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追儺会(ついなえ)鬼追式

2011-02-05 | 日記
昨日は立春。一昨日は節分だった。
若き友人から吉野の金峯山寺の鬼追式に行くと聞いて、そうだ!鬼追式を観に行くのも久しぶりにいいなぁ~と思いたった。吉野は遠いので法隆寺に行くことにした。

いつの年か興福寺のソレを観に行ったことがあったが、昨年までは毎年彼の鬼が玄関に立ち、「鬼はぁ~外 福はぁ~内!」と内外に豆をまき、歳の数プラス1粒食べてきた。否、数え年でいくからプラス2粒の計算になる。。。。。
豆を食べるのも近年数が多すぎるようになったし、固いのも歯に応えるとかで、今年は巻き寿司だけ準備して、法隆寺・西円堂に向かった。

5時からは堂内で修二会といわれるお勤めが行われていたそうだ。
私は西円堂のご本尊・薬師如来像を初めて拝顔した。国宝だそうだ。
7時から鬼追式が始まった。太鼓と鉦が7回半打ち鳴らされてから3匹の鬼が間隔を空けて出てきてお堂の周り、基壇の上を3周廻った。大きな斧を携えた黒鬼は父親で母親の青鬼は鉄棒を持っていた。赤鬼は子どもで剣を握っていた。
黒鬼がおもむろに斧を砥ぐ所作はいかにも鬼ならではの雰囲気があって面白かった。
皆んなの思いは同じらしく「砥いでる。 砥いでる!」と背後からも聞こえてきた。
3匹の鬼は受け取った松明を大きく振り回してから投げ捨てるのであるが勢いがあって火花が散り、壮観でその度に歓声が上がる。危険防止の為お堂の周りは金網で囲んであったが、金網にぶち当たり飛び散る火の粉はちょっと怖かった。火の粉をかぶると1年間は無病息災で居られるという“おまじない”になるそうだが、熱気を感じると思わず身を引いてしまう。。。。。
物語は3匹の鬼の続きに鉾を持った毘沙門天が登場して鬼を追いやる設定になっていた。

             
                                  (画像はクリックすると拡大する)
興福寺の鬼は激しく動き廻ったように覚えているが、こちらの鬼はとてもゆったりしていた。鬼の表情は古面をかぶっているので分からないが、堂内に居られるお坊様はにこやかな表情で、事の運びを見守っていらっしゃって、こちらも穏やかな気分で楽しめた。
帰りがけ数人の人達が基壇の周りで何かを拾って居られるので、豆は撒かれていないはずなのに?と思って尋ねると「炭ですよ」と教えてくださった。そうか・・・・・お守りになるんだと解釈。これぞある意味では迷信かもしれないが、悪くは無い風習かもしれないと思った。