2012年 NO NUKES、2013年 赤坂BLITZ 3D単独公演に続き…なんとまあ、三年連続でKraftwerk御一行が来日!!
いやはや、ベンチャーズ化してもいいから毎年来日してくれなんて冗談で言っていたら本当に今年も来てしまったよ。日頃からデュッセル方面に祈りを捧げておくもんだ。というわけで、去る8月15日ソニックマニア(以下ソニマニ)&8月17日サマーソニック(以下サマソニ)に神様を拝みに行ってきた。こちらに恒例の備忘録を。(例によってKraftwerkメインで……)
■8月15日 ソニックマニア
M-01:The Robots
M-02:Spacelab
M-03:Numbers
M-04:Computer World
M-05:Home Computer
M-06:DENTAKU
M-07:Autobahn
M-08:Radioactivity
M-09:Tour de France 1983
M-10:Tour de France 2003
M-11:Trans Europe Express
M-12:Music Non Stop
■8月17日 サマーソニック
M-01:The Robots
M-02:Spacelab
M-03:The Model
M-04:The Man Machine
M-05:Numbers
M-06:Computer World
M-07:Home Computer
M-08:Computer Love
M-09:DENTAKU
M-10:Autobahn
M-11:Radioactivity
M-12:Trans Europe Express
M-13:Tour de France 1983
M-14:Tour de France 2003
M-15:Music Non Stop
ソニマニは22:00から開演ということでゆっくり家を出ようと思ったら「3Dグラス配布は無くなり次第終了」の旨告知があり、単独公演での物販列阿鼻叫喚のトラウマ再び。早く行ったほうがいいかなと思いつつダラダラしていたら開場時間から約1時間遅れでの到着。幕張よ、遠すぎるんじゃー!!(自身の遅刻職人っぷりを棚上げ)
会場に入るや3Dグラス受取場所まで一目散。これまた遠い……。ようやっと受け取ったがなんのことは無い、大量に持ってきてくれていた!いよっクリングクラング社長、太っ腹!!
ちなみにこんな感じで一箱100枚入り。
余談だが、サマソニのとき会場のお姉さんに「どのくらい持ってきてるんですか」って訊いてみたら、笑顔で「うーんと、かなりありますよ~」ってw
確かにでっかいダンボールに詰め込まれているの見て「まあ、かなりだなあ……」と納得した次第。結局サマソニに至っては取り放題状態だった。
さて、話を戻して、ソニマニは会場に入って前から2ブロックほどファルク寄りに陣取る。
一方、サマソニでは世界のナントカが終わってから若人らがバーッと会場を出て行ったので、前から2列目&ラルフ寄りという良好なポジションに陣取れた。
で、なんと貴重なライブセットの準備を目の前で拝めるという。
準備中、3D映像調整でThe man machineのネタバレや、サウンドチェックでComputer Loveのイントロ、Music non Stopのヘニングベースらしき低音が流れるとニヤニヤワクワクが止まらないっ。
お客さんはイベントの特性上からか若い人が多かった印象(あ、あたいも若いケドね!)。とはいえ、当然オフィシャルTシャツや自前の赤シャツ黒タイ、例のワイヤーフレームぽいシャツを着用してらっしゃるなど気合の入った方々も沢山いた。
開演が近づくと例の電子音&照明が落ちてくる。そわそわ。
そして「Meine Damen und Herren~」で一気にヒートアップ!
お馴染みのSEが聴こえ大盛り上がり!垂れ幕が落とされて御神体の登場&The Robotsへ!
今回のライブは単独公演と違い、メインの3Dビジュアルのほか、左右にアーティストのライブ映像を流すLEDサブスクリーンが取り付けられていた。ここに映る映像が「WE ARE THE ROBOTS」の文字や線画ロボットのダンスなどメイン映像と完璧にリンクしていて凄くカッコイイ。フェスVerのKRAFTWERKはいつもと一味違うのだね。サマソニではほぼ最前列でメンバーの動きが良く見え、一瞬ラルフがロボットダンスをしておどけてみせるなどニヤニヤが止まらない。
Spacelabでは3D効果の高い宇宙船の映像がやはり見もの。日本列島が映し出されると大きな歓声。加えて、昨年の単独公演では無かったUFO登場バージョンが見れたのは嬉しい。この曲は2番に入ってからのビョ~ビョビョ~♪みたいなズ太いベースが大変ツボでして、会場でタイミングに合わせてアホみたいに腰を落としながら踊っていたのはあたいです。UFOは無事幕張に着陸。
サマソニではSpacelabのあとにThe ModelとThe Man Machineを追加!
The Modelお馴染みのラルフおじさまの掛け声「Eins, Zwei, Drei, Vier」で「おぉ~」と歓声が上がる。The Modelはキーボードを弾くヘニングのドヤ顔にも注目なのだ。(何もしてなくてもドヤ顔に見える説あり)
The Man Machineは、3D映像テストのみかと思ったらネタバレ通りやっていただき嬉しかった。ライブで聴くとリズムセクションが力強くて大好き。必死にヴォコるラルフさまも素敵。
お次はソニマニ&サマソニ共通、Numbers~Computer World。昨年の単独公演はComputerWorld回を初めて見て3Dの数字がビショビショ降りかかってくるのをパンツがビショビショになるくらい興奮したもんだ。今回もあの感動と興奮が蘇る。しかしまあ、Numbersは単独公演と違って濃い目のファンが少ないのか「イチ!ニィ!サン!シィ!」の合唱が少なくてちょっと残念。
あと個人的にここ数年のComputerWorldはもう少しアグレッシブなアレンジでもいいのよと思っていたりする。フリッツ電子ドラム叩け!(暴言)
Home Computerは昨年と比べて中盤のテーマとリズムセクションの掛け合い部分あたりアレンジを変えてきていた。ラルフのキーボードがオリジナルのIt's More Fun to Computeに近い間延びさせたような弾き方に。様式美を貫きつつ、毎度少しずつアップデートされていくのだね。
サマソニではこの次に待ってました皆大好きComputer Love!準備中のイントロクイズ通りちゃんとやってくれたよー!これまた昨年とアレンジが違う。昨年はすぐにぶっといベースが入っていたんだけど、今回は前奏の後にベースが入るという。ベースの音色も大変好みでありやして、終盤でヘニングのベース出ずっぱりの部分はやはりニヤつくねえ。
さあ、お次はご当地ソングDENTAKUだ!合唱だ!と思ったら、合唱してる人少ないなあ……。「もう、男子ちゃんと歌いなさいよ~」と合唱コンクール練習中の三つ編みツインテ学級委員長の気持ちに。まあ、フェスだからしゃーなしか。今回は黄色バックの「クラフトワーク 電卓 クリング クラング プロダクション」映像は使ってくれなかった。ちなみにサマソニでは最後に「ボクハ オンガクカ デンタク カタテニ」を1回追加のサーヴィス有り。
Autobahnはまったりと中休み。サマソニでは初っ端からシンセベースの入りを間違えたヘニングにフリッツがツッコミを入れる(ように見えたんだっ!)掛け合い漫才に思わず爆笑。テクノのライブはこういうトラブルも貴重で、ファンにとってはご褒美なのですよ。
さて、Autobahnは画面が暗転して「fah'rn auf der Autobahn~」が始まる前に終了。最初フェス用のショートVerと気づかなくて、急にラルフにスポットライトが当たってゴニョゴニョ喋りだしたからマシントラブルかと思った。
ところが、神の声に耳を傾けたら「この曲は友人の坂本龍一さんに翻訳してもらいました(英語)」「ハヤイ カイフク ヲ オイノリシテイマス」と中咽頭癌で療養中の教授へのメッセージが……!!
そして始まるRadioactivity!あかんKraftwerkが泣かせに来た!「日本でも放射能~」の日本語歌詞から後半The MIXの英語Verに切り替わる辺りで何か目の前に変な汁が広がって良く見えねー!
ちなみにソニマニ&サマソニ両日ともラルフのAutobahn~MC~Radioactivityという流れだった。ありがとうラルフ。
こうして振り返ってみるとTour de France1983&2003とTEEはソニマニとサマソニで順序が入れ替わっていたのだな。
Tour de France1983はやはりテーマが美しい&会場に響くスラップベースぽい音色は癖になる。ただ、チェーンの音の立体感なんかはやはり単独公演のサラウンドに及ばんよなあ。2003はオリジナルとは違うオクターブなベースとEtap2のお歌にEtap3のシンセソロぶち込みが好物。
TEEはMetal on Metalに入ってからの轟音の掛け合いが大迫力で見事なんだけど、これもやはり幕張は音が限界か……。
さあ、最後はMusic Non Stop。フェスとあってBoing Boom Tschak~Techno Pop~Music Non Stopの組曲とはいかなかった。Techno Pop大好きなのでちと残念。
お馴染みのメンバー各々ソロで退場するわけだけど、相変わらずラルフはフリッツやヘニングをお父さんのような目で見守りつつ体を前後にノリノリw
フリッツ&ヘニングは特にサマソニではエグいエフェクトを掛けていた印象。ラルフのソロはソニマニのときキーボードの音が出ないトラブルがあったのでヒヤヒヤした。
というわけで、今年も「ラルフありがとー!」と叫んで終了。思い切って両日とも参加してよかった。
全体的には、同じ幕張開催だったNo Nukesの時に比べれば音は良かったと思う。まあ、個人的にはサマソニでトリを飾ったわけだから、アンコールでPlanet of Visionsとかやって欲しかったけど…贅沢言っちゃあいかんか。あと、フェスだから仕方ないけど、先述のAutobahnやMusic Non Stopなどフルバージョンで聴きたかったな……。なので、引き続き良い子にしてデュッセル方面に向けて単独公演をお祈りしようと思いまする。
リーダー兼クリングクラング社長のラルフ・ヒュッターさんは先日誕生日を向かえ、御年68歳。チャリに乗って足腰矍鑠、元気にEins, Zwei, Drei~♪ずっといつまでも長生きしてください。来年もファン一同お待ちしております。