カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

三菱自動車の不祥事

2016年05月07日 02時31分03秒 | 社会

「またか」と思った人もいる度目の菱の不祥事〔2016年05月02日

  1. 2000年のリコール隠し
  2. 2004年のリコール隠し
  3. 2016年の軽自動車燃費不正 
こうなると普通乗用車でも燃費不正があったのではないか、と疑われてしまいます。

 倒産もありうるか、三菱自動車がまた不正:2016年04月27日 
という声もあり、企業としての遵法精神が問われ、日本ではもはや、やっていけないのかも知れません。
ただし報道を見る限り、日本でも時折みられるこの種の事件ですが、韓国ではさらにひどい事態らしいですね。

事件に限らずその国の体質にも関係していることがあり、問題があれば襟を正すべきだと思うと同時に、広い視野で「他の地域ではどうなっているか」という視点がないと、やたらと先鋭化してしまい、「反対のための反対」になりかねない、という一面も見逃せません。そんな人、いるでしょう?

三菱自動車、燃費試験で不正 62万台、相川社長が謝罪

 三菱自動車の相川哲郎社長は20日、国土交通省で記者会見し、自動車の燃費試験に関し、不正行為があったと発表した。「eKワゴン」「eKスペース」と日産自動車向けに生産している「デイズ」「デイズルークス」の計62万5千台で、いずれも軽自動車。これら4車種の生産や販売を停止する。

 相川社長は会見で「深くおわび申し上げる」と謝罪した。
 三菱自によると、不正があった自動車は正規の試験を受けた場合、燃費が5~10%程度悪くなるという。

 関係者によると、同社はタイヤに負荷をかける数値を設定する際、燃費が良く見えるように操作し、国の認証を不正に得ていた疑いがある。東京新聞 2016年4月20日 19時12分

過日、フォルクスワーゲン社の燃費問題がアメリカで発覚し、莫大な罰金を課せられる見通し。三菱自動車も似た経過をたどることでしょう。
 

(数年前に三菱自動車社長久保田博士と)交わした会話を、私は決して忘れないでしょう。
 私は、こうたずねました。
 「私達が三菱のパートナーになって、10年、20年先にはどうなっているだろうか」
 すると彼はこう答えました。
 「あなたも東洋的な智恵を身につけるようになりましたね。このように長期的な展望で考えるようになったのですから」
 私はこれを、久保博士の賛辞と受け取りました。:P.117 リー・アイアコッカ 「アイアコッカの直言」 朝日新聞社 1990.10.24 
 
かなり前の話ですから、古い時代の想い出話になってしまったようです。
この話は「株主の利益だけに焦点を合わせたがる企業」と「従業員や経営者の利益に配慮する企業」という視点でとらえられたものですが、もう過去の話になってしまったのでしょうか。

そういえば、韓国紙のこんなニュースもありました。

日本の三菱自動車に現代モービスが部品を初めて供給

現代(ヒョンデ)モービスは日本の三菱自動車に2億ドルのヘッドランプ(前照灯)、スバルに3300万ドルのリアランプ(後面灯)合わせて2億3300万ドル相当の自動車部品を供給する。現代モービスが日本の自動車メーカーに部品を供給するのは今回が初めて。三菱に供給する発光ダイオード(LED)ヘッドランプは昨年10月に現代モービスと三星(サムスン)LEDが純国産技術で共同開発した製品だ。 :2011年06月09日10時11分 韓国中央日報日本語版]

部品を外注すること自体に問題はありませんが、当時、三菱自動車には、もう開発力がなくなっていたのかも知れません。

さらに同じ三菱系というだけで、事件とは何の関係もなさそうな三菱重工業の記事を2つご紹介します。というのも1970年に三菱重工業から分離独立したのが三菱自動車だったからです。ひょっとしたら親会社の体質が長い間を経て、いまここに復活したのかも知れません。


それにしても、1990年7月に過労死した課長の労災申請に非常に協力的だった三井物産と、冷酷なこの三菱重工のなんという違いだろうか。同社では、会社に尽くした、エリートでさえ、簡単に切り捨てられるのである。:P.119 佐高信「こんな日本に誰がした!」講談社文庫


三菱日立パワーシステムズ株式会社(みつびしひたちパワーシステムズ、英: Mitsubishi Hitachi Power Systems , Ltd.)は、日本の企業。 本社は横浜市西区。2014年(平成26年)2月1日設立。三菱重工業と日立製作所との火力発電事業統合会社。:〔Wikipedia

さて、三菱自動車が
  • このまま自然に崩壊(倒産)するのかどうか
  • どこかに売却されるのか(買う会社があれば・・・・)
  • 赤字事業のままグループ企業からの支援を受け名前だけが残り、いつか将来の「復活」に期待するつもりか
どうなるか見ものです。