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(^_^)私はとっても普通の人です。

楽しい会社にするには、

2016-06-28 14:22:00 | お話
🍀🍀楽しい会社にするには🍀🍀


私は71歳です。

歳を重ねると、こんな川柳が実感としてよく分かります。

「この頃は 話も入れ歯も かみ合わず」

「ときめきが 動悸にかわる 更年期」

短い時間ですが、笑顔で聴いていただけるとありがたいです。


「社是」、これは経営上の方針とか主張というものですが、私どもの会社の社是は三つございます。

一つ目は「忠如」です。

「論語」の言葉で、「まごころと思いやり」という意味です。

二つ目は、「社員中心主義」。

何事も社員さんが喜ぶかどうか判断しながらやっていくという、「社員さんを大切にする」経営です。

そして

三つ目が「先も立ち、我も立つ」です。

石田梅岩(ばいがん)という江戸時代の経済学者が

「実(まこと)の商人は、先(さき)も立ち、我(われ)も立つことを思うなり」

という名言を残されています。

「とにかく先に人を喜ばせなさい。

そうすると必ず会社にとって良いことが起こるよ」

という意味です。


「社訓」という、社員の心構えを示したものもあります。

一つ目は「人に喜ばれること」。

周りの人を喜ばせようということです。

二つ目は「1日1日、よりよく前向きに生きる」です。

常に与えられた仕事に対して「よりよく」を目指す。

これはわが社がモットーにしている「改善」につながります。

三つ目は「即行」です。

とにかく、できることはすぐにやるということです。

スピードはお客様を最も感動させます。

とても大事です。

そして

四つ目は「明るく、楽しく、おもしく」です。


今日のテーマは

「全社員が嬉々として出社する人生道場」

です。

社員さんが「会社に行くのが楽しい、おもしろい」と思ってくれたら、100%の仕事をしてくれます。

逆に、「会社に行くのが嫌でしょうがない」と思っていたら、

残念ながら30%ぐらいしか力を発揮してくれません。

ですから一番の問題は、まず社員さんが「嬉々として会社に来ること」です。

社員さんがそんな気持ちで出社するようになれば、

会社の中で楽しく、素晴らしい人生をつくっていけます。

それで私は「人生道場」という言葉を使いました。

では、具体的にはどのようにすればいいのか?

たとえば、私どもの会社「タニサケ」では「ありがとうカード」という取り組みをやっています。

社員間で何かをやってもらってうれしかったことがあると、「ありがとうカード」を書いてもらいます。

そうすると、書いた人と書かれた人は、それぞれ会社から100円がもらえます。

「バースデーカード」というものもあります。

誕生日を迎える社員さんのいいところを見つけ、

「誕生日おめでとうございます。

いつも元気なあいさつをありがとう」

などと書いて褒めます。

これも書いた人と書かれた人それぞれが100円ずつもらえます。

この「バースデーカード」はどの会社にも1番お勧めしやすいですね。

私どもの会社の場合、誕生日になると30人弱の社員さんからいちどに褒められます。

大人になると、褒められるということはなかなかありませんから、これで1日中バラ色です。

「みんなで褒め合いましょう」ということです。

「親孝行手当」というのもあります。

年に1回社員さん「これで親孝行してください」ということで1万円をお渡ししています。

この手当ては、社員さんにとって親孝行するのにとてもいい口実です。

「親孝行手当をもらったから、お父さん、こんなもの持ってきました」と。

初めは照れがありますけど、慣れてくると当たり前のようにできるようになります。

そのきっかけになればと思ってやっています。

毎年3月に「家族感謝手当」も出しています。

決算時期ですから、経費処理をして社員の皆さんに渡し、喜んでもらおうと、1人1万円お渡ししてます。

とにかく社員さんが喜ぶようなことをしないと会社は良くならないと思い、いろんなことをやってきました。


「元手が要らず、しかも利益は莫大で与えても減らず、与えられた者は豊かになる。

一瞬見せればその記憶は永遠に続くことがある」、そんなものがあります。

それは「笑顔」です。

笑顔は相手に対して安心感を与えます。

「幸せは笑顔に集まる」という名言もありますね。

あいさつは相手の心を開きます。

仏頂面は社会人として失格ではなかろうかと私は思います。

ですからあいさつも、ニコニコ笑顔ですることが大事です。

習慣付けすればとても簡単です。

出社するとき、社員さんは「心のコップ」が下向きになっています。

そこにちゃんと水が入るようにするには、「心のコップ」を上向きにしなきゃいけません。

それを可能にするのが、上司が先にする「さん」付けの挨拶です。

しかも、これはお金がかかりません。

先ほどの石田梅岩先生はこう言っています。

「商人が店を開ける前に用意するものは、商品ではなく明るい笑顔である」と。

石田先生は「天下のために10銭を惜しむ」とも言っています。

現代に置き換えると「天下のためにムダなコピー用紙の1枚を惜しむ」ということでしょうか。

コピーのムダが出たとき、「天下のために…」と言われたら、社員さんも驚きますよね。

そうやって「笑い」を入れながら注意すると、受け入れやすくなるのではないかと私は思います。


(「みやざき中央新聞」松岡さんより)

がんの神様ありがとう、3

2016-06-28 09:59:50 | 病気のなおし方(自助努力)
3「がんの神様ありがとう」

(筑波大学名誉教授 村上和夫さん 育生会横浜病院院長 長堀優さんの対談)

🔸村上 先生の若い話が少し出ましたので、長堀先生が医師になられたきっかけを教えてください。

🔹長堀 中学生の頃に北杜夫さんの「どくまるマンボウ航海記」を読みましてね。

こんなふうな生活もあるんだな、と漠然とですが医者に憧れたのがきっかけでした。

兄が医学部に行った影響もあって、高校では医学部を目指そうと頑張っていたのですが、3年生の10月に急性腎炎にかかったんです。

🔸村上 1番大事な時期に。

🔹長堀 これには焦りました。

それまでずっと睡眠時間を削って一生懸命勉強してきたのに、「一日8時間は寝なさい」と医者から言われたんです。

どうしようかなと思ったんですが、その時に、もうひと言、

「1年ぐらいどうってことないよ。
僕だって2浪しているんだ。
なんてことはないからゆっくりしなさい」

と言われたんです。

その瞬間、

「あぁそうか」と思えて、ふーっと大きく力が抜けました。

それからはもう家族が心配するくらいよく寝ましたけど、おかげさまで何とか群馬大学医学部に引っ掛かったんですよ。

その当時、私が思ったのは
「医者のひと言って、でかいんだな」
と言うことでした。

そして自分もあんなふうな言葉をかけられる医者になりたいと思ったのが、大きなモチベーションになりました。

🔸村上 医者のひと言が長堀先生の人生を決定づけたわけだ。

🔹長堀 そうですね。それからもう1人思い出すのは、学位論文を指導して下さった先生です。

とても厳しい方で、論文をまとめるのにとにかく苦労したのですが、ようやく完成したときにおっしゃったのが

「長堀、医学は科学じゃないぞ」

という言葉でした。

それまでずっと「科学的な思考は何か」ということを徹底的に鍛え上げてもらってきただけに、
最後にきた言葉が「それか」と思ったものです。

🔸村上 それはどういう意味なのでしょうか。

🔹長堀 結局、医学には人間の心が入っているということだと私は理解しました。

作家の遠藤周作先生も「医学は人間楽」だと言っているように、

医学というのは科学とイコールではなくて、

人間学、つまり人間の心を加味して考えるということです。

科学というのは目に見えるものを相手にしますけど、心は目に見えません。

それゆえに、心というのは科学が1番苦手なものと言えるでしょう。

ところが医療の現場では、その心の部分がとても大事になります。

科学に基づいた医学が医療の基本になることは間違いありませんが、

それが全てであるとは思ってはいけないということを、先生は私に教えようとされたのだと思います。

🔸村上 大事な教えてすね。

🔹長堀 その先生の言葉、目に見えない世界について考える大きなきっかけにもなりました。


(つづく)