

今日から2月7・8日発売の「決戦ゴジラ レトログリーン」の詳細、こだわった所について書きたいと思います。購入の際の参考になさって下さい。
緑に着色されたイメージのゴジラ
■当時のカラー印刷物事情に関係!?
第2弾となる「決戦ゴジラ」の新規カラーが今回の「レトログリーン」です。
発売告知の際にもお知らせしましたが、映画公開時の昭和40年代の「東宝チャンピオンまつり」の頃のポスター、チラシ、パンフレット、ロビーカード、ブロマイド、ノート等の関連商品で見られた印刷物での緑に人工着色されたゴジラをイメージしたカラーリングです。
当時の印刷物の多くは「決戦ゴジラ」に限らず、印刷物のゴジラの写真部分には印刷製版の段階で人工的に着色された(いわゆる「乗せ」ですね)物が多く存在します。これらの処置は「東宝チャンピオンまつり」前のロードショー作品の頃からあり、古くは「初代ゴジラ」のポスターでも見られます。
推測ではありますが、ゴジラに緑が多く使用されるようになっていったのはおそらくは『キングコング対ゴジラ』からだと思いますが、「東宝チャンピオンまつり」の頃になると当たり前のようにゴジラの写真を使ったものは緑での表現が多く見られます。(もちろん多くの他の怪獣も着色処理をされていています。キングギドラは黄色、モスラやラドンは茶色……等。)
ちなみに当時イラストとして描かれているゴジラも緑が多く使用されています。
これらの処理をした理由ですが、これまた憶測ですが、劇中スーツの黒に近いグレーのままだと、地味になるためポスター等では主役のゴジラに目が行かない。関連商品のほとんどは子供が買うので子供の興味を引くため(怖く見せないためも?)。当時では大きく引き延ばすための写真である事が前提だったので、最初から経費の事を考えてモノクロ写真で撮っていたため(当時のモノクロ写真とカラー写真とでは価格の差が大きかったと思われます)。と、いろいろと考えられます。
東宝の宣伝部署の意図もあったのでしょう。が、カラー写真を使用した印刷技術がまだ完全に一般の印刷では普及していなかった(当時の版ズレのレベルは今ではシャレにならない程です)のも大きな要因だったのでしょう。製版で色をつけた方がベタノセですから、(当時としては)ズレのリスクも少なくなるし、経費も押さえられます。
今になってみれば、そのクラシカルな色合い、アバウトな色付け、目の荒い製版も新鮮なデザインとして見られるのかもしれません。その中の一つであるゴジラの色合いも今だから懐かしくも新鮮に思えるのかもしれません。