明知鉄道の明智駅で、SLの乗車体験の様子を見学したあと、恵那市岩村にやって来ました。
ここは、NHKの朝ドラ「半分、青い。」のロケが行われた町です。その岩村のちょっとはずれに富田(とみだ)地区があって、ここに農家レストラン茅(かや)があります。
●農家レストラン 茅
「こちらさんかな」
駐車場から建物を見ると、
「雰囲気ある~っ! 原田泰司の絵のようだ」
小さい戸を開け、くぐって中に入ると、
「おや、ちと、煙っている」
土間の奥に囲炉裏があり、薪をくべていました。
座敷に通されました。こんな感じ。
右にも同じような部屋が。さらにその右が土間と囲炉裏という構造です。
「障子を取り払うと、一つの大きな部屋になる」
テーブルにあったメニューを見て、注文が決まりました。
「ふるさと定食1つ。天ぷら定食1つ」
ここは「茅の里とみだ」といい、120年を超えるかやぶき屋根の古民家を再生した、一棟まる貸しの旅館です。土日の昼は、農家レストランとして営業しています。
出てきました、奥さんのふるさと定食。
そば、わらじ型の五平餅、それに味噌だれのかかった煮物です。
ここでは未婚の男女を招いて、そばの種まきをしているそうです。参加した人どうしで結婚した人たちがいるそうで、そこから、ここのそばを縁起そばと云っているそうです。
「めでたい!」
つづいて、への次郎の天ぷら定食です。
四角豆など7種類の野菜の天ぷらの下に、そばかりんとうが敷いてありました。ほかに、たくわん、こんにゃくと野菜が入った小鉢、なます、それに奥さんと同じ煮物。お米は、地元富田産コシヒカリ100%使用とか。
味はちょっと意外。田舎風の濃い味ではなく、上品な薄味でしたよ。
会計は税込み、ふるさと定食1100円、野菜定食1000円でした。
お腹も満たされ、時計をチェック。
「SL体験乗車まで、あと1時間半あるなぁ」
ということで、周囲を散策することになりました。
●富田地区
この地区は農村風景がいいということで、国土問題研究会から「農村景観日本一」の称号を受けています。
農家レストランの裏に行くと、蔵の近くに柿の木。
「おや、木の下に石がある」
「何だろう、神様かな」
道なりに行くと、お堂がありました。
説明書きによると、薬師堂です。
18世紀初頭の創建。この建物は、何回か建て替えられているようです。ここのご本尊は眼病にご利益があるとか。ところがあるとき、ご本尊と薬壺が盗まれて。ご本尊は、愛知県の三河地方で見つかって、取り戻したそうですが、薬壺の行方は分からないそうです。
「お気の毒に」
地区内に、このお堂を含めて5つのお堂があります。これを最後まで、座らずにめぐるとご利益があると、言い伝えがあるそうです。
「ふ~ん」
感心していたら、いい時刻になっていました。
「お堂めぐりは、次回だ」
来た道を駐車場まで引き返し、明智駅に向かいました。