ICUROK!!

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お頭もホットに

2008年08月06日 22時39分58秒 | 映画

いやはや、暑いですな。体調崩さないよう、毎日が己との闘いであります。更新が滞りがちですな。元気があるうちに、いろいろ書いていきます。

先日は映画館をハシゴ。「ホットファズ」と「崖の上のポニョ」の2本立て。全くそりの合わない2本である。

まずはホットファズ。結論から言うと、今のところ私の今年観た中で最高峰の映画である。終わり際に何とか観ることができて本当によかった。なにしろショーンオブザデッドの奴らが作っているから、コメディ要素とアクションのバランスが良く、一々ツボを抑えてきてくれる。上手いの一言に尽きる。
オープニングの警察署内での掛け合いに始まる、台詞回しとカット割りの上手さはやはり王道を貫いている。そして、村中の人間が銃を持っている設定や、アクション映画オタクの相棒の登場、はたまたアヒルを脱走させるなど、衝撃のラストバトルへの伏線をポツポツと張らせているのもさすがである。
途中サスペンス的進行で、やや中だるみが懸念されたが、随所随所のコメディーやバイオレンスシーンにより挽回されている。特に村で連続殺人の起きる中、その人の死に方の描写は多岐にわたり、観ている方を飽きさせない。しかも血飛沫たっぷりにみせてくれる。一番好きだったのが新聞記者が教会で死ぬシーン。首からブシャーってなった後、しばらく立っているのがたまらなくおかしい。あのシーンはオーメンを彷彿させる。
そして衝撃のラスト。怒り狂った主人公が、ババアの鼻っ面にとび蹴り!蹴られた後の情けない顔も最高!CMでも頻繁に流れていた、ババアがチャリに乗り2丁拳銃をぶちかますシーンで劇場の空気は最高潮に!シューテムアップに続くユニークなアクションの数々に僕ちゃんフル勃起!
この映画キャスティングも素晴らしい。ティモシー・ダルトン!なにがなんでもティモシー・ダルトン!ラストの尻アゴへの制裁はアイスクリームが食べたくなるほど見事なもの!そして音楽はデビッド・アーノルドだよ!流石はイギリス映画!ちゃっかり007!
てなわけで、本当に分ってらっしゃる方が撮った映画だ。ラストのわざとらしい爆発展開とか、観ているほうをとにかくニンマリさせてくれる良作である。こんなところであれこれ書いても仕方が無い。観るべし!これに尽きる。

さてはて、お次は困ったな、日本が誇るロリショタおじさんのポニョポニョである。これもまずは結論から。つまらない。本当に、つまらない。宮崎駿は頭が沸いている。もう歳なんだからやめたら?
はじめはやはり多少なりとも期待するわけです。確かに水の描写とか上手いのよね。背景は手抜きないし。
しかし、宮崎共々、頭の沸いた奴らの登場でわけのわからぬ方向へ。まず、ソウスケの家庭環境が分らない。なぜ名前で呼び合う。そして、ポニョを誰もが金魚と思う池沼っぷり。ポニョに手足が生えて、家にやって来たと思えば、それを普通に受け入れる池沼っぷり。一番まともだったのはポニョを「人面魚」呼ばわりした、いじわるババア。しかしこいつも後々完全にこの世界に頭を毒されることとなる…。所ジョージと天海祐希の関係は今ひとつ分らんし、わけのわからんキャラを大量に出して、結局収集がついていない。
世界観のほかに、テンポの悪さも問題である。そもそも手足が生えるのが早すぎる。当然中だるみ。天海観音の出現時、劇場で「まだ終わらないの?」ってガキの声がした。こいつは我々の代弁者だ。金一封差し上げたい。だるい!だるすぎる!十万石饅頭!キャシャーンの汽車がやってくるシーンに次ぐだるとんシーンである。こんなもん、ソウスケが冒頭でポニョを瓶から引っ張り出すときにブッチーン!てなるか、石で瓶ごと頭をかち割られれば10分で終わるのに。
ラストの脳天気展開も凄まじい。魔女の宅急便やハウルみたいな「えっ!?」という終わり方。だいたい5歳児にキスして男女の契りとは重過ぎるだろうに…。まあ、昔話的手法として捉えれば、許される点はある。しかし、それにしても話が長く、収集がついてない点が多い。誰かが子供向けの映画といっていたが、とても子供向けの映画とは思えない。
てなわけで、全般的に頭の沸いている作品。観なきゃ良かった…。しかし、観なきゃ文句言えんし、だから映画は嫌いなんだよ…。時間を返してくれよ…。宮崎ももうだめだろう…。

立て続けに2本観たわけだが、疲労感もあいまってか、ポニョポニョを観たときのガッカリ感は半端ではなかった。とにかく1本目の余韻を思い出しつつ、その日は納得することにしたのだった…。