどメモ。
ド定番のNumbers~Computer Worldでの入りはやっぱりKraftwerkのライブに来たぞー!って感じで(そらそうだろ)嬉しいよね。赤坂で初めて3D観たのがComputer Worldの日で、幕が下りると同時に数字がビショビショに降りかかってきたあの全身が痺れる衝撃と感動を思い出しつつ、サマソニから約5年ぶりの3D演出&生演奏に浸る。
Home Computerはよく間奏でやってるテーマとリズムトラックの掛け合いっぽい始まり方が意外でクール。続いてのComputer LoveはThe Catalogueに近いアレンジだけど若干ベースが跳ねてくれてニンマリする。しかし個人的にComputer Love好き好きマンとしては最近のバージョンだと2013年版が至高だったり……。
何だかんだオーチャードホール行ったのは初めてだったのだけれど音はバッチリだったとおもう。The Man-Machineなんか低音がビシビシ効いてて凄く気持ちよかった。高域から低音まで嫌味のない処理されてるなあなどと素人ながらおもうわけでPAさん良い仕事されていらっしゃるのね。
Spacelabは謎の円盤UFOがフジヤマ~東京タワーを巡りオーチャードホールへ軟着陸というサービスに喝采。
Autobahnは最初ロゴの3D処理が上手くいっていなかったっぽい?ずっと2重に見えてて疲れ目がこんなところで…?とおもって思わず3Dメガネを外してしまった。ラルフ御大がフィルターグリグリしまくりのブッ太いリードシンセで弾き倒してくれて、ラストスパートと言わんばかりラジオボコーダーでそのまま最後まで駆け抜けるの本当に格好良かった。欲を言えば全長版をまたやって欲しい。
Radioactivityはやはり色々想うところがあるよね……。ラルフ氏がわざわざこの国まで来て例の歌詞で歌ってくれている意味とか色々噛み締めつつ聴いてると堪らなくなってきて、ライブだと毎度目から汁が出てしまう。愚行はFUKUSHIMAで終わりにしないとな。
Electric Cafe改めTechno Pop好きとしては(この言い回し何度目だ)Electric Cafeやってくれたの滅茶苦茶嬉しかった。例のデッデ♪のベース音に体揺らしつつ、(そのままThe Telephone Call行っても良いのよ。カールおじさんいなくても歌っちゃって良いのよ。)などと目の前の4つの卓に念を送るなどしていた。
TEEはデュッセル戻ってイギー・ポップとボウイに会うぜのくだり歌ってくれたの嬉しかったなあ。あとMetal on Metalの音響、脳みそ揺れるんじゃねえかって衝撃だった。
The Robotsは4人がステージからはけた状態で始まって、このまま映像だけじゃないよなとおもったらバックスクリーンが下がってロボット登場に会場大盛り上がり。演出の都合上、2階席のほうから先に歓声が上がるのは面白かった。初日はロボットいなかったらしいけど、ずっと映像観させられるのはそれはそれでシュールで面白い気が。どうでもいいけど、スクリーンの真ん中あたりなんか汚れてなかったっけ……?終演後に近づいて見たけどなんか黒っぽいの付いてた気が。ちゃんとぞうきんがけしないとダメよ!
Aero Dynamikは今回の公演でかなりお気に入り。フィルターとピッチベンドを狂ったように弄り倒してて物凄い過激。チャリで隊列組むどころか横殴りの暴風雨で前進めんのかって感じで最高。
ご当地ソング電卓は今回大合唱にならず残念だったけど、合唱の代わりに大きな手拍子で神々をおもてなし。個人的に大合唱で迎えて神々に日本公演楽しかったな~また来たいな~っておもって頂きたかったけれども……。まあ、今回の公演はスタンディングじゃなくてじっくり聴くような雰囲気だったし、結構若いファンも増えてたみたいだからその辺は次回の来日公演でということで……。
“Boing!Boom!Tschak!”が始まると来たー!という思いと、これでお別れか…という複雑な心境になるのはいつものこと。やっぱりTechno Popのメロの旋律大好き。これも何度も言ってる気がするが、あれだけで10分くらいやって欲しい。最後のソロではヘニングが相変わらず本気出せば出すほどガニ股になり、それをお父さんのような優しい目で見つめるラルフ御大の御姿を見ることができてほっこり。ラルフ御大のソロが終わり“Good Night! Auf Wiedersehen! Sayonara! ”の締めで自然にスタンディングオベーションになったのは良かったなあ。今回も「ラルフありがとー!」と渾身の歓声を送った。演奏が終わって客電が点いてもずっと良い雰囲気のまま拍手が続いてて、これひょっとして奇跡のアンコールが…と若干期待しつつも終了。

さて、ここからが大変でして。例のサイン会ね。Twitterでサイン頂いている方々の情報がちらほら出ていたので、運が良ければ私もと公演に先立ち神楽坂の神社でお参りまでして出待ちしてたんだけど、まさか本当に頂いてしまうとは……!!
どうやらこれまでの情報から裏口で出待ちしている組と正面玄関組がいたっぽくて、私はよく分からなかったのでとりあえず正面玄関で待っていた。正面玄関にでかいワゴンのハイヤー2台が止まってて、どう考えてもこれに乗るだろ!って感じで皆さんそわそわ。そんな中、外国の方が「これデコイじゃね?」みたいなこと言ってておもわず笑ってしまった。
やがてスタッフさんが誘導を始めて、周囲がざわつきはじめる。スタッフさん「道側に寄って待っててください!慌てないで大丈夫です!皆さん順番になりますからね~!」って言ってくださって、もうこの時点でスタッフさんも神なわけですよ。公演直後に100名超の浮足立ったファンたちを上手く捌いてて、誰一人落とさない姿勢、本当にグッジョブで感謝しかない。
オーチャードホールの正面玄関にスタッフさんの神捌きで列が形成され、私も隊列に加わる。スタッフさんたちの無線連絡が激しくなり、そわそわスピードメガマックス!玄関奥のカーテンが開くと御神体が!!
列に並んでた周りの人たちと騒然。こんなことってあり得るのか。あのKraftwerkがサイン会!?約2時間の公演直後に無償でこんなファンサービスしてくれるなんてあり得るのか。列の順番が近づいてくるにつれドキドキが止まらない。「もっと金払わせてくれ!グッズならいくらでも買うよ!いやもう、なんなら各メンバーの前に賽銭箱置いてくれ!Kraftwerk神社造営しようぜ!!(懐かしい)」などと周囲の方々と異様なテンションで盛り上がりつつ、いよいよ自分の番へ……!!
ゴッドを目の前にドギマギしつつ、デタラメな英語でラルフ御大に16歳くらいの時からファンで~今宵は大変素晴らしいショーで~などと想いを伝えつつ…第二外国語の独語は全く役に立たねー!ダンケシェーン言い過ぎだバカ!そんな私の拙い言葉にもしっかり目を見て真摯な対応をしていただいて心臓バクバク&泣きそうに。
ファルクは直後言葉を失って“あー…あー……”ってなってる私に優しく笑いかけてくれて、一緒に“わーわーオーマイゴッド”みたいに盛り上がりながらサインしてくれてあまりの優しさに死にそうに。
フリッツはダンケシェーン言ったら深く頷いてくれて、こっちの目を見据えてくれて滅茶苦茶クールな対応。
最後のヘニングは半袖にメガネ姿が印象的。もうテンションがおかしくなっていたので、クールなメガネですね!それ3Dじゃないですよね!みたいな馬鹿なことをデタラメ英語で言ったら素敵スマイルを頂戴しました。申し訳ございませんでした。


そんなこんなで、一通りサインが終わり、周りの方々と言語を失い「あー…あー……」言いながら帰路へ。安直な言い方かもしれないけれども、ゴッド・オブ・テクノによるまさに“神対応”と言わざるを得ない。帰り道もしばらく心臓バクバクさせつつ、ずっと大好きで私の人生に影響を与えてくださった方々にあんな至近距離で会ってサインまで頂いてと、色んな思いが込み上げて目ウルウル状態のまま電車に乗った。Kraftwerkメンバー各位は勿論、改めてスタッフさんたちにも感謝。


あんれま、さくっとメモ書きするつもりが結局長くなってしまった……。
個人的に魔境での生活の都合上1日だけ参戦した今回の公演だったわけだけど、生まれてきて良かったとおもえる最高の体験ができて幸せでありました。今回はベストセレクション的な曲順に加え毎度のことながら進化を感じさせるアレンジを堪能できて大満足。ラルフ御大72歳だけれどもチャリのお陰かまだまだ元気。毎回つい今回が最後かな…などとおもってしまうけれど、是非とも来年も日本に来て頂きたいですよ。もう新譜は気が向いたときに作ってくれればいいから……!!


テクノポップ例大祭

2014年08月24日 16時17分19秒 | 音楽

2012年 NO NUKES、2013年 赤坂BLITZ 3D単独公演に続き…なんとまあ、三年連続でKraftwerk御一行が来日!!
いやはや、ベンチャーズ化してもいいから毎年来日してくれなんて冗談で言っていたら本当に今年も来てしまったよ。日頃からデュッセル方面に祈りを捧げておくもんだ。というわけで、去る8月15日ソニックマニア(以下ソニマニ)&8月17日サマーソニック(以下サマソニ)に神様を拝みに行ってきた。こちらに恒例の備忘録を。(例によってKraftwerkメインで……)

■8月15日 ソニックマニア

M-01:The Robots
M-02:Spacelab
M-03:Numbers
M-04:Computer World
M-05:Home Computer
M-06:DENTAKU
M-07:Autobahn
M-08:Radioactivity
M-09:Tour de France 1983
M-10:Tour de France 2003
M-11:Trans Europe Express
M-12:Music Non Stop

■8月17日 サマーソニック

M-01:The Robots
M-02:Spacelab
M-03:The Model
M-04:The Man Machine
M-05:Numbers
M-06:Computer World
M-07:Home Computer
M-08:Computer Love
M-09:DENTAKU
M-10:Autobahn
M-11:Radioactivity
M-12:Trans Europe Express
M-13:Tour de France 1983
M-14:Tour de France 2003
M-15:Music Non Stop

ソニマニは22:00から開演ということでゆっくり家を出ようと思ったら「3Dグラス配布は無くなり次第終了」の旨告知があり、単独公演での物販列阿鼻叫喚のトラウマ再び。早く行ったほうがいいかなと思いつつダラダラしていたら開場時間から約1時間遅れでの到着。幕張よ、遠すぎるんじゃー!!(自身の遅刻職人っぷりを棚上げ)
会場に入るや3Dグラス受取場所まで一目散。これまた遠い……。ようやっと受け取ったがなんのことは無い、大量に持ってきてくれていた!いよっクリングクラング社長、太っ腹!!

ちなみにこんな感じで一箱100枚入り。

余談だが、サマソニのとき会場のお姉さんに「どのくらい持ってきてるんですか」って訊いてみたら、笑顔で「うーんと、かなりありますよ~」ってw
確かにでっかいダンボールに詰め込まれているの見て「まあ、かなりだなあ……」と納得した次第。結局サマソニに至っては取り放題状態だった。

さて、話を戻して、ソニマニは会場に入って前から2ブロックほどファルク寄りに陣取る。

一方、サマソニでは世界のナントカが終わってから若人らがバーッと会場を出て行ったので、前から2列目&ラルフ寄りという良好なポジションに陣取れた。
で、なんと貴重なライブセットの準備を目の前で拝めるという。

準備中、3D映像調整でThe man machineのネタバレや、サウンドチェックでComputer Loveのイントロ、Music non Stopのヘニングベースらしき低音が流れるとニヤニヤワクワクが止まらないっ。

お客さんはイベントの特性上からか若い人が多かった印象(あ、あたいも若いケドね!)。とはいえ、当然オフィシャルTシャツや自前の赤シャツ黒タイ、例のワイヤーフレームぽいシャツを着用してらっしゃるなど気合の入った方々も沢山いた。

開演が近づくと例の電子音&照明が落ちてくる。そわそわ。
そして「Meine Damen und Herren~」で一気にヒートアップ!

お馴染みのSEが聴こえ大盛り上がり!垂れ幕が落とされて御神体の登場&The Robotsへ!
今回のライブは単独公演と違い、メインの3Dビジュアルのほか、左右にアーティストのライブ映像を流すLEDサブスクリーンが取り付けられていた。ここに映る映像が「WE ARE THE ROBOTS」の文字や線画ロボットのダンスなどメイン映像と完璧にリンクしていて凄くカッコイイ。フェスVerのKRAFTWERKはいつもと一味違うのだね。サマソニではほぼ最前列でメンバーの動きが良く見え、一瞬ラルフがロボットダンスをしておどけてみせるなどニヤニヤが止まらない。

Spacelabでは3D効果の高い宇宙船の映像がやはり見もの。日本列島が映し出されると大きな歓声。加えて、昨年の単独公演では無かったUFO登場バージョンが見れたのは嬉しい。この曲は2番に入ってからのビョ~ビョビョ~♪みたいなズ太いベースが大変ツボでして、会場でタイミングに合わせてアホみたいに腰を落としながら踊っていたのはあたいです。UFOは無事幕張に着陸。

サマソニではSpacelabのあとにThe ModelとThe Man Machineを追加!
The Modelお馴染みのラルフおじさまの掛け声「Eins, Zwei, Drei, Vier」で「おぉ~」と歓声が上がる。The Modelはキーボードを弾くヘニングのドヤ顔にも注目なのだ。(何もしてなくてもドヤ顔に見える説あり)
The Man Machineは、3D映像テストのみかと思ったらネタバレ通りやっていただき嬉しかった。ライブで聴くとリズムセクションが力強くて大好き。必死にヴォコるラルフさまも素敵。

お次はソニマニ&サマソニ共通、Numbers~Computer World。昨年の単独公演はComputerWorld回を初めて見て3Dの数字がビショビショ降りかかってくるのをパンツがビショビショになるくらい興奮したもんだ。今回もあの感動と興奮が蘇る。しかしまあ、Numbersは単独公演と違って濃い目のファンが少ないのか「イチ!ニィ!サン!シィ!」の合唱が少なくてちょっと残念。
あと個人的にここ数年のComputerWorldはもう少しアグレッシブなアレンジでもいいのよと思っていたりする。フリッツ電子ドラム叩け!(暴言)

Home Computerは昨年と比べて中盤のテーマとリズムセクションの掛け合い部分あたりアレンジを変えてきていた。ラルフのキーボードがオリジナルのIt's More Fun to Computeに近い間延びさせたような弾き方に。様式美を貫きつつ、毎度少しずつアップデートされていくのだね。

サマソニではこの次に待ってました皆大好きComputer Love!準備中のイントロクイズ通りちゃんとやってくれたよー!これまた昨年とアレンジが違う。昨年はすぐにぶっといベースが入っていたんだけど、今回は前奏の後にベースが入るという。ベースの音色も大変好みでありやして、終盤でヘニングのベース出ずっぱりの部分はやはりニヤつくねえ。

さあ、お次はご当地ソングDENTAKUだ!合唱だ!と思ったら、合唱してる人少ないなあ……。「もう、男子ちゃんと歌いなさいよ~」と合唱コンクール練習中の三つ編みツインテ学級委員長の気持ちに。まあ、フェスだからしゃーなしか。今回は黄色バックの「クラフトワーク 電卓 クリング クラング プロダクション」映像は使ってくれなかった。ちなみにサマソニでは最後に「ボクハ オンガクカ デンタク カタテニ」を1回追加のサーヴィス有り。 

Autobahnはまったりと中休み。サマソニでは初っ端からシンセベースの入りを間違えたヘニングにフリッツがツッコミを入れる(ように見えたんだっ!)掛け合い漫才に思わず爆笑。テクノのライブはこういうトラブルも貴重で、ファンにとってはご褒美なのですよ。

さて、Autobahnは画面が暗転して「fah'rn auf der Autobahn~」が始まる前に終了。最初フェス用のショートVerと気づかなくて、急にラルフにスポットライトが当たってゴニョゴニョ喋りだしたからマシントラブルかと思った。
ところが、神の声に耳を傾けたら「この曲は友人の坂本龍一さんに翻訳してもらいました(英語)」「ハヤイ カイフク ヲ オイノリシテイマス」と中咽頭癌で療養中の教授へのメッセージが……!!

そして始まるRadioactivity!あかんKraftwerkが泣かせに来た!「日本でも放射能~」の日本語歌詞から後半The MIXの英語Verに切り替わる辺りで何か目の前に変な汁が広がって良く見えねー!
ちなみにソニマニ&サマソニ両日ともラルフのAutobahn~MC~Radioactivityという流れだった。ありがとうラルフ。

こうして振り返ってみるとTour de France1983&2003とTEEはソニマニとサマソニで順序が入れ替わっていたのだな。
Tour de France1983はやはりテーマが美しい&会場に響くスラップベースぽい音色は癖になる。ただ、チェーンの音の立体感なんかはやはり単独公演のサラウンドに及ばんよなあ。2003はオリジナルとは違うオクターブなベースとEtap2のお歌にEtap3のシンセソロぶち込みが好物。
TEEはMetal on Metalに入ってからの轟音の掛け合いが大迫力で見事なんだけど、これもやはり幕張は音が限界か……。

さあ、最後はMusic Non Stop。フェスとあってBoing Boom Tschak~Techno Pop~Music Non Stopの組曲とはいかなかった。Techno Pop大好きなのでちと残念。
お馴染みのメンバー各々ソロで退場するわけだけど、相変わらずラルフはフリッツやヘニングをお父さんのような目で見守りつつ体を前後にノリノリw
フリッツ&ヘニングは特にサマソニではエグいエフェクトを掛けていた印象。ラルフのソロはソニマニのときキーボードの音が出ないトラブルがあったのでヒヤヒヤした。

というわけで、今年も「ラルフありがとー!」と叫んで終了。思い切って両日とも参加してよかった。
全体的には、同じ幕張開催だったNo Nukesの時に比べれば音は良かったと思う。まあ、個人的にはサマソニでトリを飾ったわけだから、アンコールでPlanet of Visionsとかやって欲しかったけど…贅沢言っちゃあいかんか。あと、フェスだから仕方ないけど、先述のAutobahnやMusic Non Stopなどフルバージョンで聴きたかったな……。なので、引き続き良い子にしてデュッセル方面に向けて単独公演をお祈りしようと思いまする。

リーダー兼クリングクラング社長のラルフ・ヒュッターさんは先日誕生日を向かえ、御年68歳。チャリに乗って足腰矍鑠、元気にEins, Zwei, Drei~♪ずっといつまでも長生きしてください。来年もファン一同お待ちしております。


クルクルミラクル

2013年12月10日 23時17分58秒 | 音楽

すわ、今年に入って3遍しか更新してないことに気づいた。由々しきことじゃ。
なんぞネタないかということで、今更だが核P-MODEL新譜の感想などちょいとメモしておく。

01: гипноза (Gipnoza)
ノイジーなテーマ、縦横無尽に飛びまくる音、安定のバカコーラス、飛ばし気味のギター。前半の飛ばし方に比べサビはやや大人しいイメージもあるけど、タイトル曲としては充分な威力かと。カタストロフィー~の上昇するメロとコーラスが大変好み。
シャッフル再生させて思ったんだけど、前作ビストロンのBig Brotherから繋がりやすいのはノイジーなリードシンセの音色が似ているからだろう。というか、音源同じもの使っているのかね。

02: それ行け!Halycon
縦刻みのリズムトラックと右チャンネルのピコピコがP-MODEL臭を醸し出すぜい。とどめとばかりに田中靖美氏がキーボード参加で目出度く“パロディ”の完成。
ピンクの兎が笑いながら包丁かざしてスキップしてくるような、色々おかしい3分未満のサクッと聴ける楽曲。胡散臭い曲はお家芸さねぇ。

03: 排時光
本作は1~3曲目までのテンションが凄く好きでして。
この曲はGood Morning Human~の変態的コーラス、予告無しにマイナーからメジャーに転調するトリックなど「らしさ」がいっぱい詰まっている。最初聴いたときは「気持悪い(褒め言葉)」などとゲラゲラ笑っていたものだが大好きになってしまった。
しかしギターがいいよねえ、ギプノーザ。EVO導入してから色々使い込もうとしていらっしゃるのか、ギター率の高さにはニンマリさせていただいとります。

04: 白く巨大で
勝手にアンチモネシアの姉妹曲と思っている。
スローテンポの曲であっても核Pの音はビキビキよの。各楽曲のシンセ音源はキーボードマガジンではあまり詳細は触れられていなかったが今回もSynth1メインで賄っていらっしゃるのか。

05: Dμ34=不死
前奏はEnolaにも似つつ、6拍子→4拍子というこれまた「らしさ」の詰まった一曲。個人的に怪しげな雰囲気のメロ部分が好み。
ふぅ~~~しぃ~~~は思わずマネしたくなる。というか、もうしてた。
導入部で使われているガラスを擦った音というか蒸気の抜ける音というか(良い表現が浮かばん)、あれって王道楽土で使用した音源と同じっぽいなあ。今作はヒラサワ音源ライブラリーも堪能できるわけですなあ。

06: Dr.древние (Dr.Drevniye)
よ、読めない…。ドレヴニヤ?
のんびりした曲調なんだけれど、これまた結構歌詞はドギツかったり。重戦車のような広告の声に耳を傾けていたら突然πドゥアーーイ!など始まらんかと構えてしまいますね(始まりません)。
敢えてリズムに乗せず、電子信号のような断片的ギターソロを披露するEVO宣伝部長の確かな腕前。

07: Parallel Kozak
1月に控えるライブのタイトルすな。二重展望シリーズ的な位置付けでよろしいのだろうか?ライブでは出囃子や曲間で使用しそうな一曲。バージョンも複数展開したりして…。
コザック?ダンスではないか。途中の変拍子でコサックもズッコケそうな裏切りっぷりは流石。

08: Alarm
ここいらからラストスパートに入りますな。疾走するシーケンスパターンの気持ちよさに加え、ギターがこれまたデストロイモードじゃあないですか。ギター嫌いとか言いつつ、そうか、新しいおもちゃが気に入ったんだねぇ?よかったのう、よかったのう。ニヤニヤ。

09: 109号区の氾濫
ランタンなら不要~部分をサビのモチーフに転用はお手の物。そんで、またギター。ほんと高音から低音に飛ぶよねえ。
どうでもいいけど、今回のガン飛ばしたジャケ写といい、歌詞カードといい、相変わらず強烈なアーティストイメージを。油断して開いた特設サイトで睨まれたときは強烈な眼光に殺されそうになったからなあ。あの変な服も一体どこで見つけてくるんだか…。

10: Timelineの東
このアルバムでは異色といえば異色なのか。狙い方がずるいっすよ~。この曲好きな人多かろうね。
ヨナ抜き節で疾走するテーマは巡航プシクラオンを思わせつつ、これまでの楽曲からガラリと雰囲気が変わる。まるで突然曇天に射す一筋の光のような。
道を東へ~で背中を押される。サビ直前のオクターブ下げた歌い方もずるいっすよ~。ギターソロも狙いすぎっすよ~。暗闇の中で“正気”や“真実”に気づいた人々とその邂逅への賛歌だとすればTOWN-0~や上空初期値あたりに通ずるものもあるのかな、などと勝手に解釈を……。

てなわけで、ダラダラと書いて参りましたが、個人的に好きなのは1~3、5、9、10曲目あたりかな。
1月はどうやら無事ライブ参戦できそうなのでワクワクさんでございます。PEVO星人は出てくるだろうし、新兵器登場などはあるのか。
さておき、前作から9年経っているというのがね、 なんともはや。9年前といえば、ヒラサワファンでも無かったしなあ。はて、あの頃わたくしは一体何をしていたか、社のガラクタの中にそっとしておこうか……。


テクノポップの日

2013年05月20日 23時45分23秒 | 音楽

さて、続きです。

コンピューターワールドの日のほうにいっぱい書いたこともあるので、今回は主要な部分のみ、さらっと記述します…。

●2013年5月14日(火) 赤坂BLITZ  DAY 6 『テクノ・ポップ/Techno Pop』



1.ELECTRIC CAFE
2.THE TELEPHONE CALL
3.HOUSE PHONE
4.SEX OBJECT
5.AUTOBAHN
6.RADIOACTIVITY
7.TRANS-EUROPE EXPRESS
8.THE ROBOTS
9.SPACELAB
10.THE MODEL
11.NEON LIGHTS
12.THE MAN MACHINE
13.NUMBERS
14.COMPUTER WORLD
15.HOME COMPUTER
16.DENTAKU
17.COMPUTER LOVE
18.TOUR DE FRANCE 1983 + INTRO
19.TOUR DE FRANCE 2003
20.PLANET OF VISIONS
21.BOING BOOM TSCHAK
22.MUSIQUE NON STOP
(セットリスト:http://www.udo.jp/News/201305/index.html より転載)

ここ数年一番のお気に入りになっているElectric Cafe改め「Techno Pop」の日です。これまでライブ演奏されてこなかった曲があるのも、この公演を外せなかった理由の一つ。

まずは、垂れ幕が落ちると同時に、ぽ~んんぽ~んきゅぽっぽぽっぽっぽっぽぽ~ん♪(しつこい)で、イーレークトリック・カッフェー♪という意外な始まり。ボイン♪で来るかなと思っていたんだけどなー。

で、2曲目は待ってました!みんな大好きTHE TELEPHONE CALL~HOUSE PHONE!



この曲をライブで見られる日が来るとは本当に涙モノですね。例の哀愁漂う主旋律にぶっといベース、力強いリズムトラック、飛び交うダイヤル音と呼出し音のSE…洗練された音響が容赦なく降り注ぐ。
しかしまあ、あくまでカールおじさんの曲って位置付けなのか、やはりラルフは歌ってくれなかった。この曲、やはり歌が欲しいんだよなあ。いっそソフトウェアにボコーダーヴォイスで歌わせる形式でもよかったんじゃないかな、って、それ東京クラフトワークじゃんか。

お次は蒲田行進曲じゃなくて、SEX OBJECT。これもやっとライブで聞けたという、嬉しい一曲でした。まあ、Techno Popの日だから当たり前なんだけれど、前半からクライマックスになっちゃってるよね。

その後の曲目は、演奏順こそ違えど昨日とほぼ同様のもの。
それにしても、とりわけAUTOBAHN、COMPUTER LOVE、PLANET OF VISIONSあたりのアレンジは神がかっていまして(神様ですから当たり前)、この日も全身の毛穴が鳥肌みのりんでございます。
今回のライブアレンジは是非とも記録を残していただきたいと思います。3Dを再現するのは難しいと思うのでDVDは諦めるとして、やはり正式に何らかの形で音源をリリースして欲しい。Minimum-Maximum2でもいいし、何ならThe Mix2でもいいや!夜寝る前に神様によーくお祈りしときます!!

この日の終幕もBOING BOOM TSCHAK~TECHNO POP~MUSIQUE NON STOPの流れ。
ラルフのおっちゃん、今日も前後左右にノリノリだぜー!


こっちもノリノリで写真ブレっブレ!というわけで、各メンバーにいっぱいのありがとうと拍手を送りテクノポップの日が終了。

今回のライブは、新たな音作りとアレンジに加え、3D映像&サラウンド効果による、ラルフの仰るところの、まさに総合芸術(Zusammengesetzte kunst)だったと思います。
で、こんな素晴らしいライブをですね、何で最終日行かなかったかなーという。一時は大阪遠征も考えたけどそっちも見送ってしまったし、本当に愚かでございますよ。アンコールやるとか一体どういうことなの!?
POCKET CALCULATOR~電卓~PLANET OF VISIONSからの4人揃ってお辞儀とか、一体何ですかーーーーー!!!?
Twitter等の情報を中心に見守りつつ、在宅オーディエンスを気取っていた私はいつの間にか血の涙を流しておりましたよ……。

ラルフもそれなりにお歳を召してらっしゃり、今回の来日が最後かもなんて思ってしまうこともあるけれど、是非また来日お願いしますよ。てか、終演後クラブに行っていたというタフ爺っぷりだし、チャリで鍛えてるから健康面はまだまだ大丈夫でしょう!
本邦ご当地ソング電卓で会場が一体になる感じ、Kraftwerkメンバーたちもきっと凄く嬉しかったんだろうなというのが伝わってくる演奏だったし、きっとまた来てくれると信じています。できれば新譜を引っ提げてのツアーで宜しくお願いいたします!



さて、ここからは番外編…。実はテクノポップの日が最後の参拝ではないんです。ちょうど5/15は日比谷付近で所用があったので、前2日の興奮が抑えられず、ひょっとすると最終日のチケットもあるかな~などとアホ面して赤坂まで行ったんですよ。まあ、当然前日に無駄に理性効かせて買わないの愚を発動したお陰で売り切れだったんですけど…。しかし、ちょうど小金があったので、このタイミングでずっと買わずじまいだった独語版リマスターCDボックスを買うことができたので良しとします。良しとしないとやっとれんじゃないかっ!あたいのバカバカ~!
物販で聞いたTHE MAN MACHINEが最後のKraftwerk。バカな思い出と共に一生忘れませんとも。Vielen dank, Kraftwerk.


コンピューターワールドの日

2013年05月20日 02時28分34秒 | 音楽

Twitterのほうでは散々騒いでいましたが、ゴッド・オブ・テクノKraftwerkの3Dライブに行ってきたので、こちらに備忘録を。
ラルフ様の撮影許可があったので写真を交えつつ。



仕切りのウドーさんの言葉をお借りすれば、「ニューヨーク MoMAやデュッセルドルフ、ロンドンで大絶賛を浴びたアルバム8枚を日替わりで演奏するツアー『3-D CONCERTS 1 2 3 4 5 6 7 8』が東京でも開演!」つーことで、こりゃえらいこっちゃと御神体を拝みに出掛けたわけです。

しかしまあ、チケットを買う2月の段階では¥9,500-/1DAYってことで、すっかり信心の足りない私はビビッてしまいまして、ほとんどの公演は平日だし、まだスケジュールも分からんことだからと主要な公演に絞るの愚に出たのでございやす。1日1アルバムずつというコンセプトではあるものの、残りの時間は別のアルバムから代表曲により埋められる形式であるからして、2公演くらい行けば御の字だろうと思ってしまったのですね。こうした判断の誤りというのはいつの時代も枕を濡らす涙へと通ずるのですなあ…。
誰しも狙うであろう「人間解体」の日は親族の慶事によりスケジュールが埋まってしまったので(個人的にKraftwerk来日ほどの慶事はないのだが、というのはさておき……)、電卓大合唱に参加すべく「Computer World」と、個人的に一番好きなElectric Cafe改め「Techno Pop」の日を選択したのでありました。

●2013年5月13日(月) 赤坂BLITZ DAY 5 『コンピューター・ワールド/Computer World』

1.NUMBERS
2.COMPUTER WORLD
3.HOME COMPUTER
4.POCKET CALCULATOR
5.DENTAKU
6.COMPUTER LOVE
7.AUTOBAHN
8.RADIOACTIVITY
9.TRANS-EUROPE EXPRESS
10.THE ROBOTS
11.SPACELAB
12.THE MODEL
13.NEON LIGHTS
14.THE MAN MACHINE
15.TOUR DE FRANCE 1983 + INTRO
16.TOUR DE FRANCE 2003
17.VITAMIN
18.PLANET OF VISIONS
19.ELECTRIC CAFE
20.BOING BOOM TSCHAK
21.MUSIQUE NON STOP
(セットリスト:http://www.udo.jp/News/201305/index.html より転載)

個人的に2004年ツアー、昨年のNo Nukes2012以来、三度目の御神体を拝むべく赤坂に到着。物販の先行販売に到着するも、最後尾付近に。物販が始まるや否や、売り切れ続出で阿鼻叫喚。結局ポスターのみ購入し会場へ。

会場に入ると最初のほうに貼った写真のように、垂れ幕にDer Katalogのモザイク神が映されてて、3Dっぽくブレた画が動くんですな。早速、3Dかと思って渡された3Dメガネを掛けても、まだ3Dじゃねえんだなこれが!結構騙された人いるよねコレ…。
私は前方ラルフサイドに待機。18:45頃、ライブ開始予告と後援がドイツ連邦共和国&ドイツ文化センターである旨のアナウンスがされて沸き起こる謎の歓声に笑いつつ、いよいよ会場が暗くなりお馴染みのうねるシンセとピコピコ音…ざわざわ……。

ボコーダー「Meine Damen und Herren~」うほーーーーー!!

垂れ幕が落ちると目の前に御神体!!そして始まるNumbers!!!

正直、舐めてましたよ、3Dライブ。そもそも3D映画があまり好きではない私は、わざわざ3Dにせんとも良かろうになどと、邪心を抱いておりました。本当に申し訳ございませんでした。
開始とともに会場全員一体になって「うおーーーー」「すげえーーーーー」の所謂小並感丸出しな歓声。いや、もう本当に凄いモノを見たときってこんなもんなんだよな。
3Dの数字がビショビショ全身に降りかかってくる。「イチ!ニイ!サン!シイ!」の合唱からComputerworldへ繋ぐ。やはりNumbers~ComputerWorldの流れは鉄板だよ。開始とともに一気にボルテージが上がるもの。で、ComputerWorldでは途中のBusiness…Numbers…のところがNummern…Zahlen…と独語版になるミスで超ニンマリさせていただきました。

HOME COMPUTERを経てのPOCKET CALCULATOR~DENTAKUはこの日の早すぎるメインディッシュと言うべき展開。


事前にTwitterや某大型掲示板などの情報を見た感じだと会場があまり電卓の合唱に積極的でないようで心配だったのだけど、なんてったってComputerWorldの日ですからね、もう大合唱よ。メンバーたちも声援に応えるように凄くノリノリで、フリッツがエグいエフェクトかけたり、ヘニングなんか上の写真の如く一々どや顔きめたりでもう大変なんすから。ラルフは最後に1回多く「ぼくは音楽家 電卓片手に」を歌うサーヴィスまで。日本公演ならではの神々からの大々プレゼントでした。

ComputerLoveは大好きな曲で、No Nukesのときと同じ、シンセベースがクソかっこいいアレンジ。ボコーダーの音色も大変好みなんだよ。だから、もう少し長くやってくれないかな…。原曲みたいにラルフのシンセソロを入れて欲しい。7分くらいあって良いと思うよ。

Autobahnは今回のツアー屈指の完成度。演奏がとにかく良かったのはこれ。オリジナルともThe Mixバージョンとも違うアップデートを施しており、3D映像とサラウンドが魅せる総合芸術っぷりにKraftwerkは今でも確実に進化していると感じました。


RADIOACTIVITYはNo Nukesで衝撃を与えた日本語バージョン+英語バージョンの構成。ドイツのテクノバンドが我が国で起きている事象を思い、「今すぐやめろ」と投げかける。電子音の厳かな響きと確かな言葉。英語バージョンのアレンジに行くところで、なんかもう涙が止まらなかったですよ。掛けてて良かった3Dメガネ。

TEE~THE ROBOTSはNo Nukesでも披露されたバージョン。3Dになると断然迫力が違いますね。TEEのポイントはMetal on Metalのサラウンド効果かな。今回のライブは本当に音が良い。THE ROBOTSは最初オリジナルっぽく始まるのが好き。飛び出るおっさんロボットにメロメロ。でも、やっぱり本物のロボット持ってきて欲しかったかなと思ってみたり…。

SPACELABはこれ、凄く映像が良かった。3D効果が高かった曲のうちの一つ。宇宙船が客席に飛び出してくるたびに、避けようとする人、先端を触ろうとする人がいて面白い。オープンリールのくっついたレトロフューチャーな宇宙船のコクピットの画もすごく良かったよ。

日本列島上空を宇宙船が飛び始めるサーヴィスで大きな歓声&ヘニングのこのドヤ顔。

THE MODEL~NEON LIGHTSは中休み的な感じ。美しいシンセのリフとラルフの堂々たる歌いっぷりに酔いしれる。THE MODELの映像は例のやつだったけど、途中で出てくるお姉さんが3Dメガネみたいなのしてて笑ってしまう。NEON LIGHTSはメンバーの卓までイルミネーションみたいになって大変綺麗でしたなあ。

THE MAN MACHINEは音がシャープで重低音もバッチリだった。ロシア構成主義のキューブが飛び出てくる。今回ボコーダーヴォイスもちゃんとラルフが歌ってくれてたんだけど、タイミング合わせるのがきつそうに見えたなあ。打ち込みに合わせるの大変なのかもしれんね。

TOUR DE FRANCE 1983はね、例のハアハアで基地外みたいにハアハアするやつがいたからメンバー苦笑いですよ。そして意外にも始まる「ツール・ド・フランス」コール。私もこれに乗っかりツール・ド・フランス!ツール・ド・フランス!メンバーらも意外な反応に喜んでくれてたみたいで、ヘニングは「ツール・ド・フランス」を2回ほど口ずさむ場面も。

TOUR DE FRANCE 2003へ綺麗につないでVITAMINへ。TOUR DE FRANCE 2003は上手く構成されてて、途中にEtape3の大好きなリフが入っていたので満足。VITAMINは嬉しかったな。これも3D効果が楽しい曲。できればAerodynamikもやっていただければ完璧だったのだが……。最終日行かなかったあたいのバカバカ~!

お次は、ウドーさんとこにはPLANET OF VISIONSって書いてあるけど、これExpo2000の色々なバージョンをまぜこぜにした新バージョン否神バージョンですがな!これも今回のツアーでは屈指の出来だと思いますよ。東京最終日、大阪公演のアンコールでこの曲やってるってことは、本人たちもこのアレンジはそれなりに自信があるのかも分からんね。いんやもー、めっちゃくちゃいいじゃない、いきなり始まるぶっ太いベース。びょーんびょびょーびょーびょびょーびょー♪←無理するな

ぽ~んんぽ~んきゅぽっぽぽっぽっぽっぽぽ~ん(違ったらごめん)という電子音とともにELECTRIC CAFE、そう来るかとね。会場からもどよめきが。明日聞けるもんだと思ってたけどこの日にやってしまうとは。やはりELECTRIC CAFE名曲だわさー。田中がカタカナださー。曲終わりにTelephone Callの映像が一瞬見えるミス発生に会場再びどよめく。お楽しみは明日にということですね…。

さあ、仕上げはBOING BOOM TSCHAK~TECHNO POP~MUSIQUE NON STOPの組曲ですな。これまでライブといえばThe Mixバージョンを基にアレンジしたMusic Non Stopでバイバイだったからこの展開は嬉しい。BOING BOOM TSCHAKとTECHNO POPの例の旋律が聴けて本当に幸せですわ。

最後の各員ソロパートではラルフさんがノリノリで会場も最高潮に。新人ファルクの退場からフリッツのソロ、ヘニングのソロまでお父さんのような優しい目で見守りつつ、身体を揺らすラルフおじちゃん。ずいぶん人間臭くなったもんだよなあ。ラルフの退場では2004年ツアー、No Nukes2012と同様「ラルフありがとーーー!」と目いっぱい叫んで見送りましたよ。


てなわけで、ComputerWorldの日は終了したわけだけど、会場を出てから家に帰るまでもうニヤニヤしっぱなしで不審がられたに違いない!家に着いてから「あーもー最高だったー」「あーかっこよかった」「あー大好きだよ」「あーもうずっとファンやってて良かった」と独り言NON STOP!

興奮冷めやらぬ中、翌テクノポップの日に続きます。結局いつも通り長く書いちまったよ。2回に分けます……。


マードック、命を貰いに行くぜ!

2012年09月09日 03時06分06秒 | 音楽


2:00くらいから神懸ってる。

「彼らが国を愛するように、国も彼らを愛して欲しい!…俺の思いも同じです。」(CV:ささきいさお)

かーっこいい。

掃き溜めで鼻くそほじりながらランボー4作一気観なんぞすると一日が終わるんだなこれが。
まあ、兎にも角にも、ジェリー・ゴールドスミスの勇壮なファンファーレで自分も強くなった気がするんですよ。

というわけで、衝動を抑え切れなかった。
下手なギターをご所望なら聴くがいいさ!

サビで完全に力尽きたけどな。