10月最終日、騒音四重奏に苦しめられた夜が明けました。
寝不足ですが、せっかく小諸に来たのだから、秋の懐古園(小諸城跡)を散策することにしました。
検索したら、ちょうど紅葉まつりの期間中。懐古園は秋が一番いい、といいます。これは期待できますよ。
ファミレスで腹ごしらえをしたあと、入口に一番近い駐車場にやって来ると、
「おっ! 来てる、来てる」
我々も急いで入口に向かいました。すると、
C56!
小海線で活躍していたそうですよ、このSL。そういえば、小諸は小海線の起点でした。
SLを見ながら、右に迂回していくと、
「いい色!」
懐古園への入口です。
入口から坂道をのぼって行って、見上げると、
「うわっ! きれい」
道なりに進むと、黒門橋がありました。
橋の向こうの大イチョウ、立派。橋の下は紅葉谷ですが、少し早かったですね。
渡り切って右手に行き、城内をぐるっと一周し、左側に出てくることにしました。
前にいる人たちについて行くと、
大きなケヤキがありました。胴回り6m、樹齢は500年!
「小諸城完成前から、ここに鎮座していたということかぁ」
ケヤキの向こうにあった建物は、
藤村記念館です。ここは、以前来た時に入ったからスルーして、
道なりに、先に進みました。
モミジの下を通り抜けると、向こうの方から、
「小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 緑なす繁縷は萌えず~」
子供たちの声です。近づいて行くと、
観光客に子供たちが何やら説明をしていました。聞くと、
子供たちは、小諸市立坂の上小学校の児童で、「こどもガイド」として授業で学んだ郷土の歴史を観光客に説明していたのです。
「先に橋があるぞ」
行ってみると、そこには水の手展望台がありました。
ここにも「こどもガイド」がいて、説明によると、下に見える川が千曲川だそうです。
千曲川を確認し、引き返してきました。
真っすぐ行くと、藤村記念館に戻るので、石垣のところで右折。すると、
馬場で、菊花展を催していました。
今ではめずらしい菊花展。菊の香りをかぐのは、久しぶりです。
丹精込めて育てられた菊を鑑賞したあと、会場の反対側を見ると、
天守台があった石垣です。苔むした野面(のづら)積みに、松の古木が一本。
「古城の雰囲気ある~っ!」
天守台に登るために、この石段を上がり、左折してさらに進むと、
看板を発見。
石段を慎重に上がると、
狭い、狭い天守台跡がありました。
島崎藤村は「天守台から千曲川が見える」と書いていますが…。
「ん?? 見えない」
天守台からの眺めをしばらく楽しんだあと、ゴロゴロした石段を下りて先に進むと、
真っ赤なモミジの向こうに、懐古(かいこ)神社の屋根が見えてきました。歴代藩主を祀った神社で、懐古園の由来になった神社ですね。
お詣りをして、鳥居のところに出て来ると、
右奥に「そば処」という文字。
ここは藤村が足しげく通ったという山城館です。近づいてみると、まだオープン前。残念、そばを食べることはできませんでした。
諦めて、神社から黒門橋を渡って、坂道を下りて入口に戻って来ました。
突き当りが三の門。その手前で左折すると駐車場です。
ここで、イスラーム教徒の女性たちとすれ違いました。これまで地方の観光地で外国人を見かけることはありませんでした。入国制限の緩和を実感した瞬間でした。
懐古園では紅葉と菊を堪能、でも、腹は満たされませんでした。
「そばは、上田にするかぁ」
つづく